
「Next War Taiwan」(以下、本作)は、GMT Gamesが展開する「Next War」シリーズの第2作として2014年に発売された作品である。2014年に初版が発売され、2025年に第2版が発売された。第2版は初版から大幅な改訂が加えられ、現代の地政学的状況や軍事技術の進展を踏まえて完全な新版として再デザインされている。
今回、本作の中から上級シナリオの一つである「戦術的奇襲」をプレイしてみた。これは3段階の上級シナリオの中で丁度中間に位置するものである。今回はVASSALによる遠隔対戦で、うp主は連合国(台湾側)を担当する。
前回までの展開は --> こちら
第2Turn
まず制空戦闘である。先のTurnに大損害を被った台湾空軍に代わり、米空軍、オーストラリア等の英連邦航空部隊、そして航空自衛隊の戦闘機が制空任務につく。その戦力は米空軍9ユニット、英連邦2ユニット、空自5ユニットの計16ユニットである。
それに対して共産側は同数の戦闘機16ユニットを上空に上げて迎え撃った。
両者のユニット数は拮抗していたが、共産側はステルス戦闘機が皆無なのに対し(J-20戦闘機は第1turnの空戦でアボートを食らっていた)、連合国の約半数がステルス戦闘機であった。さらに非ステルス機についても、F-15EXやタイフーンなどは共産側戦闘機をアウトレンジできる長距離ミサイルを装備しており、圧倒的優位を持っていた。
空戦の結果、共産側は3ユニットを失い、11ユニットがアボートを食らったので、残ったのはわずか2ユニットに過ぎなかった。一方の国連側は3ユニットがアボートされただけで損失はなし。連合国側の圧倒的な勝利となり、台湾上空の制空権は連合国側に移った。
打撃フェイズで共産側は台湾西部の航空基地をほぼ一掃できたので、攻撃目標を台湾東部の航空基地へ向けてきた。台湾東部には強化された地下施設を持つ2つの航空基地、花蓮空軍基地と台東近傍にある志航基地がある。これらはミサイル攻撃や爆撃に対して高い抗堪性を持っている。
共産側はこれらの基地に対して弾道ミサイル攻撃を行い、一定の戦果を得たが、これを完全に破壊するには至らなかった。
一方の連合国側は、台南沖で上陸支援にあたっている共産側水上部隊に対して航空攻撃を仕掛けた。戦闘機に援護されたB-52とB-1の混成編隊が対艦ミサイル攻撃を行う。重爆撃機の攻撃を受けてさすがの共産側水上部隊も抗すべくもなく沈没した。
共産側はなおも台南地区での戦闘を支援するため、予備の水上打撃部隊と虎の子空母機動部隊2個を台南沖に投入してきた。これは非常に危険なことで、連合国側の航空攻撃に格好の目標となり得た。しかし共産側は台南地区での地上戦闘を勝利に導くべく、危険を冒して水上部隊を送り込んできたのである。
台南地区を包囲した共産側は三度目の総攻撃を敢行する。しかし台湾側の抵抗が激しく攻撃は失敗。共産側の台南占領はまたもや失敗した。
(ここからはVASSALによる遠隔戦ではなくソロプレイになる)
台南沖の共産側艦隊に対してB-2Aステルス爆撃を含む爆撃隊による攻撃が行われた。さらに台湾沿岸防御部隊の地対艦ミサイル、そして沖縄に展開したTyphon中距離ミサイルシステムからの攻撃が行われた。さらに危険を冒してフィリピン海に進入した米空母「ジョージ・ワシントン」から発進した攻撃隊も台南沖の共産側艦隊を襲う。これらによる攻撃を受けて2個空母群と1個水上部隊は悉く海の藻屑になった。
高雄〜台南地区に台湾側地上部隊が集結してきた。特に台南周辺では総兵力で共産側を上回る兵力を集結させており、地上部隊による反撃が可能となっていた。さらに台南地区と高雄地区の共産側地上部隊を分断したことにより、高雄地区の共産側地上部隊を補給切れ、孤立に追い込める状況となった。
共産側にとって最後の望みは高雄地区の完全占領と港湾支配である。共産側が高雄の港湾を支配すれば、高雄地区の共産側部隊は孤立状態から解放されるだけではなく、中国本土からの増援部隊予想も可能になる。これにより台湾での地上戦を共産側が有利に進める可能性もあった。
しかし共産側による高雄港湾掃討戦は失敗に終わった。台南と高雄の共産側地上部隊は完全に分離され、両者とも兵力を増した台湾軍によって包囲されつつある。この時点で共産側が勝利できる可能性はほぼなくなったといって良い。
ただし核兵器使用による日米陣営への脅迫という文字通り「最後の手段」が残ってはいたが・・・・。
感想
実はこのあとも少しプレイを続けていたのだが、切りが良いのでここでプレイレポートを終了としたい。
今回プレイしてみてまず強く感じたのは、本作が極めて「重い」ゲームであるという点である。ルール量は非常に多く、処理も複雑で、プレイには相応の習熟と集中力が要求される。実際、今回の対戦も丸々2日間、合計で約16時間を要した。
しかし、この重さは単なる欠点ではなく、本作の魅力そのものでもある。ミサイル攻撃、航空戦、上陸戦、補給、政治的判断といった多層的な要素が絡み合い、一つ一つの選択が戦局全体に影響を及ぼす構造は非常に濃密である。特に介入レベルの選択は、軍事面だけでなくVPや停戦条件にも影響し、プレイヤーに戦略と政治の両面からの判断を迫る点が秀逸である。
また、戦闘は支援を積み重ねることで低比率でも突破が可能となっており、現代戦らしい「一点集中」の戦い方が再現されている。一方で、防御側も補給遮断や部隊分断によって対抗可能であり、今回のプレイでも制空権と港湾確保の成否が勝敗を大きく左右した。
総じて本作は、「気軽に遊ぶゲーム」ではない。しかし時間と労力をかけた分だけ、現代戦の複雑さと緊張感を強く味わえる作品である。なかなかプレイするのは大変なゲームではあるが、何とか機会を見つけて再戦したいと思わせてくれる魅力が、本作には確かにある。









