J Wings 2026年9月号
イカロス出版
最新戦闘機F‑15EXの増産計画を軸に、米空軍の戦力再編を紹介する特集号である。誌面では、F‑15EXの調達数が従来の倍に増える見通しや、嘉手納基地への配備延期、F‑15Eの電子戦装置改修ラインの新設など、最近の話題が一通りまとめられている。内容は必要な情報が過不足なく整理されており、F‑15EXの現状を把握するには十分だが、深掘りというほどではなく、あくまで「最新動向の紹介」という印象が強い。文章も丁寧ではあるものの、分析的というよりはニュースのまとめに近く、読み応えという点ではやや平凡に感じられた。
一方で、写真は非常に楽しめる。F‑15EXの機体各部や運用現場の様子が鮮明に収められており、誌面の迫力は高い。特にF‑15EXのアップショットや、F‑15Eとの比較が視覚的に分かる構成は、航空ファンとして素直に嬉しい部分だった。電子版では付録が付かない点は少し残念だが、写真中心で読むなら電子版でも十分満足できる。
個人的には、F‑15EX特集というだけで気持ちが高まる。自分の中で「戦闘機らしい戦闘機」といえば、F‑14、F‑15、F‑16といった第四世代の機体であり、あの時代の戦闘機が持つ力強いシルエットや機械としての存在感は、今のステルス機とはまた違った魅力がある。F‑15EXが現代の空で再び存在感を示し始めているという事実は、まさにその世代のファンにとって嬉しいニュースだ。
F‑15EXの現状を手軽に把握できるという意味では価値があり、第四世代機が好きな自分にとっては、軽い読み物として十分楽しめる一冊だった。
お奨め度★★★