奥州の北畠氏が伊勢地方に進出し、最初に拠点を築いたのが田丸城である。
以前に紹介した多気北畠氏城館 とほぼ同時期に城郭が築かれ、一時は奥州北畠氏による伊勢支配の根拠地ともなったという。

松阪市から東へ進み、玉城町という所に入ると、小高い丘が見えてくる、何やら文字が書いてあって怪しい感じだが、これこそが田丸城址になる。
JR参宮線の田丸駅近くにある玉城町町役場に車を停めると、目の前に田丸城の趾がある。今は敷地の半分近くに中学校(玉城中学校)が位置しているため、田丸城に登るためには、中学校を迂回していく必要がある。

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ぐるりと中学校を迂回すると、目の前に田丸城の天守閣跡がある。当時のモノと同じかどうかは知らないが、石垣が結構しっかりと残されている。

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一番高い所が天守趾になる。ハリボテのような天守閣があるが、これは恐らくライトアップするためだろう。天守趾は高台になっていて、伊勢平野一帯を見下ろすことができる。

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元来た道を降りていくと、C58型蒸気機関車が保存されている。かつて国鉄参宮線を走っていた機関車のうちの1台であろう。参宮線はその名の通り伊勢神宮への参詣路線で、その歴史は結構古い。今では一地方線に過ぎないが、戦前には皇室の伊勢神宮参詣などでも使う路線になるので、それなりに重視されていたのだろう。

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