昨年に引き続き、今年も冬季の北横岳に登ってきました。この山の良さは、
(1) 冬季の積雪量が多く、雪山登山としての条件を満たしていること。
(2) 冬季の登山道が明確で道迷いの危険性が小さいこと。
(3) 冬季の晴天率が高いこと。
(4) 冬季の山岳景観が素晴らしいこと。
という点に集約できます。要するに「冬山初心者でも登れる雪山だけど、雪山としての魅力も十分」という冬山初心者にとっては「至れり尽くせり」といった感の山です。とはいえそこはもちろん雪山なので、安易な気持ちで取り組んでよい山ではもちろんありませんが。
そんなこんなで、冬山初心者の私としては、冬山の楽しさを満喫するため、さらには次ステップへ向かうための経験値獲得という意味からも、年1回程度の割合でこの山に通っております。
今回訪ねたのは厳冬期の一番寒いと言われている時期。具体的には2月9日。飛び石連休の日曜日です。朝0730に茅野駅に降り立った私は、コインロッカーに大型の荷物を預けた後、ロープウェー駅に向かうバスのチケットを購入しました。前回は平日だったのでそれほど客は多くなかったですが、今回は日曜日。バスはほぼ全ての席が埋まるぐらいには混んでいました。
1時間弱で北八ヶ岳ロープウェー駅に到着。ここで往復のロープウェー券を購入。0910発のロープウェーに乗って山頂へ。山頂部は坪庭と呼ばれる溶岩地帯になっていて、スキーヤー達はここから下っていき、我々登山家達はここから次の目的地へ向かうことになります。
坪庭を抜けて左手に折れた所が北横岳へ向かう登山ルート。雪で埋まってはいますが、基本的には夏道と同じルートを辿ります。斜面を登っていくと徐々に高度が高くなり、坪庭の景観が眼下に広がってきます。
1時間ほど歩いた所で北横岳ヒュッテに到着。一休み。
一休みした後、北横岳山頂に向かう最後の急登にかかります。ここから斜度がきつくなり、普通に歩いて登れる斜度ではなくなってきました。つま先を雪の中に蹴りこみ、ストックを効かせながら「よじ登る」という感じで登っていきます。
山頂に着いたのは1045頃。出発から1時間15分が経過していました。
山頂部で爽快な景観を堪能した後、下山開始。最初は急な下り斜面なので慎重に降りていきますが、北横岳ヒュッテを過ぎると、斜度は緩やかになり、歩きやすくなります。緩やかな下り斜面の雪山は実に楽しい。夏山のように障害物を避けて歩くとか、木の根っこや石ころを意識する必要性が小さいので気持ちよく下っていけます。下り斜面の爽快さを味わうためだけでも雪山登山を試す価値はあります。
坪庭に降りてきたのは1130頃。登り始めてからの所要時間は丁度2時間ほどでした。登山としては軽い部類に入りますが、雪山を堪能できたので良かったとしましょう。この後、坪庭を1周回り、ロープウェーの駅に戻ったのは1200少し前でした。
今回は晴天に恵まれて楽しい登山になりました。冬山で怖いのは天候の急変。特に吹雪いてホワイトアウトしたりすれば、全く身動きが取れなくなる。そういった点を考慮すると、とにかく「晴れマークの日」に冬山登山をするのが一番の安全策ではないかと思った次第です。
次は蓼科山でも行こうかな。
つづく
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