もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2019年06月

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信州・東海城巡りツアーの2日目。最初に行ったのが松阪城です。2年前の春に行った時以来の訪問ですが、その時は桜まつりのど真ん中。今回は人の少ない朝でした。時間帯や季節、さらには自身の体調の違いによってこれほど景色が異なって見えるとは、自身でも驚きでした。新緑が綺麗な松阪城も素晴らしいものと思います。

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四日市で夜景を撮りました。まずは「うみてらす14」展望台。四日市北部にある展望台で、真下に四日市の工業地帯を一望できます。

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続いて塩浜地区。鈴鹿川沿いにある工業地帯で、夜景が綺麗なことで有名です。

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Frederick the Great(邦題「フリードリヒ大王」、以下本作)は、1975年にSPI社から発表されたシミュレーションゲームである。プロイセンのフリードリヒ大王がオーストリア、フランス、ロシア等と戦った7年戦争を1シナリオ1年で再現する。本作は、その後Avalon Hill社から再版され、そのライセンス版が日本でもHobby Japanから発売された。私が今手元に持っているのは、そのHobby Japan版である。

システム詳細については、こちらの記事を参照されたい。

今回、本作を初めて対人戦をプレイしてみた。

シナリオ2(1757年)

最初にプレイしたのは、1757年(開戦2年目)シナリオである。下名は反プロイセン陣営を担当する。
1番最初のプレイではルールの致命的ミスが発生してしまった。それは5.37項の適用忘れである。このルールは、プロイセンを除く各国において、最上位揮官以外の指揮官は、決して最上位指揮官麾下の兵力を超える兵力を指揮できないというもの。これはすなわち「バカ殿」を戦列から外して遊ばせておく、という運用を禁止するルールである。このルールを失念していたため、特に連合軍はカール・アレクサンダー(Charles)(1-1-1、指揮能力-付加攻撃力-付加防御力、以下同じ)のような能力の低い総大将を小兵力で遊ばせておく戦略を採用した。しかしこれはルール違反だったのだ。

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1~2Turn

というわけでやり直しである。先ほど同様1757年シナリオで、下名は反プロイセン陣営を担当する。
先ほどの間違いプレイでは、No.1のカールを排斥し、No.2のダウン将軍(Daun 1-2-3)やNo.3のブラウン(Browne 2-2-2)麾下に主戦兵力を集結させてプロイセン軍フリードリヒ(Frederick 3-3-2)に対抗させる戦略を採用した。しかし今回その手が使えない。そこでオーストリア軍の兵力を3等分し、それぞれカール、ダウン、ブラウンに指揮させることにした。この場合、局所集中するフリードリヒ麾下の軍に個別に対抗できない。そこで決戦は極力回避し、フリードリヒに捕まりそうになったら城砦に逃げ込む手とした。城砦ごと包囲される危険もゼロではないが、城砦が落ちてもプロイセン軍に対して多大な損害を強要できるのであれば、それも良しである。
ザクセン州のドレスデン(Dresden 1623)を発したフリードリヒは、国境を越えてオーストリア領内に侵攻。プラハ(Prague 1125)にてオーストリア軍総司令官カールの率いるオーストリア軍を包囲した。一方、ダウン将軍及びブラウン将軍率いるオーストリア軍別動隊は、ケーニヒグレーツ(Koniggratz 1230)を基点としてシレジア地方のプロイセン領を伺う。

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4Turn

プラハがフリードリヒの包囲攻撃に耐えかねて落城した。城を守っていたオーストリア軍は平和的な開城が認められ、総司令官カールを含めて全兵力がケーニヒグレーツへ向けて後退した。
その頃西部戦線では、フランス軍によるハノーヴァー進攻が始まっていた。フランス軍のデ・ストリーズ将軍(D.Eestrees 0-1-1)麾下のフランス軍がライン川。ミュンスター(Munster 2206)を守るハノーヴァー軍を包囲攻撃していた。兵力で圧倒するフランス軍はミュンスターを包囲し、遂にこれを落城させた。ハノーヴァー軍No.3の指揮官ザストロフ将軍(Zastrov 1-1-1)はフランス軍の捕虜になった。
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6Turn

