「アドミラルズウォー」(以下、本作)は、Canvas Temple Publishingが2018年に出版したSLGである。テーマはWW2の海上戦で、戦争全期間の全世界規模での海上作戦を戦略レベルで再現する。
ゲームシステムは、かつてAvalon Hill社から発表されていたWar at Sea(WaS)及びVictory in the Pacific(VitP)のものを発展させたものになっている。

今回、本作の中からPTO(太平洋戦役)のみを扱ったシナリオを対戦してみた。これはBanzai Magazine 22号にて発表されたシナリオである。このシナリオでは大西洋マップは使用せず、従ってドイツ、イタリア、ソ連等の諸国は登場しない。

筆者は連合軍を担当した。なおこのシナリオは第3Turnから開始し、第10Turnに終了する。

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3Turn

太平洋戦争を扱った他のゲームと同じく、本作でも太平洋戦争の幕開けは真珠湾に対する日本空母部隊の奇襲攻撃より始まる。2波に分かれて飛来した日本軍の攻撃編隊は、「戦艦横丁」に停泊していた戦艦群を急襲した。この攻撃により米戦艦4席が完全損失、1隻が大破着底、重巡2隻が完全損失になってしまう。

その後に位置不確定艦隊がハワイ近海に出現し、空母2隻の米艦隊と空母8隻かからなる南雲機動部隊による戦いが始まった。空母戦力に劣る米海軍は夜戦を選択。これが見事に成功し、戦艦部隊は南雲機動部隊の空母群を主砲の射程距離内に収めたが・・・。

戦闘の結果は米海軍にとって失望すべきもので、戦艦2隻が日本艦隊の反撃によって撃沈された一方、米軍側の戦果は空母「瑞鶴」を中破させただけであった。

インドシナ方面でも日本機の攻撃によって英戦艦「プリンスオブウェールズ」と巡洋戦艦「レパルス」が沈没。さらにミッドウェー近海を単独航行していた米空母「サラトガ」は、日本重巡4隻の集中攻撃を受けて沈没してしまう。

このTurnだけで連合軍は戦艦8隻、空母1隻、重巡2隻を失い、まさに「悪夢のような開戦1ヶ月目」となった。

このTurnに日本軍は、新たにアリューシャン列島、ミッドウェー近海、ビスマルク海、インドシナの制海権を新たに確保し、これまで確保していた日本近海、マリアナ諸島、マーシャル諸島を合わせて合計で12POCを獲得した。
対する連合軍はハワイ近海の制海権を失い、残っているのはサモア沖、珊瑚海、インド洋、ベンガル湾、アラビア海のみであった。獲得したのは6POCで、差し引き6POCが累積POCとなった。

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4Turn

日本艦隊はインド洋、南太平洋に主力部隊を出撃させ、偵察部隊を珊瑚海、サモア沖等に投入してきた。
先のTurnの痛手から未だ立ち直れない米海軍は、日本艦隊主力との正面切っての決戦を回避。空母戦力を珊瑚海とサモア沖に出撃させ、日本の哨戒巡洋艦合計4隻を航空攻撃により撃沈した。

このTurnに日本軍は、新たにインド洋の制海権を新たに確保し、これまで確保していた海域と合わせて合計で13POCを獲得した。対する連合軍は、北太平洋、ハワイ近海、サモア沖、珊瑚海、ベンガル湾、アラビア海の制海権を確保し、計9POCとなった。累積POCは4POC増加して10POCとなった。

写真02


5Turn

日本軍は空母9隻、戦艦5隻からなる聯合艦隊主力をベンガル湾に出撃させてきた。対する連合軍は、英海軍の戦艦4隻、空母3隻、重巡3隻でこれを迎え撃つ。さらに水上部隊の戦力不足を補うため基地航空隊5個を投入する。

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後にセイロン島沖海戦と呼ばれる大海戦は今次大戦始まって以来の大海戦となり、英海軍は戦艦2隻、空母1隻、重巡1隻等を失ったが、日本海軍も戦艦1隻、空母5隻を失って航空戦力を喪失。ベンガル湾の支配を諦めて引き上げていった。この戦いは日本海軍にとって開戦以来初めての大敗北となった。

そしてこのTurn、連合軍がインド洋の制海権も奪回したので、日本軍の獲得POCは12POC、対する連合軍は9POCを獲得し、累積POCは3増加して13POCとなった。

6Turn

日本軍はインド洋に出撃し、再び同地の制海権を奪回した。また潜水艦と通商破壊艦をアラビア海に出撃させ、同地の連合軍制海権を破壊する。

対する連合軍はガダルカナル島に海兵隊を上陸させて航空基地を設営し、さらに空母機動部隊をビスマルク海に進出させ、同地の日本側制海権を破壊した。

このTurn、日本軍はビスマルク海を失ったものの、インド洋の制海権も奪回したので、日本軍の獲得POCは12POC、対する連合軍はアラビア海の制海権を失ったので8POCを獲得。累積POCは4増加して17POCとなった。

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7Turn

英空母「ヴィクトリアス」が真珠湾に到着した。これによって空母戦力が6隻となった米太平洋艦隊は、限定的な反攻作戦を行う。空母群を2グループに分け、1つをビスマルク海、もう1つをミッドウェー近海に送り込んだ。

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ミッドウェー近海では、日本空母2隻+基地航空部隊と、米英の空母3隻が激突する。米空母「ホーネット」と英空母「ヴィクトリアス」が撃沈されたが、日本の空母「加賀」「翔鶴」を撃沈。さらに海兵隊がミッドウェー島に上陸して飛行場を確保したことによって日本側の基地航空隊は撤退を余儀なくされてしまう。唯一残った空母「ヨークタウン」の活躍で日本艦隊を追い払い、ミッドウェー近海における日本側の制海権を破壊した。

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このTurnに日本軍はベンガル湾の連合軍制海権を破壊したものの、ミッドウェーとビスマルク海の支配を失い、獲得POCは8POCとなった。対する連合軍は、北太平洋、ハワイ近海、サモア沖、珊瑚海、インド洋を支配し、獲得POCは8POC。このTurn終了時点での累積POCは17POCで変わらずだった。

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つづく



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