もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > 戦術級ゲーム

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「Assault」シリーズ(以下、本シリーズ)は、1983年に米国GDW社から発売されたSLGである。テーマは1985年を想定した東西両陣営の地上戦闘で、本シリーズは、1Hex=250m、1Turn=5分間、1ユニット=1個小隊のスケールで仮想の地上戦を再現する。

Assault1_BoxArt


本シリーズは、第1作目のAssaultが1983年に発売された後、ヘリコプター部隊を追加したシリーズ第2作「Boots & Saddles」が1984年に発売された。第1作目と第2作目は、いずれも日本でもHobby Japan社からライセンス生産されている。

Assault2_Boots_and_Saddles_BoxArt


続いて発売されたのは、1985年に発売された「Reinforcements」で、この作品には全2作に含まれていなかった米ソの部隊が登場する。また新登場兵器として、ソ連のT-62戦車やSU-130自走砲等も追加されている。対戦車戦闘に限って言えば、このSU-130の方がT-62やT-80よりも使えるかも・・・。ソ連軍の牽引方式対戦車砲部隊など、1980年代とは思えない古風な部隊も登場するそう。いやー、面白いなぁ。
米軍の方にはUH-1Hイロコイとか、M741対空バルカン自走砲とかM730チャパラル対空ミサイル部隊等が登場する。そういえば、第2作までの米側対空車輛は、M247サージェント・ヨークといった不採用兵器だったなぁ・・・。

Assault3_Reinforcements_BoxArt


第4作「Bundeswehr」は、西ドイツ陸軍を扱った作品で、1986年の発売。プレイの際にはAssault又はBoots & Saddlesが必要。当時の西ドイツ陸軍主要兵器が登場し、レオパルド1、レオパルド2、マーダー、ゲパルト等は皆さんご存知の通り。レオパルド2は、当時M1エイブラムスが搭載していなかった120mm滑腔砲を装備しており、M1よりも有力な遠距離射撃力を有している。レオパルド1は戦車としては軽装甲ながらも高い機動力を誇る。

Assault4_Bundeswehr_BoxArt


最終作となった第5作は「Chieftain」で、1988年発売。テーマは英軍とオランダ軍。英陸軍自慢の重戦車チーフテンは、装甲はすごーく厚いけど、移動力はすごーく少ない。チャレンジャーはチーフテンの改良型で、装甲がさらに強化され、足回りも少しだけマシになった(M60パットンと同じぐらい)。オランダ軍のユニットもついている。

Assault5_Chieftain_BoxArt


シリーズについての説明はこのぐらいにして今回のプレイを紹介する。
今回プレイしたのは、Boots & Saddlesのシナリオ2「遭遇戦」。米ソ両軍の機甲部隊同士が前線で接触し、そのまま交戦するというシナリオ。ソ連軍の方が大兵力なので、ソ連軍は米軍の戦線を突破することを求められる。今回筆者は米軍側を担当した。

本シリーズはゲーム開始前の手順が結構面倒である。最初に登場兵力を決定する。これは6個又は12個の戦力マーカーからお互いに1枚ずつを引き、そこの示された戦力を使用する。戦力はかなり幅があり、最強の場合と最弱の場合で数倍の開きがある。この時に弱っちい兵力を引いてしまうと、かなり苦戦を強いられる。
今回はお互いの合意で予め3個の戦力段階マーカーを選択し、その中からランダムに1個を選ぶことにした。この方式なら極端に弱い戦力を引くことはなくなる。

筆者が引いた戦力レベル1番。登場兵力は前衛の騎兵中隊(M3ブラッドレー)1個、主戦力はM1エイブラムス装備の戦車中隊2個とM2ブラッドレー装備の機械化歩兵中隊2個。そして迫撃砲や対空火器等の各種支援火器である。増強大隊レベルで、いわゆるタスクフォースというやつだ。

準備はそれだけでは終わらない。各部隊の指揮能力をダイスを振って決める。この時、頼みの戦車中隊2個がまさかのピンゾロ。両方とも指揮能力ゼロになってしまう。これは部隊の展開能力が大きく殺がれることになる。あわわ。

その後、風向、風速を決定する。このゲーム、風速が非常に重要である。というのも、まじめにゲームでの勝敗を競う場合、ソ連側の勝利のカギは煙幕の利用にある。煙幕を使って敵戦車の視界を封じ、接近戦に持ち込んで相互撃破に持ち込めば、ソ連側はほぼ勝利できる。逆に煙幕展開を行わずに突撃を行ったら、強力なソ連軍といえでも米軍の強力無比な防御射撃によって大損害を被ってしまう。
ちなみに風力は弱、中、強の3段階があるが、強の場合は煙幕が吹き飛ばされてしまい煙幕展張できない。その場合、ソ連軍は全滅覚悟で突撃するしか手がなくなるかも…。