フリードリヒはプラハから長駆進撃し、ケーニヒグレーツを包囲する。包囲の中にオーストリア軍カール麾下の兵力が含まれていた。
一方西部戦線では、フランス軍コンタード将軍(Contades 1-1-1)麾下の分遣隊がミンデン(Minden 2310)を包囲攻撃。これを落城せしめて、ハノーヴァー軍カール将軍(Karl 1-1-1)を捕虜にしていた。
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7-8Turn

フリードリヒが彼らしい大胆な行動に出た。まず麾下全兵力を率いてケーニヒグレーツの包囲を解き、シレジア南部の山々に布陣するダウン将軍麾下のオーストリア軍を襲った。その兵力は計40戦力。ダウン麾下のオーストリア軍は13戦力。その比率は3-1に達した。地形に依るオーストリア軍は善戦し、フリードリヒに対して4戦力の損失を強いたが、自軍の損害は5戦力に達し、さらに2戦力が捕虜として取られてしまう。オーストリア軍副将格のナダシー将軍(Nadacy 0-1-1)も戦死する。
この後がフリードリヒの本領発揮である。後退したオーストリア軍に対して機動力の優越を生かしたフリードリヒは全戦力を率いて蹂躙攻撃を実施。圧倒的な兵力差を前にオーストリア軍は成す術もなく全滅。オーストリア最良の将軍の1人であるダウン将軍も哀れプロイセン軍の捕虜になってしまう。

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西部戦線では、フランス軍の進撃は続き、ハノーヴァー(Hannover 2413)を占領していた。
さらに8Turnには東方の巨人、ロシア軍が登場し、ケーニヒスベルク(Konigsberg 3741)を包囲した。

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9-10Turn

シレジアでの大敗北を喫したオーストリア軍は後方地帯に後退。オルミュッツ(Olmutz 0834)、ブルン(Brunn 0631)、そしウィーン(Vienna 0231)といった拠点に籠城戦の構えを見せる。それに対してプロイセン軍は再びケーニヒグレーツを包囲し、ここを占領していた。
西部戦線では、コンダード将軍麾下のフランス軍10戦力が、ハノーヴァー軍主将カンバーランド公(Cumberland 0-1-1)をシュターデ(Stade 3011)で襲った。戦闘比は1-1に届かず、損害はフランス軍の方が多かったが、コンダード将軍の指揮能力のおかげで敗北は免れた。

この時、もしフランス軍が勝利していれば、ハノーヴァー軍の残りは全て回復不能の状態に陥る所であったが、惜しいことをした。


12-13Turn

プロイセン軍主力はオーストリア方面を去って西部戦線に向かう。これを見たフランス軍は進撃を中止して後方に下がっていく。一方でオーストリア軍はケーニヒグレーツに舞い戻ってここを包囲し、第12Turnに同地を奪回していた。

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ロシア戦線では、ロシア軍はケーニヒスベルクを奪取し、さらに西へ向けて進撃の構えを見せる。

13-15Turn

フリードリヒが西部戦線に到達し、ハノーヴァーを包囲する。しかしハノーヴァーの守りは固く、陥落する気配はない。その間、シレジア方面ではオーストリア軍が逆襲に転じ、シレジアに侵入。グラツ(Glatz 1532)、シュフィドニツァ(Schweidnitz 1631)を次々と陥落させた。さらにブジェグ(Brieg 1634)を包囲する。
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16-18Turn

冬になった。行動中の各部隊は次々と冬営に入っていく。行動を続けているのは、フリードリヒ麾下のプロイセン軍と、ブラウン将軍麾下のオーストリア軍だけであった。

本作のシナリオは一部例外を除いて18Turn構成になっている。そのうち16~18Turnは冬季扱いである。冬季の場合、要塞に籠って「冬営」している部隊以外は全て消耗の対象となり、スタック毎に1Turnに1戦力の割合で戦力を失っていく。従って冬になると両軍とも消耗を避けるために次々と冬営に入ることとなる。

