
ウクライナ戦争航空戦2022.2-2023.8
ミハイル・ジロホフ 宮永忠将訳 イカロス出版

タイトル通りウクライナ戦争の航空戦を、戦争開始の2022年2月から翌年8月までの区間に区切って日記風に記したものである。筆者の個人的な主観を押さえて事実と思われる事象を淡々と期しているだけだが、それだけに迫力に富んでいる。ウクライナ戦争における航空戦が、ハイテク戦争のイメージとは裏腹に泥臭いものであることが如実にわかる内容だ。個々の戦闘場面についての記述はあまり多くはなく、どちらかと言えば統計的な内容になっている。ウクライナ軍によるミサイル迎撃率の高さが驚異的な数値だが、実際の撃墜率がどの程度であったのかは今後の研究に期待したい。また西側からの供与兵器が実戦に与えた影響(ストームシャドーや各種地対空システム、HARM、F-16など)も興味深い。
お奨め度★★★★




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