2017年10月
「海空戦、南太平洋海戦1942「南太平洋海戦」シナリオ【7】
自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、本作)。今回は、6本目の作戦シナリオである南太平洋海戦に挑戦する。
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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
作品についての詳しくは-->こちらを参照して下さい。
入手方法は-->こちらを参照して下さい。
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南太平洋海戦シナリオの概要は-->こちらを参照されたい
前回までの展開-->こちら
10月26日
1400(承前)



ドーントレス隊が狙ったのは艦隊左側面を固める重巡「鈴谷」である。日本艦隊の対空砲火によって3機のドーントレスが撃墜されたが、3発の1000ポンド爆弾が「鈴谷」に命中した。「鈴谷」は沈没こそ免れたものの、速度が24ktまで低下してしまう。

1800

索敵機から敵発見報告が入る。場所はサンタクルーズ西方3~4ヘクス(90~120海里)だ。空母に関する報告はないが、損傷空母を含む艦隊とみて間違いない。日本軍機動部隊本隊からの距離は7ヘクス(210海里)。手頃な攻撃距離だ。直ちに攻撃隊が発進していく。


艦攻隊の半数を失った日本軍攻撃隊は、眼下に見える米機動部隊に向けて突進していく。目標は輪形陣中心にいる空母「エンタープライズ」。既に午後の攻撃により激しく損傷している。
傷ついた空母が相手とはいえ、護衛艦艇の対空砲火はなおも激しかった。防空軽巡3隻、駆逐艦6隻が打ち上げる対空砲火は半端ない。超低空から突っ込んだ「瑞鳳」艦攻隊6機は、魚雷投下する前に全てたたき落とされてしまう。上空から突入した「瑞鶴」艦爆隊9機は、激しい対空砲火を物ともせず250kg爆弾を投下したが、惜しいかな、全ての爆弾は目標を逸れてしまう。


「伊19」は「エンタープライズ」を狙って絶好の射点から6本の95式酸素魚雷を放った。しかし惜しいかな、わずかに右舷をかすめていった(出目5以下で命中の所で6を出した)。米機動部隊は「伊19」を深追いせず、直ちにその場を離脱した。そのため「伊19」は被害を受けずに哨戒任務を継続した。

しかし「伊175」は敵空母撃沈の喜びに浸っている時間は短かった。空母を失って怒りに燃える護衛駆逐艦が、猛烈な反撃を行ってきたのである。海中深く潜って敵駆逐艦の反撃を回避しようとする「伊175」であったが、米駆逐艦はそれを逃さなかった。1発の爆雷が「伊175」の至近距離で炸裂。大量の海水が艦内に侵入してきた「伊175」は、海底に向けた戻らぬ旅に向けて出発した。



2200
夜の帳が戦場を覆った。日本軍の損傷した「翔鶴」「鈴谷」は艦隊を離れて北方に向けて帰路につく。また残った艦艇は南に向かい、米艦隊の残存部隊を追う。日本軍の各空母では、今日の戦闘で損害を被った航空機の修理を急いでいた。その日の集計によれば、「瑞鶴」「隼鷹」「瑞鳳」の艦上に残った航空機は、零戦63機、艦爆18機、艦攻15機の計96機であった(他に「翔鶴」の艦内に艦爆18、艦攻9)。零戦の数こそ十分であったが、艦爆、艦攻は定数の30%以下に落ち込んでいた。これで明日の決戦を戦えるのか・・・。












書籍紹介「KAIKAする経営-次世代型経営モデルのススメ」
KAIKAする経営-次世代型経営モデルのススメ
一般社団法人日本法律協会 株式会社masterpeace
日本能率協会とは、戦時中の1942年に設立された日本の企業等の経営上の課題解決支援を行う一般社団法人である。主な活動内容は、マネジメントに関する調査/研究、マネジメントに関する情報収集/提供等である。彼らが現在における企業活動のモデルとして提唱したものが、本書のメインテーマである"KAIKA"モデルである。KAIKAが目指す経営モデルとは、「個の成長」「組織の活性化」「組織の社会性」を同時に実現するモデルとした。本書ではKAIKAモデルの概要を紹介し、KAIKAモデルを実践している事例紹介、そしてKAIKAモデルを実践するためのポイントについて説明している。本書によると、KAIKAモデルを実践している組織には、以下の共通項があるという。1.社会基点の発想
2.頻繁に目的を問い直す機会、目的を意識するマネジメントや仕組みが内包されている
3.外部との接点を持つ機会を増やし、奨励する
4.人の力を信じる、引き出す、伸ばすという発想がある
KAIKAモデルについてコンパクトにまとめてあり、KAIKAモデルの入門書として好適な著作である。
お奨め度★★★
乗鞍温泉「湯けむり館」
「海空戦、南太平洋海戦1942「南太平洋海戦」シナリオ【6】
自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、本作)。今回は、6本目の作戦シナリオである南太平洋海戦に挑戦する。
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10月26日
0000


