2025年10月
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Blue Water Navy-1989年シナリオ再び【2】
Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。
今回は1989年戦術奇襲シナリオをVASSALでプレイした。うp主はNATO軍を担当する。
前回までの展開は --> こちら
ソ連艦隊は劣勢を挽回すべく、ノルウェー南部に対する上陸作戦を実施した。しかしNATOはそれを阻止すべく船団護衛から解放された空母機動部隊を北海に進出させる。4隻の米空母から発進した攻撃隊がノルウェー沖のソ連艦隊に襲いかかった。ソ連側は2隻の空母「クズネツォフ」「ミンスク」から戦闘機を発進させてこれを迎え撃つ。戦闘機同士の戦いで数機のF-14トムキャットが撃墜されたが、ソ連側の防空戦闘機隊は全機撃墜され、米攻撃隊は無傷のまま対艦ミサイルを発射した。
対艦ミサイル24火力(192発)がソ連艦隊に向かっていく。ソ連艦隊も対空ミサイルでこれを迎え撃つが、NATOのアルマダとは異なって対空火力は左程強力ではない。さらにNATO側の対艦ミサイルはシースキマータイプなので、対空ミサイルを突破できる可能性が少し高い。それでも対空火力20を持つソ連艦隊は、対艦ミサイルの8割近くを叩き落した。
揚陸艦艇数隻と護衛艦艇数隻に対艦ミサイルが命中、その多くが沈没又は大破した。それでも揚陸部隊はまだ戦力を残している。防空戦闘機を失ったソ連艦隊はノルウェー南部への上陸を諦め、陸上戦闘機による援護が得られるノルウェー北部近海まで後退していく。
これまで大きな戦いがなかった米本土東岸沖であったが、このTurnの終了時点で第一撃ポイントの判定がある。米本土東岸沖に指定された「First Strike」エリアに展開したソ連側SSBNのペイロードが6ポイント以上の場合、ソ連軍は第1激ポイントを獲得できる。NATO側としては第一撃ポイントの獲得は何とか阻止したい。バミューダ近海で米ソの原潜部隊同士が激しく戦う。ヤンキー型旧式SSBNが早くも米原潜の攻撃を受けて数隻が撃沈されてしまう。
ノルウェー北部へ後退したソ連艦隊に対して、米空母部隊は執拗に攻撃を行う。4隻の空母を発進した攻撃隊が対艦ミサイルを発射。今度は半数近くの対艦ミサイルが防空網を突破。空母「クズネツォフ」、大型ミサイル巡洋艦「フルンゼ」にも数発の対艦ミサイルが命中して大破。輸送船団も集中攻撃を受けて大型揚陸艦が撃沈されてしまい、揚陸部隊はノルウェー近海の藻屑となった。
米本土近海では、ヤンキー型SSBNが3ステップ、新型のデルタ4型SSBNも1ステップを失い、残ったのはヤンキー型とデルタ型が各1ステップのみという状況になった。生き残ったペイロード値は合計5ポイントで、第1撃ポイントを獲得するためには1ポイントだけ足りなかった。
リバウ基地を出撃したソ連バルト海艦隊は、バルト海を西進してデンマークを目指す。一度ビスケー湾付近まで後退していたNATOのアルマダは、再び北海に進出し、バルト海艦隊攻撃の機会を伺う。
ビスケー湾には欧州を目指すNATO船団の第2弾とそれを護衛する米空母2隻からなる空母機動部隊が侵入しつつあった。そこを狙ってきたソ連海軍のヴィクター3型攻撃型原潜が、護衛艦の防御スクリーンを突破して艦隊中心部に進入した。この潜水艦艦長は凄腕で、連続攻撃によりNATO船団の10隻以上を瞬く間に撃沈破した(10の目が2回連続で出た)。この時、ソ連軍が使ったカードが「断固たる攻撃」。このカードを使うとNATOのASWによる反撃を無力化できるというもの。もしこの攻撃が米機動部隊に対して実施されていれば、米空母2隻が瞬く間に撃破されるところだった。NATO側は船団が大損害を被ったものの、虎の子米空母2隻を撃破されるという最悪の事態は何とか回避できた。
