もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2019年02月

イメージ 16

Draco社「Normandy - The Beginning of the End」(以下、本作)は、同社のWar Storm Series(以下、WSS)と銘打ったシリーズの1作品である。WW2の陸上戦闘を戦術レベルで扱った作品で、1Hex=150~200m、1Turn=12~15分、1ユニットは1個小隊を表す。
WSSのシステムは比較的オーソドックスで、中隊単位で交互にアクションを繰り返すというもの。1度のアクションで1個中隊が活性化でき、両方とも1個中隊単位で活性化を繰り返す。両軍ともパスを実施できるが、両軍が連続してパスをするとTurn終了となる。
戦術級なので、射撃戦、白兵戦、間接射撃、対戦車戦闘、航空攻撃、防御施設等があり、ルール量は決して少なくない。

という訳で早速チャレンジしてみた。

シナリオ1.Patrolling the Front

イメージ 81944年6月9日、米第101空挺師団に所属する1個大隊がカランタンに向けて前進中にドイツ軍の抵抗線に遭遇した場面を描いたシナリオである。米軍は空挺大隊に所属する3個中隊が登場。対する独軍にはやはり降下猟兵(第6降下猟兵連隊)に所属する3個中隊が登場する。ほぼ同兵力の両者による歩兵同士の遭遇戦闘だ。筆者は米軍を担当した。

イメージ 9先手を取った米軍は戦線中央の村落に前進し、そこに2個中隊布陣した。また戦線左翼からは1個中隊が前進し勝利得点ヘクスを押さえる。対するドイツ軍は勝利得点ヘクスを押さえつつ、米軍への攻撃チャンスを伺う。

イメージ 1


イメージ 13戦線左翼で両軍が接触する。1個中隊同士の歩兵戦闘だ。さらに戦線中央でもっ両軍が接触する。先手を取ったのがドイツ軍で米軍は1ステップを失ったが、米軍も直ちに反撃。独軍に4ステップの損害を与えた。地形の有利さと米軍の自動小銃の威力が遺憾なく発揮された。

WWSの射撃システムはファイアーパワー方式だが、戦闘結果はユニット固有の防御力に割り当てられるのではなく、目標地形によって割り算される。例えば平地は防御効果2、果樹園は防御効果3という具合に。射撃戦で"8"の結果を得たとすると、平地の目標に対しては4Hit(=8/2)となり、果樹園の目標に対しては2Hit(=8/3)となる。
付け加えると、地形効果は射撃のタイプによっても違っており、ソフトターゲットに対する直接射撃は地形の影響を最も多く受ける。だから市街地のように地形効果の大きな地形に対しては、歩兵による射撃戦よりも砲兵射撃の方が効果が出やすくなっている。

イメージ 2


さらに両軍は距離を詰めて白兵戦。しかしドイツ軍右翼の1個中隊がまず損害過多で撤退。さらにもう1個中隊も戦力を失う。全戦力の2/3を失ったドイツ軍がこの戦いを失った。

米軍の勝利
所要時間約1.5h

感想

地形効果の大きさを強く感じた。また米軍の自動火器効果(射撃結果表2D6でDRM-1)が結構大きいと感じた。

シナリオ3.La Nueve

イメージ 10"La Nueve"とは自由フランス軍第2機甲師団所属に所属する部隊名で、スペイン人を中核とする部隊らしい。このシナリオは、1944年8月に"La Nueve"がアルジャンタンに向けて南下中にドイツ軍の装甲擲弾兵部隊と遭遇した場面を描いている。
自由フランス軍はシャーマン戦車を装備した1個戦車中隊と機械化歩兵2個中隊、そしてM7プリーストを装備した機動砲兵1個中隊からなる。
ドイツ軍は、2個装甲擲弾兵中隊だが、そのうち1個中隊には強力無比なパンター戦車からなる1個小隊が含まれている。

筆者は自由フランス軍を担当した。

ここでWSSにおける対戦車戦闘について紹介したい。基本的なシステムは対歩兵射撃の場合と同じで、違いは対戦車火力を使う点と地形効果の違いだが、もう1つ大きな違いがある。それは装甲値の存在だ。AFVにはそれぞれ固有の装甲値が与えられており、また対戦車火力には固有の貫通力が与えられている。貫通力が装甲値未満なら原則として損害が出ない。救済ルールとして貫通力が装甲値-2以上ならラッキーヒットの可能性があるが、それ未満なら全く戦果の可能性がない。
例をあげると、貫通力が最大で9のシャーマン75mm砲なら、装甲値12のティーガーや同13のパンターに対して全く無力である。モラルチェック等の可能性すらない。シャーマン75が何台集めてもパンター1個小隊に傷一つつけられない。些か極端な気がするが、まあWSSでは戦車戦での勝敗はあまりシナリオの勝敗に関係ない場合が多いので、気にする必要はないのかもしれない。
これがもう少しスケールの小さなゲームなら側面に回り込む等の技が使えるのだが、そういう技が使えない本作の場合は、もう少し対戦車戦闘の結果に変化が欲しかったようにも思う。

