
『Desert Blitzkrieg: Rommel’s North African Campaign』(以下、本作)は、WW2北アフリカ戦線を題材とした二人用の作戦級SLGである。扱う期間は1941年4月から1942年12月までで、ロンメル攻勢からエル・アラメインの戦いに至るまでの戦局を再現している。
ゲームマップはポイント・トゥ・ポイント方式を採用しており、都市や補給拠点、港湾といった重要地点が線で結ばれた構造となっている。範囲はリビア東部からエジプト西部にかけての広大な砂漠地帯である。ユニットは主に連隊から旅団規模で表され、1ターンは実際の1か月に相当する。
ゲームの流れは比較的オーソドックスで、ゲームは枢軸軍と連合軍のプレイヤーTurnに分かれており、移動、戦闘、自動車化移動という手順でゲームが進む。オーバーランのようなルールはないが、一定条件を満たすと敵の最前線を抜けて後方へ進むことができる。とはいえ、敵中に孤立すると途端に全滅する危険性もあり、裏付けのない突出は危険である。
本作の大きな特徴は補給の重要性にある。移動や戦闘には補給の消費が伴い、前線の維持や攻勢の成否は補給線の確保に強く依存する。さらに補給ユニットは戦闘でも消費されるため、兵站管理は作戦全体の中核を成す要素となっている。
戦闘は「バトルボード」と呼ばれる専用ボード上で解決される。攻撃側と防御側はそれぞれ前線および予備線に部隊を配置し、火力・防御力・支援の差に基づいて戦闘結果が決定される。航空支援や砲兵支援も重要な役割を果たし、単純な戦力比だけでなく部隊配置や支援投入の判断が勝敗に大きく影響する。戦闘は複数ラウンドにわたる場合もあり、個々の戦闘が小規模な戦術ゲームのような展開を見せる点も特徴である。
特徴的なのはユニットの裏面の扱い。ユニットの裏面は「ステップロス」面ではなく「消耗」面扱いになっている。従って戦闘が終了すると裏面のユニットは全て表面に戻される。ユニットを除去するためには、まず「消耗」面にした後、さらに命中を与える必要がある。そのため戦闘では兵力に勝る方が圧倒的に有利で、兵力に劣る側は早めに見切りをつけて撤退した方が良い。
各ターンにおいてプレイヤーは司令部(HQ)の方針を決定し、「補給重視」「機動重視」「戦闘重視」のいずれかを選択する。この選択はそのターンの各行動の効率に影響を与える。またイベントカードも導入されており、歴史的出来事や偶発的な事象がランダムに発生する。カードは補給、航空支援、士気、戦略移動などに影響を及ぼし、戦局を大きく変化させる可能性がある。
シナリオは、北アフリカ戦全域を扱うキャンペーンシナリオの他、入門用シナリオ「オコンナー攻勢」と短期シナリオ「ガザラの戦い」が含まれている。
勝利条件はマップ上の主要都市および補給線の支配状況によって決定される。主要都市占領のVPは毎Turn加算される方式なので、両軍とも攻勢を仕掛ける動機付けになっている。「守っていれば勝てる」という戦い方は、このゲームでは通用しない。
ゲーム全体を通じてプレイヤーは「どこで戦うか」「いつ補給を消費するか」「どのカードをどのタイミングで使用するか」といった判断を常に求められ、それらの選択が戦局の推移を大きく左右する。
今回、うp主は本作のキャンペーンシナリオに挑戦してみた。うp主は枢軸軍を担当する。
1Turn(1941年4月)
第1turnのドイツ軍はリビア西部Mersa BergaとAgadabiaに防衛線を構えるイギリス軍を、イタリア軍とドイツ第5軽装甲師団によって攻撃する。この攻撃、順当に成功し、英連邦の2ユニットを除去。さらにMsusにいた英軍オコーナー司令部を捕縛せんと偵察部隊が北上するも、ダイス目に恵まれずオコーナー司令部の捕縛には失敗した。ちなみに捕縛の成功率は70%である。2Turn(1941年5月)
ドイツ軍は内陸道路を東に向かい、早くもトブルク近くまで進出する。次のTurnにはトブルク方面で攻勢を開始したい。一方のイギリス軍もトブルク周辺に部隊を集結させて迎え撃つ構えだ。3Turn(1941年6月)
ドイツ軍第15装甲師団の先鋒部隊がアフリカに到着した。第5軽装甲師団もトブルク北西のAcromaに進出。同地の英連邦軍を撃破し、トブルク攻撃の機会をうかがう。4Turn(1941年7月)
トブルク北方El Ademでドイツ軍と英軍の主力部隊が激突する。練度と兵力に勝るドイツ軍が英連邦軍を圧倒。英軍主力を撃破したドイツ軍がEl Ademを占領した。
さらにドイツ軍がトブルクへ攻撃を開始する。兵力に勝るドイツ軍だったが、さすがにトブルクの守りは固く、ドイツ軍は途中で攻撃を諦めて後退した。
そして英軍が反撃に出てきた。目標となったのは、戦線南翼を守っていたイタリア軍アリエテ師団である。英軍の攻撃は周到で、アリエテ師団の後退路を航空攻撃で遮断しつつ、兵力に勝る機甲部隊で攻撃を実施た。孤立無援のアリエテ師団はそれでも奮戦し、英軍戦車ユニット2個を撃破したものの、奮戦はそこまであった。イタリア最強のアリエテ機甲師団はここに壊滅してしまう。
5Turn(1941年8月)
ドイツ軍は再びトブルクを攻撃する。このゲーム、トブルクに対してドイツ軍が「本気で」1度攻撃を実施すると、2回目以降は防御効果が小さくなるという仕掛けがある。先のTurnに全力攻撃を行ったドイツ軍。従って今回2回目の攻撃ではトブルク要塞といえども「ちょっとした陣地程度」の防御効果しかない。ドイツ軍による2回目の猛攻にイギリス軍は耐えられず、トブルクはドイツ軍が占領した。6Turn(1941年9月)
イギリス軍はLRDF(長距離挺身部隊)を枢軸軍後方に放って枢軸軍の補給線を脅威する。枢軸軍は補給線を守るために、イタリア軍部隊で後方を守らざるを得なくなる。ちなみに今回のプレイでは、側面迂回ルールを勘違いしていて、LRDFでも側面迂回できると解釈してプレイした。しかしルールをよく読むと側面迂回できるのは、装甲/機甲部隊及びそれとスタックしている同一師団部隊のみで、単独行動中の偵察部隊は側面迂回できない。英連邦偵察部隊の側面迂回を警戒してかなりのイタリア軍が後方警戒に回されていたが、ちょっと勿体ないことをしたと思う。
つづく





























