苗場山は標高2145m、新潟県と長野県の県境の山で日本百名山の一座に数えられている。
この山は山頂部に広大な高層湿原が広がっていることで知られており、それがまたこの山の魅力になっている。
この秋、紅葉の綺麗な時期を狙って苗場山に登ってみた。今回選んだコースは秡川コース。新潟県の湯沢方面からスキー場を上がっていくコースである。
前日の夜に赤城高原のSAに到着。その夜は同SAで車中泊し、起床0430。朝食を食べた後出発する。関越道を北上、湯沢ICで関越道を降りて、湯沢市街地に向かう途中のファミマで食料品と飲料水を買う。その後国道17号線を南下する。みつまたの道の駅で手洗いを済ませて、そこから山の中に入っていく。林道を走ること約20分。標高1220mの秡川登山口の駐車場には0630頃に到着した。
0645に出発。舗装路を歩いて標高1370mの和田小屋まで登る。和田小屋に着いたのは0700過ぎ。天気は快晴。良い紅葉が期待できそうだ。和田小屋からはスキー場を登っていくが、すぐに登山路に入る。そこそこ急登だが、登山路が整備されていて歩きやすい。1時間ほど歩いて下の芝という開けた場所に着く。
このあたりから徐々に紅葉が綺麗になってくる。下の芝から中の芝、上の芝と徐々に標高を上げていく。その間、登山路から見える紅葉が綺麗になっていく。特に中の芝から見る紅葉が素晴らしい。赤と黄色の色が映えて、一番の見頃感がる。
歩き始めて3時間弱で神楽峰と呼ばれるピークに着く。ここから目の前に苗場山の雄大な姿が見えてくる。しかし雄大だが最後の登りがきつそうだ。神楽峰から一旦鞍部に標高を下げて、そこから約300m登り返す。イメージとしては夏に歩いた白馬鑓ヶ岳の雰囲気に近い。
神楽峰から急な坂道を降りていってお花畑という鞍部にたどり着く。そこから見える紅葉はまた素晴らしい。広大な山岳の斜面そこそこで赤や黄色の紅葉が見えている。
そしてそこから最後の急登が始まる。標高差約300mの上り坂。しかしその所々で美しい紅葉が見えるのが嬉しい。また振り返ると周辺の山々が雄大な姿を見せている。写真を撮りまくる。
急登を登り切った所が苗場山の山頂部である。苗場山山頂部は広大な高層湿原になっていて、雄大な景観を見せている。湿原のそこかしこが紅葉しているのが嬉しい。苗場山の山頂は山頂小屋のすぐ近く。広大な高層湿原の一角に山頂を示すポールが立っている。山頂までの所要時間は3:45。ちなみにコースタイムは4:15である。
山頂部の高層湿原はそれだけで見て回るだけの価値がある。せっかくここまで来たので湿原の紅葉を見て回る。紅葉の近くまで近づけないのが残念だが、遠方から見ても十分に美しい。
1時間ほど山頂部を散策した後、下山を開始する。帰りも雄大な景観と紅葉を堪能しながらの下山となる。所要時間3:00弱。ちなみにコースタイムは3:05である。
コースタイムは登り4:15、下り3:05、標高差は925m。累積標高差は1220mぐらいだと思う。それなりにヘビーなコースであった。やはり最後の登り返しがしんどい。その一方で登り返しの向こうに見える雄大な苗場山の景観や苗場山への登る途中に見た山々の美しさはこのコースの一番の魅力であろう。また紅葉も丁度良い時期であり、特に中の芝付近でみた紅葉の美しさが格別であった。
苗場山の秡川コース。登り切るのはそれなりに厳しいが、登り切った後には大いなる満足が得られるコースであった。