イメージ 11幸い我がシャーマン戦車中隊には1ユニットだけ76mm砲装備の小隊が含まれている。これなら距離2ヘクス以内で貫通力13なので、装甲値13のパンターを撃破可能だ。そこで75mmシャーマンを弾除けに使いつつ、76mmシャーマンでパンターを始末しようと思う。

イメージ 3


上図は独軍の初期配置である。中央の森林地帯に陣取るのはパンター戦車を装備した中隊。左翼に陣取るのは歩兵中心の中隊である。当然ながら弱そうな左翼から叩くことにする。ちなみに自由フランス軍の勝利条件は、マップ中央部につながる2本の道路を確保し、そこに隣接する独軍を排除することである。

我々は機械化歩兵1個中隊を戦線右翼に回して牽制としつつ、主力となる戦車、機械化歩兵、機動砲兵各1個中隊を戦線左翼に回す。

イメージ 4


イメージ 12直接射撃でM7プリーストが砲火を開いた。砲兵2個小隊の射撃をまともに食らった独軍歩兵陣地は一気に5ステップもの損害を被ってしまう。ボカージュ地形は視認線を妨げる効果はあるものの、頭上から降り注ぐ砲火に対する耐性は弱い。さらにシャーマン戦車が榴弾射撃を浴びせかける。一連の射撃を受けて独軍装甲擲弾兵中隊は瞬く間に壊滅してしまう。

イメージ 5


イメージ 14残るはパンター戦車を含む1個中隊のみ。自由フランス軍は正面に戦車と機動砲兵を配置しつつ、左右から機械化歩兵が独軍を包囲するように回り込む。独軍も座して死を待つのではなく、パンター戦車を前進させてシャーマン戦車との射撃戦を挑んできた。パンター戦車の火力はすさまじく、シャーマン戦車は3ステップを失う大損害を被った。丸々1個小隊が壊滅した計算になる。

イメージ 6


しかし包囲された独軍歩兵が自由フランス軍機械化歩兵の近接射撃によって次々と撃破されていくと、さすがのパンター小隊も浮足立ってきた。自身は全く無傷でも、同じ中隊に所属する小隊が損害を被ると、中隊全体でモラルチェックを食らってしまうのだ。

イメージ 7


結局、独軍中隊がモラル崩壊を起こして壊滅。パンター小隊は敵の射撃によってではなく自身のモラル崩壊によって壊滅した。

自由フランスの勝利
所要時間約2.0h

感想

砲兵の直接射撃か強烈である。戦車戦の結果が実は大して意味がないという点、これまでのメカ対決中心の戦術級ゲームとは全く異なる感じがする。その方がリアルに感ずるのは事実。


イメージ 15

イメージ 13



以前には主に松山市街以外にある愛媛の城を紹介しました。今回は松山市街にある城を紹介します。とはいってもたったの2つなのですが・・・。

松山城

だいたいこういうパターンが多いのですが、松山城の場合も関ヶ原の戦いで戦功のあった加藤義明公が築城したということです。標高131mの勝山山頂部にあり、山頂部分一帯が城郭可されています。非常に重厚な構えになっており、石垣によって何重にも防御されているので、防御効果は高そうです。
ちなみに現在ではロープウェー又はリフトで簡単に上り下りできます。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3


天守閣は原型がそのまま残されており、日本では12個所しかない「昔ながらの天守閣」になっています。因みに以前に紹介した高知城は、天守閣、本丸御殿、大手門が3点セットで残されているので、そういった意味では高知城にやや軍配が上がるかも・・・。

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9


どうでも良いけど、松山と言えば「坊っちゃん」と「マドンナ」。ロープウェーの車掌さんがマドンナスタイルというのは、いかにも松山ですなぁ・・・。


湯築城

恥ずかしながら湯築城についてはよく知りませんでした。百名城スタンプを集めるという目的がなければ、ここには行かなかっただろうと思います。
南北朝時代に地元の守護であった河野氏によって築城され、その後戦国時代に長宗我部や羽柴勢の攻撃を受けたとされています。