バルト海で上陸作戦中のバルト海艦隊に対し、NATOアルマダの米空母4隻が攻撃隊を放った。艦隊上空にはバルト三国やポーランドの基地を発進したMiG-25戦闘機2個戦隊が上空援護に当たっていたが、米空母を発進したF-14戦闘機がソ連側上空援護機を撃退し、米攻撃隊は例によって無傷のまま対艦ミサイルを発射した。
大型ミサイル巡洋艦「キーロフ」はミサイルの盾となり多数のミサイルを受けて轟沈した。輸送船団にも多数の命中ミサイルが命中し、上陸部隊は事実上壊滅する。
[SO_SSBN_Typhoon]北極海に展開していたソ連最強のSSBNタイフーン型の1個戦隊がGIUKラインを突破して大西洋に進出してきた。一掃されつつある米本土東岸沖に展開中のソ連SSBN部隊を強化するためである。大西洋で行動中のNATO原潜部隊は、一斉にタイフーン型に向けて進路を取った。
しかしNATOの攻撃型原潜群は「大物現る」の砲を受けてタイフーン型に殺到。護衛のノヴェンバー型原潜は瞬く間に撃破され、タイフーン型自体もステップロスしてしまう。
結果論かも知れないが、米空母4隻が集結し、対空火力が充実したNATO艦隊に対しては、長距離爆撃機を集中投入してもあまり戦果は期待できない。ソ連側の立場としては、火力の集中したNATO空母艦隊を爆撃機で攻撃するのはリスクが大きいので、このような艦隊に対しては潜水艦による攻撃に徹し、逆に長距離爆撃機は対空火力の弱い輸送船団を狙うのが望ましい方法だと思う。
NATOの立場から言えば、今回は幸運にも空母に損害が出なかったが、ソ連潜水艦の攻撃を受けた場合、米空母が無傷で済む可能性はかなり低い。1隻、場合によっては2隻程度の米空母が戦闘能力を失うことは十分にあり得ることだ。NATO側としては仮に空母が撃破されることがあったとしても、慌てずに対処しよう。無論、米空母が全滅するような事態は絶対に回避しなければならないので、空母は可能な限り集結し、対空ミサイル艦艇を集結させて、爆撃機によるミサイル攻撃から身を守る必要がある。
それにしてもBlue Water Navyは面白い。イベントの効果が少し派手すぎる気がするが、イベントの効果があるから米空母もおちおち安心できなくなる。特に1989年シナリオではソ連軍がかなり強力になっているので、米空母が撃破される可能性が高くなる。派手目の展開を望む方には、この1989年シナリオがお奨めできる。


今回は1989年戦術奇襲シナリオをVASSALでプレイした。うp主はNATO軍を担当する。
前回までの展開は --> こちら
3Turn(前半)
先のTurnでの航空戦で長距離爆撃機の大半を失ったソ連軍は、少数の潜水艦を除いて大西洋を航行するNATO艦隊、輸送船団に対する攻撃能力を失った。そして頼みの潜水艦もNATO対潜部隊の攻撃によって次々と撃破されていった。ちなみに前のTurnまでは対人戦だったが、このTurnからはソロプレイになる。
ソ連艦隊は劣勢を挽回すべく、ノルウェー南部に対する上陸作戦を実施した。しかしNATOはそれを阻止すべく船団護衛から解放された空母機動部隊を北海に進出させる。4隻の米空母から発進した攻撃隊がノルウェー沖のソ連艦隊に襲いかかった。ソ連側は2隻の空母「クズネツォフ」「ミンスク」から戦闘機を発進させてこれを迎え撃つ。戦闘機同士の戦いで数機のF-14トムキャットが撃墜されたが、ソ連側の防空戦闘機隊は全機撃墜され、米攻撃隊は無傷のまま対艦ミサイルを発射した。
