令和2年(2020年)あるいは紀元2680年初プレイは、マーク・シモニッチデザインの話題の新作ゲーム、「Stalingrad'42」(GMT)です。2日間例会で4人プレイ。初参加の私は、一番簡単そうなソ連軍南方地区を担当しました。選択ルールは全採用です。

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例会初日

「1942年のソ連軍」といえば、「弱い」「突破される」というイメージがあるので、基本的には撤退戦略を採用。しかしそれがどうやら不味かった様子。 第2Turnに独軍の先鋒部隊が突破戦闘で要域ロストフを攻撃。その時は守備隊の奮戦によってロストフを守り切ったものの、第3Turnにドイツ軍がロストフ市街に突入。市街戦が始まります。

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第4~5Turnで独軍はロストフに対する攻撃を続け、ロストフでは激烈な市街戦が繰り広げられます。ソ連軍は精鋭NKVD師団が壊滅。その他の部隊にも大損害が出ていますが、ドイツ軍も装甲師団1個が壊滅(第13装甲師団10-8-6)。本作では壊滅した装甲師団は復活しないので、独軍にとっては手痛い損害です。

第6Turn、遂にロストフが陥落。ソ連軍はドネツ川からドン川への湾曲部から撤退し、ドネツ川東岸地区に防衛ラインを敷きます。

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第7Turn、ロストフを落としたドイツ軍は突如コーカサス方面へ殺到。ロストフ南方で漫然と戦線を張っていたソ連軍部隊を撃破して南への進撃の途を開きます。

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第8Turn、ソ連軍はようやくコーササス方面で戦線を立て直した所で初日のセッション終了。

反省:ロストフからの撤退が早すぎた。ロストフ前面の陣地線で守りを固め、時間稼ぎをすべきであった。少なくともあと2Turnは粘れた筈である。

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例会2日目

口調が変わってきたので、以後は「ですます」調を止める。

第9~第10Turnにかけてコーカサス地方ではドイツ軍の進撃は続く。後退を強いられるソ連軍は、クバン川付近まで後退。マイコプ、クラスノドアールが危うくなる。負け続けのソ連軍は、ロストフ東方の枢軸軍防御上の弱点部に限定反撃を実施。5-1の攻撃で結果はDRXと振るわなかったが、ドイツ軍エリート部隊にステップロスを強い、ドイツ軍に脅威を与えたのは意義があった。

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第11~12Turn、ドイツ軍はなおも南下を続け、マイコプ、クラスノドアールに近づいてくる。ソ連軍はマイコプを放棄、クラスノドアールは守備兵力を残して戦線は縮小し、主戦線はマイコプ東方に南北線を引く。

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第13Turn、クラスノドアールにドイツ軍の総攻撃が始まる。マイコプも自主放棄して戦線を縮小。その結果、ドイツ軍のVPがサドンデスライン近くに到達。次Turnにはサドンデスラインを超えるのが必至となったので、この時点で投了した。

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感想

完敗である。初プレイなので仕方がないが、次回に同じ失敗を繰り返さないためにも今回の反省点を書いておく。
まず早期に南方戦線で大幅撤退を行ったのは失敗であった。南方戦線は陣地帯を利用して積極的に防御しなかればならかった。陣地帯の効果は単純に1コラムシフトだけに留まらす、ドイツ軍の戦車効果とエリート戦車効果の両方を無効化するので、実質3シフトと等価である。そういった意味から陣地をもっと有効活用すべきであった。
陣地と言えば、構築陣地ももっと積極的に利用すべきであった。先にも述べたが、陣地は実施3シフトと等価である。従って陣地の有無は直接防御効率に影響する。無論、陣地を1個だけポツンと置いても、相手がそこを避けて通れば意味がない。そういった意味からいえば、陣地を構築する時にはある程度まとめて(2個でまとめて)構築した方が良い。今回、ソ連軍は2人で担当したので資源を折半したが、これは最悪の選択であった。資源を折半するのではなく、まとめて使った方が有効だったと思う。

今回はボロ負けしたが、ソ連軍がベストプレイとは程遠い状態なので、決してバランスが崩壊しているという訳ではない。戦い方によればソ連軍にも十分勝機があるだろう。ただ、ソ連軍を2人で分担すると、さじ加減が難しい。ソ連軍を2人で担当する場合には、全体を見渡す能力を持った最高指揮官を任命し、増援や補充については最高指揮官の一存で行うのが良いと思う。「悪しき平等主義」は好結果にはならないと考える。

今回のプレイ時間は2日間で合計約15時間であった。1Turn平均約1時間である。全36Turnのキャンペーンシナリオを完遂しようとすると、3~4日程度かかる計算になる。対人戦での3~4日は現実的に難しいが、VASSALを使ったソロプレイなら比較的容易に実現できそうなので、是非挑戦してみたい。
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