欧州海域戦 「欧州海域戦」( 「ソロモン夜襲戦」 の欧州戦線版)で地中海の戦いを再現してみる。 以前に紹介したカラブリア沖海戦 を再度試してみる。シナリオの内容については前回の記事を参照されたい。

Turn00


1Turn

前回同様、巡洋艦同士の遠距離砲撃戦で戦いは始まった。しかし両軍とも命中なし。

2Turn

CW_CL38a最初に命中を得たのは英艦隊であった、軽巡「ネプチューン」の放った主砲斉射が伊軽巡「アルベルト・ディ・ジュッサーノ」を夾叉し、1発の6インチ砲弾が「ジュッサーノ」に命中したのだ。水中弾となったその1発は「ジュッサーノ」の舵機付近に命中し、一時的に「ジュッサーノ」は操舵不能の状態となってしまう。

Turn02


3Turn

IT_CL1aイタリア巡洋艦部隊は損傷した「ジュッサーノ」を列外に逃がすことにした。複雑な艦隊運動を行うイタリア艦隊。そこへ英巡洋艦の砲火が降り注ぐ。駆逐艦「ヴィットーリオ・アルフィエーリ」と巡洋艦「アルベルト・ディ・ジュッサーノ」がそれぞれ命中弾を受けたが、いずれも被害は軽微であった。

Turn03


4Turn

両軍の戦艦が戦いに介入してきた。英戦艦「ウォースパイト」と伊戦艦「ジュリオ・チェーザレ」が距離16Hex(約24km)で激しい砲火を応酬するが、お互い命中弾がなかった。

Turn04


5Turn

CW_BB7a 英戦艦「ウォースパイト」の15インチ砲弾1発が伊戦艦「ジュリオ・チューザレ」に命中した。「チェーザレ」の損傷は比較的軽微であったが、このまま戦い続けるのは危険だ。
イタリア側もようやく反撃が奏功し始めた。軽巡「ルイージ・アブルッツィ」が主砲射撃で英軽巡「オライオン」が夾叉を受けた。こちらは夾叉のみで命中弾はなかったが、次の瞬間、英軽巡「シドニー」に伊軽巡「ジュゼッペ・ガリバルディ」の主砲弾が命中した。こちらは「シドニー」の通信室に命中し、英側艦隊指揮に若干の混乱を引き起こした。

Turn05


6Turn

IT_CL11a 伊軽巡はなおも有効な射撃を継続し「ルイージ・アブルッツィ」は英軽巡「オライオン」に2発命中弾を与えた。「オライオン」はあと1ダメージで小破状態になってしまう。
英艦隊は戦艦「ウォースパイト」が戦艦「ジュリオ・チェーザレ」にさらに15インチ砲弾を1発命中させた。そろそろこちらもヤバイかも。このTurnから英戦艦「マラーヤ」が砲戦に加わった。「マラーヤ」は伊戦艦「コンテ ・ディ・カブール」に対して15インチ主砲弾を放ったが、こちらは命中弾がなかった。
英巡洋艦「オライオン」が伊軽巡「ルイージ・アブルッツィ」に対して反撃を実施した。1発が「アブルッツィ」の主砲方位盤付近に命中し、一時的に主砲方位盤が使用不能となってしまう。

Turn06


7Turn

CW_BB10a英戦艦「ウォースパイト」は、伊戦艦「ジェーザレ」に止めを刺すべく距離16Hex(約24km)主砲射撃を行う。が、そこは「チェーザレ」もさるもの。右へ60度変針を行い「ウォースパイト」の照準を躱す。そのため「ウォースパイト」の一撃は空振りに終わった。
しかし僚艦「マラーヤ」がクリーンヒットを得た。距離16Hex(約24km)で「マラーヤ」が「コンテ・ディ・カブール」を狙う。巨大な15インチ砲弾3発が大落下角で「カブール」の上部甲板に命中した。戦艦としては比較的防御力の低い「カブール」が15インチ砲弾の直撃に耐えられるはずもなく、「カブール」は第3砲塔を破壊され、戦闘力が大幅に殺がれてしまう(小破)。
巡洋艦同士の撃ち合いは、先に被弾したイタリア側がサルヴォーチェージングで回避を行う。それが功を奏したのか、このTurn、イタリア巡洋艦で命中弾を受けたものはなかった。しかし艦隊最先頭を走っていた伊駆逐艦「ヴィットーリオ・アルフィエーリ」に英軽巡「ネプチューン」の放った6インチ砲弾2発が命中。「アルフィエーリ」は中破して事実上戦闘不能となる。

