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植民惑星の解放 現在開発中の戦術級ゲーム「植民惑星の解放」(仮称)についてのテストプレイ結果を報告する。
「植民惑星の解放」は、かつて「コンバットアーマー」というタイトルで開発していた作品である。ゲームの概要及び基本システムについては、 こちらの記事 で記載しているので、ご参照頂きたい。

今回はシナリオ5.「激戦、カルナック越え」をテストしてみた。このシナリオは、今回用意するシナリオの中では最大規模のもので、初期配置と増援部隊が、解放軍37+30個、連邦軍28+28個である。ユニット数を見れば明らかだが、このシナリオでは解放軍が攻撃側で、カルナック山系に設けられた連邦軍トーチカ陣地を撃破しながら、カルナック越えを目指す。勝敗は生き残った連邦軍のトーチカ数とカルナック越えの峠道を解放軍が支配したか否かによって決まり、解放軍が勝利するためには事実上トーチカを全部潰して、なおかつカルナック峠の最高点を制覇する必要がある。連邦軍はそれを阻止すれば勝利するが、解放軍が後方の村落を奇襲占領するとVPを失うことになっているので、最前線だけではなく側面突破を図ってくる解放軍にも備えておく必要がある。

今回はまずマップから作り直す必要があった。元々本作は小規模シナリオ以外は1シナリオ=1マップの方針であった。従ってカルナックのような戦いは、スタンレー高地とは違ったマップを作る必要があった。今回、カルナック山脈の険しい地形を再現するためのマップを新たに作成した。高度レベルもこれまで最大2レベルだったものを3レベルまでスケールアップした。それに合わせてLOSに関するルールもより厳密なルールにしている。

写真00


DPLA_Ranger_1また山肌には崖が走っていて、通常のユニットは崖を超えることはできない。従って攻撃側の解放軍は、城攻めよろしく敵砲台やCAによる十字砲火の中を「大手門」から突破していく必要がある。ちなみに解放軍には崖を踏破できるレンジャー部隊が3ユニットだけ登場するが、これが結構重宝で、彼らの活躍が勝敗を左右することになるかも・・・。

写真01_レンジャー部隊


EFA_PillBox_1続いて新ルールだが、ドガの戦い以降解放軍が攻勢に転じてから連邦軍側の大型防御砲台のような施設が頻繁に登場するようになってきた。トーチカというよりは戦艦の主砲をそのまま地面に据え付けたような代物だが、これをゲームでどう再現するか?

色々考えてみたが、結局は砲台つきのトーチカという形でユニット化した。火力はそこそこだが装甲が厚いので簡単には撃破できない。また友軍歩兵部隊にとっては防御施設としても機能すると言った代物である。ただし撃破されてしまうと防御効果も失われてしまうとした。
実際はどうなんだろ?。戦艦の主砲とかで撃たれたらトーチカもひとたまりもないと思うけど、たかだが戦車砲や高速徹甲弾で撃たれたぐらいならトーチカが全壊することはなさそうにも思えるが・・・。ま、良いか。

このトーチカの破壊を本シナリオのメインテーマとした。トーチカの残存数を勝利条件とし、解放軍としてはゲーム終了までにカルナック山地に散在する連邦軍のトーチカ群をほぼ一掃する必要があることにした。

DPLA_DG3_1次に新ユニット。まず主人公機のダグラムだが、前回のスタンレー戦からミサイルボッドが強化されていわゆる「ヤークトタイプ」に強化されている。まあミサイルなんて補助の補助みたいな位置づけなので、あってもなくても大差なさそうだし、誘爆したら危ないのでむしろない方がマシにも思えるが(原作では何機の連邦軍機が自機のミサイルの誘爆で撃破されたことか・・・、これじゃまるで「酸素魚雷」だよ・・・)、ここは雰囲気重視で攻撃力を1ランクアップさせた。序に防御力もアップさせたが、これはどちらかといえばシナリオのバランスを考慮した結果である。ダグラムを「無敵化」しておかないと、簡単に撃破されたら、それこそ解放軍プレイヤーはやってられないと思うので。まあ無理矢理理由付けするのなら、クリンの技量向上とでもしておいて下さい。