対艦ミサイル24火力(192発)がソ連艦隊に向かっていく。ソ連艦隊も対空ミサイルでこれを迎え撃つが、NATOのアルマダとは異なって対空火力は左程強力ではない。さらにNATO側の対艦ミサイルはシースキマータイプなので、対空ミサイルを突破できる可能性が少し高い。それでも対空火力20を持つソ連艦隊は、対艦ミサイルの8割近くを叩き落した。
揚陸艦艇数隻と護衛艦艇数隻に対艦ミサイルが命中、その多くが沈没又は大破した。それでも揚陸部隊はまだ戦力を残している。防空戦闘機を失ったソ連艦隊はノルウェー南部への上陸を諦め、陸上戦闘機による援護が得られるノルウェー北部近海まで後退していく。
3Turn(後半)
これまで大きな戦いがなかった米本土東岸沖であったが、このTurnの終了時点で第一撃ポイントの判定がある。米本土東岸沖に指定された「First Strike」エリアに展開したソ連側SSBNのペイロードが6ポイント以上の場合、ソ連軍は第1激ポイントを獲得できる。NATO側としては第一撃ポイントの獲得は何とか阻止したい。バミューダ近海で米ソの原潜部隊同士が激しく戦う。ヤンキー型旧式SSBNが早くも米原潜の攻撃を受けて数隻が撃沈されてしまう。
ノルウェー北部へ後退したソ連艦隊に対して、米空母部隊は執拗に攻撃を行う。4隻の空母を発進した攻撃隊が対艦ミサイルを発射。今度は半数近くの対艦ミサイルが防空網を突破。空母「クズネツォフ」、大型ミサイル巡洋艦「フルンゼ」にも数発の対艦ミサイルが命中して大破。輸送船団も集中攻撃を受けて大型揚陸艦が撃沈されてしまい、揚陸部隊はノルウェー近海の藻屑となった。
米本土近海では、ヤンキー型SSBNが3ステップ、新型のデルタ4型SSBNも1ステップを失い、残ったのはヤンキー型とデルタ型が各1ステップのみという状況になった。生き残ったペイロード値は合計5ポイントで、第1撃ポイントを獲得するためには1ポイントだけ足りなかった。
4Turn(前半)
ソ連軍はデンマーク方面で作戦を行うべくバルト海艦隊を出撃させた。上陸を支援すべくTu-16バジャー爆撃機がユトランド半島のNATO軍航空基地を攻撃。これを一時的に無力化した。リバウ基地を出撃したソ連バルト海艦隊は、バルト海を西進してデンマークを目指す。一度ビスケー湾付近まで後退していたNATOのアルマダは、再び北海に進出し、バルト海艦隊攻撃の機会を伺う。
ビスケー湾には欧州を目指すNATO船団の第2弾とそれを護衛する米空母2隻からなる空母機動部隊が侵入しつつあった。そこを狙ってきたソ連海軍のヴィクター3型攻撃型原潜が、護衛艦の防御スクリーンを突破して艦隊中心部に進入した。この潜水艦艦長は凄腕で、連続攻撃によりNATO船団の10隻以上を瞬く間に撃沈破した(10の目が2回連続で出た)。この時、ソ連軍が使ったカードが「断固たる攻撃」。このカードを使うとNATOのASWによる反撃を無力化できるというもの。もしこの攻撃が米機動部隊に対して実施されていれば、米空母2隻が瞬く間に撃破されるところだった。NATO側は船団が大損害を被ったものの、虎の子米空母2隻を撃破されるという最悪の事態は何とか回避できた。
4Turn(後半)
バルト海で上陸作戦中のバルト海艦隊に対し、NATOアルマダの米空母4隻が攻撃隊を放った。艦隊上空にはバルト三国やポーランドの基地を発進したMiG-25戦闘機2個戦隊が上空援護に当たっていたが、米空母を発進したF-14戦闘機がソ連側上空援護機を撃退し、米攻撃隊は例によって無傷のまま対艦ミサイルを発射した。
大型ミサイル巡洋艦「キーロフ」はミサイルの盾となり多数のミサイルを受けて轟沈した。輸送船団にも多数の命中ミサイルが命中し、上陸部隊は事実上壊滅する。