IT_CA3a一方、このTurnからイタリアの重巡部隊が砲戦に加わった。距離18Hex(約27km)という重巡にとっては殆ど射程距離ギリギリぐらいの距離であったが、イタリア重巡部隊は見事な射撃技量を示した。
伊重巡「ザラ」は英軽巡「リバプール」を砲撃。初弾から「リバプール」を夾叉し、8インチ砲弾2発が命中する。
また重巡「トレント」は軽巡「オライオン」にやはり2発の命中弾を与え、事実上「オライオン」を小破に追い込んだ。

Turn07

8Turn

IT_BB1a英巡洋艦戦隊は右へ60度変針し、伊重巡部隊の射程距離外へ一旦逃れた。
先手を取ったイタリア艦隊。戦艦「ジュリオ・チェーザレ」が変針しながらも距離14Hex(約21km)から戦艦「マラーヤ」に向けて主砲を放った。狙いは違わず主砲弾1発が「マラーヤ」に命中した。しかし威力に劣る13インチ砲では戦艦相手に威力不足は明らかで、「マラーヤ」には軽微な損傷が出ただけであった。
英艦隊の反撃。先に命中弾を受けた「コンテ・ディ・カブール」は急激な旋回で夾叉を回避する、が、「マラーヤ」はこれを逃さない。立て続けに2発の15インチ砲弾が「カブール」に命中した。中でも第1砲塔に命中した1発は砲塔天蓋を貫いて内部で爆発。砲塔内部の装薬の誘爆を引き起こして巨大な砲塔が台座から外れてしまう。「カブール」は最大速度10ktまで低下して大破し、事実上戦闘力を失った。

この時点で勝利条件上で英側の勝利が決定した。

Turn08


両軍の損害

イタリア艦隊

大破:戦艦「コンテ・ディ・カブール」
中破:駆逐艦「ヴィットーリオ・アルフィエーリ」


英連邦艦隊

小破:軽巡「オライオン」


その他、両軍とも小破に至らない軽傷の艦が数隻。

感想

非常に地味な展開となったが、史実を考えればこれぐらいが丁度良いのかも知れない。今回もイタリアが敗れたが、このシナリオでイタリア側で勝利するのはかなり難しいと思う。特にイタリア艦隊の強敵は戦艦「ウォースパイト」。改造によって装甲が強化されており、中遠距離戦闘でイタリア戦艦が搭載する32cm砲で「ウォースパイト」に致命傷を与えることは殆ど不可能だ。一方でイタリア戦艦は、英戦艦の主砲である15インチ砲に対して、殆ど安全帯を持っていない。イタリア戦艦が攻撃力のみならず防御力でも英戦艦よりも劣っているためだ。イタリア側としては、英戦艦との中距離砲戦は厳禁である。砲と装甲に勝る英戦艦によって一方的に撃破されるのがオチだからだ。
イタリア軍としては麾下の戦艦を牽制に使いつつ、遠距離から英戦艦に対して嫌がらせのような砲撃を行うのが良いと思われる。特に狙いは装甲の弱い「マラーヤ」と「ロイヤル・ザブリン」である。この2艦が相手なら、遠距離砲戦で運が良ければ弾薬庫貫通、轟沈が期待できる。ただし友軍戦艦が先に撃破されれば元も子もないので、敵弾が当たらないように行動する。
一方巡洋艦では重巡6隻を含む14隻の巡洋艦を有する伊艦隊に対し、英海軍は僅かに軽巡4隻でしかない。伊艦隊が圧倒的に有利な状況なので、伊艦隊としては巡洋艦を主体とした戦いが良いと思う。そのためには序盤に英巡洋艦の交戦を適当に切り上げて、第4,8戦隊を西側に後退させた方が良いかもしれない。そうすることで英艦隊に追撃を強い、伊艦隊の重厚な布陣に英艦隊を誘い込むのだ。ただし特別ルールで極端な後退戦術は制限されていることと、友軍の戦列同士が混淆して衝突事故を起こさないように注意されたい。

カラブリア沖海戦は、太平洋を含めても珍しい戦艦同士の砲撃戦である。参加艦艇は両軍合わせて約50隻に及び、その規模はガダルカナルやレイテを巡る諸海戦をも凌ぐものであった。このような大規模戦闘を「ソロモン夜襲戦」のシステムでシナリオ化するのは少し難しいかな、とも思ったが、何とか形になりそうで良かった良かった。

次はスパルティヴェント岬沖海戦に挑戦したい。今度はイタリア新鋭戦艦が登場するので、今度こそ英戦艦に一矢を報いることができるか。

BoC


欧州海域戦 ソロモン夜襲戦 海空戦南太平洋1942 Atlantic Sentinels
大西洋、地中海の戦い 第2次大戦のイギリス軍艦 Struggle For the Middle Sea The Gaeman Fleet At War, 1939-1945