Twilight Struggle(以下、本作)は、米GMT社が2005年に発売したシミュレーションゲームだ。本作は、WW2終了直後から1989年冷戦終結までの約30年間にわたる約半世紀の冷戦時代を扱う。全10Turnなので、1Turnは実際の4~5年間に相当する。プレイヤーは米ソそれぞれの首脳を演じる。2014年には完全日本語版も発売されており、日本でもプレイし易くなった。
本作のシステムについては、 以前の記事 で紹介しているので、そちらを参照されたい。
今回は、本作を対戦してみた。筆者はアメリカ陣営を担当する。以下はその記録である。
前回の展開は、--> こちら
5Turn(1961~1964年)


アメリカはこの機会にアジアにおける優位を占めたいと考え、「中国」カードを使ってインドの支配を確立した。さらにタイもアメリカが支配し、アメリカはアジアにおける優位をほぼ確立した。
6Turn(1965~1969年)

ソ連は、中東におけるアメリカの支配を崩さんとイランでクーデターを試みて、イランからアメリカの影響を排除することに成功した。一方のアメリカは、エジプトのサダト大統領を使ってエジプトからソ連の影響力を排除し、新型戦闘機(当時だとF-4ファントムか?)をエジプトに輸出してエジプトへの影響力を強めていく。さらにアメリカは隣国リビアにも浸透していく。
その間、ソ連は北東アジアで攻勢を強め、韓国で親ソ政権樹立に成功。さらに極東におけるアメリカの牙城であった日本にも進出してアメリカの支配を崩していく。韓国はとにかく、日本を失う訳にはいかないアメリカとしては、積極的に日本へコミットしていき、ソ連影響力の排除を図っていく。
7Turn(1970~1974年)
このTurnは、まず宇宙開発で動きがあった。月面探査を進めているソ連は、遂に初の有人月面着陸に成功したのである。史実とはことなり、「月に小さな一歩」を記したのは、アメリカ人ではなくロシア人となった。
このTurn、ソ連は「欧州の特点獲得」カードと「中東の特点獲得」カードを引いて来たので、これを使わざるを得ない羽目になった。いずれもアメリカが有利な地歩を占めており、これらのカードの使用は、アメリカの得点をさらに加算することになった。結局Turnの終わりごろには、アメリカの勝利得点は18点に達し、アメリカのサドンデス勝利が目前となった。
そしてTurn終了時、このTurnにおけるソ連側の軍事行動不足が明らかとなり、それによってさらにアメリカが2点を獲得したため、この時点でアメリカの勝利が確定した。
感想
プレイ時間は2時間弱。今回は途中までのプレイだったけど、最終Turnまでプレイしても3時間とかからないだろう。たった3時間足らずで戦後の世界史を再体験できる本作はやはり素晴らしい作品である。Board Game Geekで長らく一番人気だったのも頷ける話だ。このゲーム、慣れないうちには何をして良いのかわからないことがある。特に初心者が熟練者を相手にした場合、何をしているのかわからない間に負けていたりすることが多い。かくいう私も本作を最初に2回ほどプレイした時には、わけのわからない間にサドンデス負けを食らっていて、一体このゲームの何が面白いのかサッパリ理解できなかった。
そういった意味では、もし初心者が最初に本作をプレイする際には、可能な限り実力の拮抗した相手とプレイするのが望ましいと考える(あるいは、インストが超絶上手いベテランゲーマーが相手でも良い思うけど、筆者個人の体験から言えば「インストが上手いベテランゲーマー」とやらにこれまでに一度も出会ったことはない)。
いずれにしてもプレイ時間も短いし、その気になれば1日に何度もプレイできる。メインシナリオだけではなく終盤戦シナリオも興味深いものがあるので、機会があれば再戦したい作品である








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