行ってみると平凡な丘陵地で、当時の内堀が残されている他、復元した武家屋敷がありました。堀以外には防御施設らしきものはなさそうなので、防御力はそれほど大きくはなさそうでした。

麓から坂道になっていて山頂部が展望台になっています。展望台の高さは40~50mぐらいはあるのでしょうか。さすがに松山城の方が高い場所にありますが、ビルの多くは見下ろす位置にあったので、40~50mぐらいの標高はあったのではないでしょうか。

イメージ 10

イメージ 11

イメージ 12

イメージ 1

はじめてのSTAMP/STPA~システム思考に基づく新しい安全性解析手法~

IPA

今、STAMP/STPAが注目されている。STAMP/STPAとは、Systems Theoretic Accident Model and Process/ System Theoretic Process Analysisで、マサチューセッツ工科大学のNancy G.Leveson教授が提唱したものである。Leveson教授といえば、以前に紹介した「セーフウェア」の著者としても知られており、ソフトウェアシステムにおける安全性研究についての第一人者として知られている。本書は、STAMO/STPAを実例を通じてわかりやすく紹介した著作だ。
本書を一読して感じたことは、「これは使える」という感想である。今まで検出困難であった複雑化したソフトウェアシステムにおける安全性欠如を見つけ出すための福音となり得る手法である。無論、実務に使うにはさらなる実践、根気、周囲への説得が必要である。決して「銀の弾丸」ではない。しかし今後ますます大規模化・複雑化が進行していくソフトウェアシステムにおいて、安全性を担保するためには、STAMP/STPAは避けて通れないのではないかと感じた。
本書はIPA/SECのサイトから無料でダウンロードできる。ボリューム的にも手ごろであり、ソフトウェアエンジニアならば是非一読して頂きたい内容である。

お奨め度★★★★★

イメージ 7

現在空戦を扱ったカードゲーム「Down in Flames - Locked on」。そのキャンペーンシナリオの1つ「デザート・ストーム」をソロプレイで試してみた。

イメージ 1


第1回戦

米軍はF-15Cが1機。イラク軍はMiG-23、MiG-25が各1機登場する。米軍のF-15は超エリートパイロットが操縦している。一方イラク側には地対空ミサイルが登場する。

イメージ 2


第1Round

F-15Cが一気に距離を詰めて中高度まで降下する。SAMによる反撃が怖いが、カードの枚数に勝るF-15が強引に戦いを進める。MiG-23をHSレンジまで引き寄せ、正面からAIM-7Mを発射。MiG-23はカウンターメジャーを発射するが、スパローは騙されずに目標を直撃。最初の1機目を葬った。
さらにF-15Cはもう1機のMiG-25に機首を向けて間合いを詰める。立て続けにスパロー2発を発射するが、これはMiG-25のカウンターメジャーによって躱されてしまった。
MiG-25は反撃のAA-6ミサイルを放つが、これはF-15によって軽くかわされてしまう。しかし中高度に降りてきたF-15に対して地対空ミサイルが発射された。F-15はカウンターメジャーとヨーヨーカード2枚で辛くもこれを躱す。

第2Round

F-15はさらに間合いを詰めてMiG-25と有視界戦闘に入る。ドッグファイトモード。練度と格闘戦能力の優越を生かしてMiG-25の背後3マイルに位置したF-15は、間髪入れずサイドワインダーミサイルを放った。1発目のサイドワインダーは歴戦のイラク軍パイロット(エースカードを使用)によって躱されたが、2発目のサイドワインダーは目標を離さなかった。命中。MiG-25は四散する。
F-15はバーティカルロールカード2枚を使って一気に高度を高高度に戻し、地対空ミサイル網から逃れた。

VP(US/IRAQ)=121/10

第2回戦

米軍がF-16Aが1機、イラク軍はMiG-21が2機登場する。米軍のF-16Aはテストパイロットが搭乗しており、手札が無制限になるという。

イメージ 3


第1Round

F-16Aはテストパイロットの特性を生かすため低空でアフターバーナーを吹かした。手札が9枚から15枚に増える。1機のMiG-21を捉えて距離を詰めて格闘戦。背後を取ってサイドワインダーを発射。それが見事に命中して1機目のMiGを葬った。

