240402_主婦と

2億円と専業主婦

橘玲 マガジンハウス

筆者はよく知らないのだが、最近の婚活市場では男女を問わずに「無職」というのが不利に働くらしい。だから結婚相談所では、無職の人に対しては「婚活よりもまず就活」と勧められるという話を聞いたことがある(繰り返すが、筆者は良く知らない)。
本書は元々「専業主婦は2億円損をする」というタイトルの書物を改題したものだという。「専業主婦は~」が出版された時には専業主婦が主流で、共働きはむしろ少数派であったそうである。しかし僅か数年で状況は大きく変わり、今では専業主婦が少数派になってきるとのこと。
本書の基本コンセプトは、専業主婦をディスること、ではなく、生きていく上で経済的合理性のある選択とは何かについて示唆することにある。その中の一つとして、専業主婦という選択肢が「経済的合理性に乏しい」選択の例として取り上げられているが、それ以外にも様々な観点から経済的合理的な選択について解説している。そういった意味で言えば、筆者のような独身者にとっても十分に価値のある著作であった。そういった意味で万人にお奨めしたい著作である。

お奨め度★★★★


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