北欧空戦史
中山雅洋 Hobby Japan
かつて朝日ソノラマの「航空戦史シリーズ」の1冊として発表された名作「北欧空戦史」である。テーマはWW2における北欧三ヶ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)の航空戦だが、メインテーマはフィンランド空軍とソ連空軍の戦いだ。本書発表当時はフィンランド空軍に対する知名度は日本でそれほど高いわけではなく、ソ連という「共通の敵」を叩きのめしたというフィンランド空軍の活躍は日本のミリタリーマニア達の心を掴んだ。フィンランド空軍の戦闘機隊が愛用した機体は、1939年の冬戦争の際はフォッカーD.XXI、続く1941年からの継続戦争ではブリュスター・バッファローと後期のメッサーシュミットBf109G。対するソ連軍はI-15、I-16からヤク、ラグ、ミグ、そしてレンドリースのハリケーン、P-39、P-40等だ。フィンランドの戦闘機隊がソ連の戦闘機に対してどのように戦ったのかが本書最大の魅力だ。
他にもノルウェーの戦いやスウェーデンでの戦いも取り上げている。ノルウェーについては1940年のドイツ軍による侵攻戦からPQ/QP船団とドイツ空軍の死闘を扱う。スウェーデンは中立を守るための戦闘機開発や不法侵入してくる諸外国の軍用機に対する迎撃任務等を扱う。
初版が1980年代と古い著作だが、北欧3ヵ国とWW2との関わりという珍しいテーマを扱っており、万人にお奨めしたい1作だ。
お奨め度★★★★
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