オーストリア軍としてはフリードリヒが戻ってくる前にブジェグ攻略を完了させたかった。しかしここではダイス目振るわずブジェグ攻略を完遂できなかった。フリードリヒに野外で捕捉されれば勝機はない。ブラウン将軍は麾下の兵力を率いてグラツに後退。そこで冬営に入った。

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かくして1757年の戦役は終わった。

結果

プロイセン軍:占領90VP-損耗36VP=54VP
反プロイセン軍:占領110VP-損耗34VP=76VP
反プロイセン軍の実施的勝利。損耗のVPはほぼ同じ。プロイセン軍にとっては、西部戦線で多くの要塞を失ったことと、第12Turn以降のオーストリア軍による反撃によって、シレジアの2都市を失ったことが敗因となった。


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Game Journal 50-フリードリヒ最大の危機 Game Journal 89-フランス革命 戦史 七年戦争 フリードリヒ大王の指揮 フリードリヒ大王

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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
作品についての詳しくは-->こちらを参照して下さい。
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エラッタ更新しました。
詳しくは、こちらを参照してください。

今回の更新内容は「3隻以下の艦隊に対する索敵」
小規模艦隊ルールを使ったゲーム的な艦隊運用を抑止するためのルールです。
ただ、このようなルールを用いても「ゲーム的な艦隊運用」を完全に防止するのは困難なので、本作をプレイする場合には節度を持ってプレイしてほしい、というのがデザイナーの勝手な希望です。


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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
作品についての詳しくは --> こちらを参照して下さい。
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JP_DD6a「海空戦!南太平洋1942」(以下、本作)は空母戦をテーマにしたゲームである。しかし空母戦ゲームとしてはかなり詳細な水上戦ルールを用意している。実際、空母戦の最中に水上戦が生じる可能性はそれほど大きくないが、決定的場面で水上戦が発生する可能性がゼロではない。そしてそれは当時の空母部隊指揮官たちが密かに恐れていた事態でもある。

ところで本作の水上戦ルールは少し気になる所がある。それはゲームシステムの関係上、近距離戦闘が起こりやすい点である。本作の水上戦システムは、ダイスで主導権判定を行った後、主導権を得た側が移動、砲撃、雷撃のいずれかを選択する。何故近距離戦闘が起こりやすいかといえば、距離が近い場合は砲雷撃の効果が高くなるので砲雷撃を選択しやすく、距離が遠い場合は移動を選択しやすい。結果、砲雷撃の実施は必然的に近距離になる。これは特に駆逐艦兵力に勝り、個艦の雷撃力に優れた日本軍にとって有利に働く。水上戦では練度や隻数の関係上日本海軍が有利なのに、ゲームシステムでも日本軍に有利に働くとなれば、連合軍にとって水上戦は甚だ不利になる。水上戦で連合軍が一方的に不利なのはゲームの上からも史実からも望ましいことではない。

そこで、水上戦ルールの見直しを図ってみた。

見直しの骨子はこうだ。まずダイスを振って主導権を判定するシステムを廃止し、チットドリブンシステムとする。アクションチット(両軍それぞれ5枚ずつ、計10枚)をカップに入れて無作為抽出する。引いてきたチットに相当する行動を実施する。1Turnに8アクションまでというルールに変更はないので、引かれなかったアクションは実施できない。
また両陣営の主導権値に差がある場合、今までは主導権判定のダイス目に対する修正という形で適用していたが、今回のチット式の場合はカップに入れるチットを減らすという方式とした。例えば連合軍の主導権値が1不利な場合、連合軍がカップに入れるチットは5枚ではなく4枚になる。そしてどのチットをカップから除外するかは無作為に当該競技者が任意に決定する。
主導権差が3以上の場合。有利な側に「引き直し」の権利が発生する。主導権差が3の場合は1Turnに最大1回、主導権差が4の場合は1Turnに最大2回、・・・、という具合になる。