EFA_HT128_1またこのシナリオで登場する連邦軍の新鋭機だが、ソルティックHT128ビックフッドとアビテートF35Cブリザードガンナーである。両機ともアイアンフットF4Xヘイスティ同様に第3世代に属するコンバットアーマーで、多分これまでの機体よりも性能が向上している(はずである)。ただ原作ではアッサリ撃破されるケースが多く(ブリザードガンナーは結構良い味出していたが・・・)、それほど新鋭機っぽい雰囲気はなかった。
今回は両機とも基本性能はヘイスティやブロックヘッドC型と同じとした。ただし寒冷地用の機体という設定なので、雪上移動や山岳地の移動で少しだけ有利になるようにした。ちなみに実際に使ってみた感想では、この種の特殊技能は「ないよりマシ」程度の意味しかなかった。が、それでも従来のラウンドフェイサーよりも強力な機種であり、解放軍側のヘイスティと互角に戦える機体なので、プレイしてみるとそこそこ存在感があった。

ゲーム全体の流れとしては解放軍側が攻撃側、連邦軍側が防御側としている。序盤の兵力では解放軍が優勢だが、両軍とも増援部隊が到着するので、戦力比は徐々に1に近づいて来る。ただし解放軍には強力無比なダグラムがいるので、全般的な戦力比は解放軍優位で動かないはず。その分、勝利条件は解放軍に厳しいものとした。

写真02


SetUp

初期配置は半固定方式である。連邦軍のトーチカ陣地とそれを守る歩兵ユニット、それから司令部ユニットの配置は固定方式で、それ以外の機動兵力として9ユニットのCAと戦車がある。以下が連邦軍の配置である。

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EFA_F35C_1上図はマップの丁度中央付近を見ている。南北に走る道路が主要幹線道路で、この道路の支配が勝敗に直結する。道路の両側は崖になっているので、解放軍は道路を真っすぐ進むしかない。それを見越して連邦軍は道路の両脇に強力なコンバットアーマー隊を配置した。馬鹿正直に道路を進めば、両側の高地帯のトーチカから十字砲火を浴びることになる上、新型コンバットアーマー隊の猛烈な砲撃も食らうことになる。解放軍としては一部兵力を左右の高地帯に進ませて、側面から攻撃するといった工夫が必要かもしれない。

1Turn

DPLA_F4X_1解放軍はまず正攻法で攻めることにした。道路を扼する位置のトーチカに対してヘイスティの全戦力(9ユニット)を並べて集中砲火で撃破する戦術をとった。ちなみにヘイスティ1ユニットの射撃でトーチカを撃破できる可能性は5/36、有効打の可能性は9/36なので、9ユニット並べて撃ちまくるという戦術は悪い方法ではない。

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強力なダグラムは単独でトーチカを撃破できる威力があるので(撃破率1/3、有効打率1/2)、単独で別の砲台と交戦する。

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2Turn

DPLA_JRS_1ヘイスティ隊とダグラムは連邦軍トーチカ陣地に集中砲火を浴びせる。しかし出目が振るわずトーチカを撃破できない。その間、解放軍の戦車隊と対戦車バギーが主要幹線道路を突っ走って敵中に突進する。しかしこれは些か無謀であった。待ち構えていた連邦軍コンバットアーマー隊が解放軍車両部隊に集中砲火を浴びせる。解放軍のミサイルがラッキーヒットでビックフット1ユニットを撃破したが、解放軍は車両ユニット3個を失った。

写真06


つづく

植民惑星の解放 決戦アバオアクー ソロモン夜襲戦 海空戦南太平洋1942