第2Round

F-16Aはさらにアフターバーナーを吹かしてカードを溜め込む。中高度に上がったMiG-21に対し、F-16も中高度で対峙。瞬く間に背後を取ってサイドワインダー2発を発射するが、これはMiGパイロットの熟練によって躱されてしまう。残り1発のサイドワインダーを残してF-16は一気に間合いを詰めてガンレンジに目標を捉えた。20mmガトリング砲の一連射を叩き込んでMiGを粉砕した。

VP(US/IRAQ)=87/8

第3回戦

米軍はF/A-18Aが1機。イラク軍はMiG-23、MiG-25が各1機登場する。さらに第2Roundにはイラク側にMiG-21 1機が増援として登場する。米軍にとっては今までにない苦しい展開となるだろう。なお米軍のパイロットは例によって超ベテランである。また逆にイラク軍パイロットは新米である。

イメージ 4


第1Round

F-18AはMiG-23を狙って距離を詰めてAIM-7Mスパローを発射する。1発目はカウンターメジャーによって回避されたが、2発目のスパローが目標を直撃。MiG-23は四散した。

第2Round

F/A-18Aは目標をMiG-25に変更する。一気に距離を詰めてガンコンバット。20mmガトリング砲の一連射でMiG-25を引き裂いた。イラク軍パイロットには成す術もない。

第3Round

最後の目標は増援で登場してきたMiG-21だ。今や手札にエースカード4枚を持つF/A-18にとって、MiG-21を打ち落とすなど射的場の目標を撃つよりも容易い。一気に距離を詰めてヘッドオンから20mmガトリング砲を浴びせる。MiG-21はリアクションカードを出して抵抗するが、エースカードに封じられて四散した。

VP(US/IRAQ)=106/16

第4回戦

最後は米軍はF-14Aが1機。イラク軍はMiG-25が1機とMiG-23が2機である。例によって米軍は超エース。イラク軍は新米である。

イメージ 5


第1Round

F-14Aは超遠距離からAIM-54Cフェニックスミサイルを発射する。狙いはMiG-23。1発はカウンターメジャーによって躱されたが、もう1発が命中し目標は四散した。さらにF-14Aは接近して別のMiG-23をスパローで狙うが、これは発射機会を得られなかった。
MiG-25が正面からF-14に接近。弱いレーダーロックを頼りにAA-6A 1発を発射する。しかしF-14はヴァーティカルロールで軽くかわす。

第2Round

F-14Aは中距離から短距離戦に間合いを詰めて残ったMiG-23と格闘戦に入る。背後を取ったF-14Aはサイドワインダーを2発発射。その1発が命中してMiG-23を撃墜した。残ったMiG-25に対してF-14Aは近接格闘戦に持ちこむ。背後を取ったF-14は20mmガトリング砲を2連射放ったが、MiG-25は巧みな操縦で機銃弾を躱す。

第3Round

MiG-25はアフターバーナーを点火して何とかF-14Aを振り切ろうとする。しかしエースの乗るF-14Aを振り切ることはできない。狙いすましたF-14Aのガトリング砲がMiG-25を粉砕した。3機目撃墜。

VP(US/IRAQ)=119/36

結果

合計VP(US/IRAQ)=433/70
米軍の戦略的勝利

感想

機体性能もさることながら、練度ルールが大きい。これだけ練度差があると、イラク軍としてはどうしようもないと思う。正直な所、人間対人間でプレイしても、今回のシナリオでは同様の結果になるのではないか。

ただソロプレイとしては、イラク軍機をバタバタ落とす快感を楽しめてよかった。

イメージ 6


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

F-16 新装丁版
価格:6,050円(税込、送料別) (2023/11/28時点)


イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

宇和島駅から徒歩約5分。市街地を流れる小さな川のたもとに「ほづみ亭」はあります。見た目は結構な高級料亭っぽい感じですが、中はかなり庶民的です。

愛媛みかんのカクテル、宇和島名物のじゃこ天、そしてこれもまた宇和島名物の鯛めしを注文しました。愛媛みかんのカクテルは甘くておいしい、じゃこ天もサクサク感と大根おろしとの醤油味とのコラボが絶品です。
そして一番旨かったのは、鯛めし。鯛の刺身を甘い醤油味の汁で味付けし、生卵を落としたつけ汁をご飯にかけて食べるという漁師飯っぽい感じの料理です。一言で言えば「高級な卵かけご飯」。甘辛い醤油味の卵かけご飯に身の引き締まった鯛の刺身が加わり、その組み合わせが絶妙な味を作り出しています。

値段も見た目ほどではなく、実に大衆的な料金。宇和島という町が好きになりそうな店でした。

お奨め度★★★★★

↑このページのトップヘ