海軍大学教育

実松譲 光人社NF文庫

海軍大学教育 海軍大学校の誕生から終焉まで。約60年の歴史を綴った著作である。筆者である実松氏は戦時中に大本営参謀として活躍した人物(終戦時海軍大佐)で、海軍関係で多くの著作がある。筆者は海軍大学の歴史やそこで活躍した人々について触れながら、その視点はあくまでも冷静である。旧軍人にありがちな「仲間ボメ」はあまりなく、海軍大学教育についても教育上の問題点についても厳しい視点を向けている。
本書を読んで我々が興味を引くのは、やはり図上演習や兵棋演習についてのくだりだろう。特に開戦前に実施したハワイ作戦特別演習のあたりは本書の白眉ともいうべき場面で、ウォーゲームが歴史上重要な役割を果たしたことが読み取れる。
単に海軍大学校という組織の変遷だけではなく、日本海軍におけるドクトリンの変遷についても学ぶことができる著作といえる。

お奨め度★★★★

海軍大学教育 戦藻録(上) 戦藻録(下) 海軍参謀
Pacific War 海空戦南太平洋1942 ソロモン夜襲戦