
半沢直樹1
池井戸潤 講談社文庫
TVドラマが大ヒットしたのが10年以上も前だというのが信じられない。かくいう私はTVドラマの方は見ていなかったし、あまりに有名な小説なので、これまであえて手を出さなかったが、一連の池井戸潤小説がいずれも面白かったので、ついに「本丸」に手を出した。
読んで(聴いて)みると確かに面白い。これまで読んだ池井戸小説では、主人公が周囲に「虐められ」ながらも耐えに耐え、最後に大逆転というパターンが多かった。しかし本作では主人公の性格がかなり「強気」に設定されており、「虐め」を仕掛けてくる相手を次々と返り討ちにしている。しかも「虐められ」シーンよりも「虐め」シーンの方が多い。主人公の立場も社長ではなくただの平課長。つまり組織の歯車に過ぎない。そんな主人公が、会社の「クソ上司」を完膚なきまでに叩きのめす。このような展開が、実生活で「クソ上司」に反感を募らせている一般読者にウケたのは想像に難くない。かくいう私も会社員時代の事を思い出し、大いに留飲を下げたものである。
池井戸小説の中でも傑作と思えるシリーズで、早く続きを読んでみたい作品だ。
お奨め度★★★★





