0600

日本軍にとって計算違いはあったが、それでも両軍は夜明けと供に多数の索敵機を発進させた。日本軍は水上偵察機18機と艦上攻撃機6機の計24機。さらにラバウルから発進した陸攻18機が加わる。連合軍は空母から発進したTBF艦攻9機の他、PBYカタリナ飛行艇27機、ニュージーランド空軍のハドソン双発爆撃機18機が索敵任務を担当する。

一方の米索敵機もすぐに日本艦隊を発見した。その位置は米艦隊の北方4~6ヘクス(120~180海里)。空母同士の戦としては非常に近い位置になる。米索敵機は敵艦隊に空母2隻以上、戦艦2隻の存在を認めており、これが日本軍の主力とみてまず間違いなかった。

両軍とも直ちに敵空母を求めて攻撃隊を放った。米軍は「エンタープライズ」「ホーネット」の2空母から、それぞれF4F 1個中隊、SBD 3個中隊からなる攻撃隊である。一方の日本軍は、第1航空戦隊に所属する3隻の空母「翔鶴」「瑞鶴」「瑞鳳」から、零戦27機、艦爆36機、艦攻18機の計81機からなる攻撃隊が発進していった。


続いて「ホーネット」を発進した計35機の攻撃隊が機動部隊本隊上空に達した。再び零戦36機がこれを迎え撃つ。この時、日本艦隊上空には計72機もの零戦が空中待機し、鉄壁の防空網を形成していた。零戦の迎撃によりドーントレス1個中隊が撃退され、残った2個中隊のドーントレスが急降下爆撃を実施したものの、対空砲火によって6機が撃墜されてしまう。しかし彼らは「翔鶴」に1000ポンド爆弾1発を命中させ、何とか一矢を報いた。「翔鶴」の被害は比較的軽微であったが、航空機運用能力が若干の低下を来してしまう。


「ホーネット」とそれを直衛する重巡3、防空軽巡1、駆逐艦6からなる護衛艦艇が対空射撃を行う。激しい対空砲火の中、艦爆・艦攻計54機が「ホーネット」に向けて突進する。対空砲火によって15機が撃墜されるが、「ホーネット」に魚雷1本、250kg爆弾6発を命中させた。「ホーネット」は大破し、動力を失って洋上に停止する。

1000

サンタクルーズ諸島北西海域では、大破した空母「ホーネット」がようやく動力を回復し、10kt以下の低速で南に向けてノロノロと後退していった。それを海中から狙う刺客があった。「伊175潜」。目標の斜め前方から4本を魚雷が発射された。絶好のチャンスであったが惜しいかな魚雷はハズレ。その後激しい爆雷攻撃が「伊175」を苦しめたが、「伊175」は何とか虎口を脱した。
もしこの時の攻撃がより強力な巡潜型「伊19」によって実施されていたら、「ホーネット」は沈んでいた。「伊175」に代表される海大型は、一般的なイメージとは裏腹に雷撃力が小さく(艦首4、艦尾2)、戦果が挙がらない要因の1つと考えられている。
一方の連合軍潜水艦もチャンスを掴んだ。新鋭のガトー級潜水艦「ワフー」が高速で南下する日本軍水上部隊を捉えたのである。阿部少将率いる前進部隊だ。艦隊中央の一際大きい高速戦艦「比叡」を狙って「ワフー」は6本の魚雷を発射。しかし魚雷は目標を逸れて戦果を挙げず、「ワフー」は日本駆逐艦の猛烈な反撃から何とか逃れた。

一方、エスピリッツサントを発進したB-17攻撃隊は、日本軍に発見されることなく日本軍の機動部隊本隊上空に達した。対空砲火によって攻撃隊の半数が爆撃に失敗したが、残り1個中隊が有効な爆撃を実施し、爆弾1発を空母「翔鶴」に命中させていた。「翔鶴」は最大速度が28ktまで低下し、航空機運用能力がさらに低下した。


1400

日本軍は損傷した「翔鶴」の補完として第2航空戦隊の「隼鷹」が第1航空戦隊に合流した。「瑞鶴」「瑞鳳」「翔鶴」の3隻体制で攻撃隊を発進させる。零戦27機、艦爆27機、艦攻9機からなる日本軍第3次攻撃隊は、一路敵空母を求めて南下した。彼らが捕らえたのは空母「エンタープライズ」を中心とする米第16機動部隊だ。「エンタープライズ」の周囲を防空軽巡3隻、駆逐艦6隻が対空警戒の陣形を敷いている。
ワイルドキャット24機が迎撃の為に向かってきたが、その多くが零戦の為に撃退され、数機のワイルドキャットが攻撃後に帰路につく九九艦爆数機を撃墜したに過ぎなかった。
敵戦闘機の妨害を突破した日本軍攻撃隊は米艦隊上空に達した。「エンタープライズ」を狙って攻撃姿勢に入る日本側攻撃隊に対し、艦隊から猛烈な対空砲火が打ち上げられる。「エンタープライズ」からの弾幕も熾烈であった、「ジュノー」を初めとする3隻の防空軽巡が打ち上げる対空弾幕も凄まじいものであった。艦爆、艦攻合わせて15機が対空砲火の犠牲となり、8機が被弾して辛くも母艦に帰投した。無傷で残ったのはわずか13機。出撃機36機の約1/3に過ぎない。












