空母瑞鶴戦史-空母対空母
森史郎 光人社NF文庫
空母瑞鶴を主役とした長編シリーズの第4巻である。本書では南太平洋海戦をメインテーマに日米空母の激突とその中での人々の営みを詳細に描いている。本書に登場する主な人物は、瑞鶴艦爆隊長の高橋定大尉、翔鶴艦攻隊長村田重治少佐、第3艦隊の先任参謀高田利種大佐、翔鶴艦長有馬正文大佐、瑞鶴艦長野元為輝大佐らである。特に本書では、高田大佐以下の第3艦隊参謀陣、長井作戦参謀、内藤航空参謀、中島情報参謀、末国戦務参謀らの活躍と苦悩にページを割いている。これまで源田実という個人の頭脳とイニシアティブに支配されてきた空母部隊が、源田の手を離れて組織として運用されていく様を見るのは興味深い。
読み物としても面白く、太平洋戦史に興味のある向きにはご一読をお奨めしたい著作である。
お奨め度★★★★
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