という訳で本システムが上手く機能するか、試してみた。

テストプレイ

T6.第1ソロモン海戦

JP_CA3a日本軍=重巡5、軽巡2、駆逐艦1、連合軍=重巡6、駆逐艦4の対決である。兵力的にはやや連合軍有利。また日本軍の重巡は古鷹型、青葉型の7000トン級が主力なので、実質的には中巡である。従って額面戦力では連合軍有利。しかし史実の奇襲効果をは反映して主導権で日本軍が有利としている。

このシナリオは主導権値の差が大きいので、そのような状況下で本システムが上手く機能するか見たかった。

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CW_CA7a海戦の結果は、オーストラリア重巡「キャンベラ」が沈没、同「オーストラリア」が大破、米重巡「ヴィンセンス」が中破。米駆逐艦1隻沈没1隻中破。日本軍は重巡「鳥海」「青葉」が小破した。勝利得点的には日本軍の辛勝である。

プレイ時間は25分

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T7.「ガダルカナル夜戦」

US_BB56a第3次ソロモン海戦の一場面を再現したシナリオである。日本側が高速戦艦「霧島」、重巡「愛宕」「高雄」、軽巡2、駆逐艦9。連合軍が新鋭戦艦「サウスダコタ」「ワシントン」と駆逐艦4隻である。
このシナリオは主導権判定に優劣がないので、そのような条件下で本システムが上手く機能するか確かめたい。また夜戦における戦艦の威力がどのように表現されているかを確かめたかった。

写真03


JP_BB4a序盤、新戦艦「サウスダコタ」が魚雷を食らって中破した。しかしその直後「ワシントン」「サウスダコタ」の主砲が火を噴き、「霧島」「愛宕」が中破する。その後両軍の間で激しい砲撃戦になるが、砲力に勝る米戦艦が優位に戦いを進める。
最終的に日本軍は戦艦「霧島」、重巡「愛宕」「高雄」と駆逐艦4隻を失う。連合軍は駆逐艦3隻が沈没、戦艦「サウスダコタ」と駆逐艦1隻が中破した。勝利得点的には連合軍側の圧勝である。

プレイ時間は30分

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T8.戦艦対戦艦

JP_BB11a仮想戦シナリオである。戦艦対戦艦の昼間砲撃戦を扱ったシナリオで、日本側は「大和」「陸奥」、連合軍側は「ノースカロライナ」「ワシントン」「サウスダコタ」の3隻が登場する。ここでは本システムが昼間砲戦での適合性を確認する。

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US_CA38a激しい砲撃戦。日本軍は戦艦「陸奥」が大破。軽巡1、駆逐艦5が沈没。重巡2、駆逐艦2が大中破。重巡1が小破で、無傷なのは戦艦「大和」だけだった。連合軍も重巡「サンフランシスコ」、駆逐艦1が沈没した他、戦艦「サウスダコタ」、重巡1、駆逐艦1が中破、戦艦「ワシントン」「ノースカロライナ」が小破した。勝利得点的には、連合軍の実質的勝利である。

プレイ時間は60分


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感想

US_CL52a射撃や雷撃のタイミングが任意に選択できなくすることで水上戦の苛烈度を下げたい。また雷撃実施のタイミングをプレイヤーが調整し難くすることで水上戦での日本軍の優位性を弱めたい。この2つの目的に対しては新システムは概ね上手く機能しているように思える。
こちらのルールを正式版にするかどうかはもう少し検討の余地があるが、新ルールはデザイナー推奨ルールということで、半正式ルール扱いとしたい。

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空母瑞鶴戦史:ソロモン攻防戦 空母瑞鶴戦史:南太平洋海戦 日本空母戦史 機動部隊 空母エンタープライズ上巻 Pacific Carrier War Midway Inquest How Carrier Fought

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