[SO_SSBN_Typhoon]北極海に展開していたソ連最強のSSBNタイフーン型の1個戦隊がGIUKラインを突破して大西洋に進出してきた。一掃されつつある米本土東岸沖に展開中のソ連SSBN部隊を強化するためである。大西洋で行動中のNATO原潜部隊は、一斉にタイフーン型に向けて進路を取った。
5Turn(前半)
出撃したタイフーン型SSBNを護衛すべく、旧式のノヴェンバー型攻撃原潜とTu-95哨戒機が上空援護に現れた。しかしNATOの攻撃型原潜群は「大物現る」の砲を受けてタイフーン型に殺到。護衛のノヴェンバー型原潜は瞬く間に撃破され、タイフーン型自体もステップロスしてしまう。
5Turn(後半)
タイフーン型は結局NATO原潜の集中攻撃を受けて撃沈されてしまう。米空母4隻からなるアルマダはビスケー湾から南下、ジブラルタル海峡を通過して地中海に進入した。イタリア西方海域に進出したアルマダから攻撃隊が発進。イタリア目掛けて急進撃するソ連軍地上部隊に対して激しい航空攻撃を加える。攻撃による戦果は合計9ヒット。これによってソ連軍の進撃は3Turn(約1週間)停滞することになった。まとめ
今回はここで終了とした。ソ連軍は鎌ハンマーマークを1つも確保できず、この先も確保できる可能性がないので、今回はNATO側の圧勝となった。NATOの勝因は早い段階でソ連側長距離爆撃機の大半を撃墜できたこと、ソ連側としては、長距離爆撃機戦力を失った時点で事実上勝機を逸したことになる。結果論かも知れないが、米空母4隻が集結し、対空火力が充実したNATO艦隊に対しては、長距離爆撃機を集中投入してもあまり戦果は期待できない。ソ連側の立場としては、火力の集中したNATO空母艦隊を爆撃機で攻撃するのはリスクが大きいので、このような艦隊に対しては潜水艦による攻撃に徹し、逆に長距離爆撃機は対空火力の弱い輸送船団を狙うのが望ましい方法だと思う。
NATOの立場から言えば、今回は幸運にも空母に損害が出なかったが、ソ連潜水艦の攻撃を受けた場合、米空母が無傷で済む可能性はかなり低い。1隻、場合によっては2隻程度の米空母が戦闘能力を失うことは十分にあり得ることだ。NATO側としては仮に空母が撃破されることがあったとしても、慌てずに対処しよう。無論、米空母が全滅するような事態は絶対に回避しなければならないので、空母は可能な限り集結し、対空ミサイル艦艇を集結させて、爆撃機によるミサイル攻撃から身を守る必要がある。
それにしてもBlue Water Navyは面白い。イベントの効果が少し派手すぎる気がするが、イベントの効果があるから米空母もおちおち安心できなくなる。特に1989年シナリオではソ連軍がかなり強力になっているので、米空母が撃破される可能性が高くなる。派手目の展開を望む方には、この1989年シナリオがお奨めできる。
#BlueWaterNavy #ウォーゲーム #現代海戦 #冷戦
書籍紹介「KURSK 1943 The Southern Front」
KURSK 1943 The Southern Front
Robert Forczyk Osprey
クルスク戦の南方戦線を扱った著作で、Osperyの戦役シリーズの1作品である。両軍の編成と作戦目的を紹介した後、約2週間に及ぶクルスクでの戦いを立体的に描いている。ドイツ軍の攻勢はソ連軍の重厚な防御線に苦しめられながらもドイツ軍も着実に前進を続ける。予想以上のドイツ軍の進撃に驚いたソ連軍は、予備として温存していた第5親衛戦車軍を投入した。そしてクライマックスのプロホロフカ戦車戦が始まる。
簡潔だがクルスク戦南方戦線を立体的に描いた著作で、戦いの概要を理解するには好適な著作である。
お奨め度★★★




































