
歴史群像2025年2月号
学研

特集は「零戦と堀越二郎」。今までとは一風変わった切り口で、零戦と堀越二郎との関係を述べている。堀越自身の伝記からは読み取れない堀越設計の神髄。九六艦戦が「世界水準を超えた」機体と言われながら戦時中は凡庸以下の機体になったのは何故か。零戦の初期型開発にまつわる知られざる苦闘の数々等、目新らしい記述に満ちている。
あと建武新政崩壊に関する記事も面白い。内容的には太平記的な記載を再度なぞっただけなので新味はあまりないが、丁度「私本太平記」を読んでいる最中だったので、興味深く読めた。
他には大塚好古氏による日本海軍の航空魚雷と雷撃戦術に関する記事、バッカニアやバラクーダといった英海軍の「渋い」艦上攻撃機に関する記事(旧ソ連スヴェルドルフ級巡洋艦の戦力化がバッカニアの開発を促したという説はやや眉唾だが・・・)、さらに有坂純氏による「西洋型戦争の始原」等、今回も読みどころが多かった。
お奨め度★★★★












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