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Red Storm(以下、本作)は、2019年に米国GMT社から発売されたシミュレーションゲームだ。テーマは1987年における東西ドイツ上空における航空戦闘である。実際に起こらなかった戦争を再現する本作は、一種の「仮想戦」ゲームといえる。
やや大きめのシナリオということで、RS7:Aerial Blockadeに挑戦してみる。VASSALを使ったソロプレイである。

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11Turn

CA_CF18_DackNATOが仕掛けた。中距離ミサイルを搭載する英空軍のTornardo F2Aとカナダ空軍のCF-18が敵の鼻面からスパローやスカイフラッシュを発射する。CF-18の放ったスパロー2発が敵機の至近距離で爆発。狙われたのはジャミング任務中のTu-22PD Blinderで1機のBlinderが炎に包まれて落ちていった。1機撃墜。6人の搭乗員は脱出を試みたが、脱出に成功したのは2名のみ。パラシュート2個が大空に花開く。

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RU_MiG23_BudarinWP軍は直ちに反撃に転じる。攻撃編隊前方を哨戒中のMiG-23MLD "Flogger K"1個小隊(4機)がTornadoの正面からBVR攻撃を試みる。が、タイミングが合わずに失敗。そのまま彼我の距離を詰めてTornado相手に格闘戦を仕掛ける。格闘戦はMiG-23の圧勝。Tornado 2機がR-73ミサイルの直撃を受けて撃墜されてしまう。MiG-23の損害は皆無である。]

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US_F15_Taco米空軍のF-15C Eagleも急上昇。次々とスパローミサイルを発射した。その1発が前方護衛中のMiG-23MLDの編隊を捉えた。1機がミサイルの直撃を受けて四散した。しかしそこでF-15Cはスパローを撃ち尽くす。もう少し大暴れしたかったのだが・・・。

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12Turn

WG_F4_OttoWP軍の方向探知によってNATOのPatriot部隊が発見されてしまう。
先手を取ったのはWP軍。先にTornardo編隊を葬って意気上がるMiG-23MLDの編隊が、西ドイツ軍のF-4F Phamtom2の2機編隊に仕掛けた。R-24(AA-7 Apex)による中距離ミサイル戦は外れに終わったが、西ドイツ編隊をビビらせる(Aggressiv -1)ことには成功した。そのままファントムの編隊の背後を狙ってドッグファイト。しかし格闘戦ではファントムの方が1枚上手だった。1機のMiG-23がAIM-9L Sidewinderの直撃を受けて四散する。この損害によって士気阻喪したMiG-23の編隊は、戦場離脱を余儀なくされる(Abort)。対するファントムも全弾を撃ち尽くしたので帰路につく。

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US_F16_Bronco別のMiG-23は、米軍のF-16C Falconの編隊に対してBVR攻撃を仕掛けたが、出目に恵まれず外れ。続いてドッグファイトを試みる。運動性に優れたF-16に対してドッグファイトを挑むのは自殺行為に近かったが、F-16Cの弾切れやモラルチェックを狙ってのことだった。しかし交戦に失敗してしまう。
そのF-16Cは反撃に転じた。BVR攻撃によってMiG-23MLD 1機を損傷させた後、ドッグファイトでその1機を撃墜したのである。F-16Cは全く無傷で、弾切れも起こしていない。
先にMiG-23を撃墜していたF-15Cの編隊は、別のMiG-23MLDの編隊に対してAIM-9M Sidewinderによるヘッドオン攻撃を仕掛けた。ミサイルの1発がMiG-23の至近距離で爆発し、そのMiGは大損害を被る(しかし落ちてはいない)。そしてF-15CはAIM-9Mを撃ち尽くした。残る兵器は20mm機関砲しかない。

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地上からPatriot地対空ミサイルが発射されて護衛のMiG-23を狙ったが、明後日の方向に飛び去った。

13Turn

RU_Su27_RostovWP編隊にトラブル発生。チャフ散布中のMiG-23M 1機がエンジントラブルにより戦場を離れていく(イベント効果)。
WP軍の近接護衛編隊が戦闘に介入してきた。最新鋭のSu-27B Flankerが中距離ミサイル戦を実施。西ドイツ空軍のF-4F Phamtom 2個編隊が攻撃を受け、1機が撃墜され、2機が被弾して損傷した。このファントム2個編隊は活躍する間もなく退場を余儀なくされる。MiG-23MLD 1個編隊は、カナダ空軍のCF-18に対してやはり中距離ミサイル戦を実施したが、こちらは外れであった。別のMiG-23MLDは強敵F-15に格闘戦を挑む。1機のF-15Cを被弾させ(撃墜には至らず)、さらにF-15Cの20mmキャノンを弾切れに追い込んだのは大戦果であった。

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CA_CF18_DackNATOの反撃。カナダ空軍のCF-18 Hornetが、WP軍護衛戦闘機の隙をついてSEAD任務にあたっているTu-16K Badger Gの4機編隊を襲った。突然の奇襲に混乱するTu-16Kの編隊。20mmキャノンのAIM-9Lの攻撃を受けて1機のBadgerが爆散。もう1機が被弾損傷した。生き残ったBadgerもNATOの戦闘機を避けて右往左往するばかり。一方のCF-18はこの戦闘で全弾薬を撃ち尽くした。
米空軍のF-16Cも爆撃編隊を狙って格闘戦を挑む。爆装したMiG-27では、F-16Cに敵うはずもなく、2機が撃墜されて1機が被弾。残った1機も爆弾投棄を余儀なくされる。

この段階でNATOの戦闘機による迎撃は一段落したと言って良い。ここまでの戦闘でNATOは敵機7機(MiG-23MLD 3機、MiG-27K 2機、Tu-22PD及びTu-16K各1機)を撃墜し、3機(Tornado F.2A 2機、F-4F 1機)を失っていた。

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つづく

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