日本の鉄道には聖地と呼ばれる場所がある。その1つが鹿児島県南西端に位置する枕崎駅。今一つが北海道最北端の稚内駅である。これらはJR線のそれぞれ南と北の終端点であり、全ての鉄路はこれらの駅と繋がっている(勿論例外もある)。
今回、この2つの聖地を青春18切符を使って乗り通してみた。
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青森~奥津軽いまべつ
今日のスタートは青森駅である。早朝の青森市内は雪が降っていた。私にとってこの冬に見た初の市街地での大雪である。アウガB1Fの魚市場は早朝5時から営業しているので、どこかで朝食を食べようと思ったが、残念ながら食堂はいずれも閉店していた。青森発0616の津軽線蟹田行きに乗る。本来ならば蟹田ではなく津軽線終点の三厩まで行く列車なのだが、津軽線の蟹田~三厩間が豪雨災害のため不通になっているとのこと。そこで蟹田まで行き、代行バスに乗ることにした。
蟹田には0700前に到着。
駅の目の前に代行バスが止まっていたので、それに乗り込む。30分ほど揺られて津軽二股に到着した。
奥津軽いまべつ~木古内
かつては津軽海峡線というのが蟹田から木古内までを結んでいたが、2016年の北海道新幹線開通に伴い、津軽線が廃止、在来線による運転もなくなってしまった。ちょっと残念。その代替として青春18切符でも奥津軽いまべつ~木古内間は追加料金を支払えば新幹線に乗車できることになった。また木古内~五稜郭についても、追加料金で道南いさりび鉄道を利用できることにもなった。もっとも後者は正規料金で乗車しても、料金は殆ど変わらないのだが・・・。ちなみに私が今回利用している「北海道&東日本パス」の場合、北海道新幹線は新青森~函館北斗の間で特急料金を追加すれば自由に乗車できる。だからこんな面倒なことをしなくとも、新青森から函館北斗までワープが可能。なのだが、今回は「青春18切符の旅」と標榜している以上、可能な限り18切符ルートに準拠したい。また、「新幹線の秘境駅」とも言われている奥津軽いまべつ駅をこの目で見てみたい、という気持ちもあった。
何はともあれ、奥津軽いまべつ駅からは、同駅0812発の新幹線「はやて97号」に乗る。青函トンネルを抜けて木古内には0846に到着した。
木古内からは道南いさりび鉄道に乗る。先のも書いたが、「北海道&東北パス」では道南いさりび鉄道についての優遇措置は一切ないので、木古内~五稜郭間は正規料金を支払う必要がある。駅の自販機で切符を購入し、駅構内に入る。
道南いさりび鉄道、木古内0912発の函館行きはキハ40系1両編成。道南いさりび鉄道は、全車両がキハ40系であり、鉄道ファンにとっては嬉しい。しかもそのカラーリングが国鉄カラーのものも多く、鉄道ファンを楽しませてくれる。
列車は定刻に木古内を発車。途中、海の近くを通って函館を目指す。木古内ではかなり強い雪が降っていたが、函館が近づくと晴れ間が見えてきた。冬の天気は本当に気まぐれである。
函館~長万部
函館には1030頃に到着した。真冬の函館駅前は人でごった返しており、明らかに日本語ではない言葉が飛び交っている。中国系である。別に彼らを差別する訳ではないが、中国で感染爆発しているコロナが気になる。「君子危うきに近寄らず」
中国語が飛び交う店は避けて、客の少なそうな店を選ぶ。
で、選んだのが、函館駅前横丁にある「箱館ジンギスカン本店」。この店については、 別の記事で紹介する ので、話を奨めよう。
函館駅に戻り、1235発の長万部行きに乗る。JR北海道内は普通列車の本数が少なく、さらに接続もあまり良くない。従って18キッパーにとっては鬼門と言えるのだが、そんな中でこの1235函館発の列車は、良好な接続で札幌まで乗り通せる「スジ」である。それを知ってか、18キッパーもこの列車を乗り継ぐ客が多そうだ。しかも悪いことに僅かに1両編成。そのせいもあり、車内は結構混んでいた。
幸い途中で窓際席が空いたのでそちらに移動。後は終点長万部まで北海道の雪景色を見ながらノンビリ過ごす。長万部には1500前に到着した。
長万部~東室蘭
次の東室蘭行きまでは30分ほどの待ち時間がある。最初ホームに並んでいたのは数名だったが、途中でどんどん増えてきた。この列車も1両編成。車両は新型のH100型だが、トイレが広くなっている分、座席数は旧型車両に比べてむしろ減少している。そのためか、長万部を出る頃から立客が出る始末であった。途中の小幌駅は秘境駅として有名になったところ。この駅から乗ってくる客、この駅で降りる客などがいたが、こんな駅で次の列車までどうやって時間を潰すのだろう?。
東室蘭~苫小牧
東室蘭までは結構混んでいたので、東室蘭から先が思いやられたが、東室蘭1702発の苫小牧行きは、キハ143とキハ43の2両編成。さっきまでの満員状態が嘘のようなガラ空き状態だった。ボックス席を丸々1個占拠し、優雅な汽車の旅になる。苫小牧~南千歳
苫小牧には定刻1828に到着した。特急列車は遅れている様子だったが、普通列車は定刻通り走っていて、大したものである。夕食でも食べようかと思い、駅の外に出てみた。苫小牧駅の駅前は、ライトアップされていて綺麗であった。
そんな馬鹿な。駅の周りを少し歩いてみたが、食事ができる店がない、いや、ある。あるのだが、めぼしい店はみんな閉まっているのだ。いくら年末とはいえ、大晦日はまだ早い。一体どうなっているのだ・・・。
後の行程を考えると、この先、食事にありつける可能性は小さい。仕方はないのでコンビニで弁当を購入。旅先とは思えない侘しい夕食になる。苫小牧発1928の千歳線手稲行きに乗る。
南千歳~追分
南千歳で下車。次の2003発追分行きに乗る。今回の18切符旅は、次の追分で一旦中断となる。追分~帯広
追分からは特急「おおぞら11号」に乗って帯広に移動。帯広到着は2200過ぎで、この日は帯広に一泊した。つづく
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