今回のプレイでは、風力は「弱」になった。ちい。

ゲーム展開については軽く触れるにとどめる。
序盤、前衛部隊同士の接触があったが、ミサイルの応酬があった。敵の第92偵察中隊(BRDM2、BMP-B装備)が米第1騎兵中隊と接触。ミサイルの応酬が始まる。米偵察車両は地形に隠れていたため有利な戦闘を展開し、敵の偵察中隊に損害を与えて、これを撃退した。

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第11Turnごろにソ連軍の総攻撃が始まる。山を下りて谷場を駆け下りてくる歩戦連合のソ連軍機械化部隊に対し、山の上で待ち構えていた米機械化部隊が防御射撃で迎え撃つ。現代戦車は、極めて精度高い火器管制装置を装備しているため、有効射程距離内なら高い命中率を発揮する。まさにファーストルック、ファーストキルの世界。僅か1個小隊のM1戦車隊であっても大隊規模のT-64戦車隊を撃ちまくって早くもスクラップの山を築く。M3ブラッドレーもTOWミサイルではなく25mmチェーンガンでBMP歩兵戦闘車を撃ちまくる。装甲が薄いBMP相手なら、手数の少ないTOWミサイルよりも大量の徹甲弾を撃ちまくる25mm機関砲の方が有効なのだ。わずか半個小隊のブラッドレーがソ連機械化歩兵1個大隊をズタズタに撃破していく。

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ソ連軍も反撃を行い、ミサイルがエイブラムスに命中。エイブラムス2両が撃破された。しかし眼前に展開される殺戮撃は米軍の受けた損害の比ではない。

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結局ソ連軍の3個大隊(戦車2個大隊、機械化歩兵1個大隊)のうち2個大隊が半身不随になった時点で今回はゲーム終了とした。プレイ時間は約7時間。なおソ連側プレイヤーの名誉のために付け加えると、ソ連軍プレイヤーも煙幕の有効性は十分に理解していたが、今回はソ連側の突撃の悲惨さを味わってみたいとのことであった。

感想

多分四半世紀以上前に1度プレイしたきりだったので、全然感覚を忘れていたが、確かに米軍による防御射撃の恐ろしさは相変わらずだった。先にも述べた通り、ソ連軍としては煙幕を活用して米軍の視界を遮りながら突撃するのが常套手段になる。対する米軍側も戦線を二重化するなどして守る必要があるかもしれない。

プレイの感想としては、やはり大変なゲームだと思った。ユニット数が多く、指揮ルールも厳しいので、十分な計画性が必要だと感じた。また索敵の重要性も感じた。先にも述べたが、現代兵器の致死性は凄まじいものがあり、有効射程距離内の敵は短時間高確率で排除できてしまう。それを避けるためにも地形を利用して目標に近づき、有利な射点を確保する必要がある。こちらの戦車や歩兵戦闘車における損害の大半は、地形に隠れて近づいてきた敵戦闘車両のミサイルによるものであった。

ゲーム展開は全般に大雑把な印象を受けるかもしれないが、兵器の性能もさり気なく表現されているのが良い。無敵に見えるM1エイブラムスについても、敵戦車の正面装甲を貫徹できるのは1500m以内から射撃する必要がある。搭載量が限られている劣化ウラン弾を使えば3000mの距離で貫徹可能だが、それ以遠なら敵戦車を撃破できない。120mm滑腔砲なら撃破可能距離がそれぞれ500m伸びるので、120mm滑腔砲を装備したM1A1エイブラムスが待ち遠しい(本シリーズにM1A1が登場しないのは残念)。

これまで本シリーズについては「面倒な割に大雑把な展開」というイメージがあり、やや敬遠していた。しかし今回プレイしてみると、色々と見どころのある作品であることがわかった。VASSALモジュールも用意されており、冷戦時代の地上戦闘をリアルに再現できる作品で、機会をみつけて再戦してみたいと思っている。

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植民惑星の解放 現在開発中の戦術級ゲーム「植民惑星の解放」(仮称)についてのテストプレイ結果を報告する。
「植民惑星の解放」は、かつて「コンバットアーマー」というタイトルで開発していた作品である。ゲームの概要及び基本システムについては、 こちらの記事 で記載しているので、ご参照頂きたい。

今回はシナリオ5.「激戦、カルナック越え」をテストしてみた。

前回の展開は--> こちら

3Turn

ヘイスティ隊がトーチカを撃破した。これでヘイスティ隊がフリーになったので、主力は幹線道路を北上し、峠に陣取る連邦軍コンバットアーマー隊と交戦に入る。兵力に劣る連邦軍は、正面からの交戦は避けて一旦稜線の背後に後退する。

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このTurn、解放軍に増援部隊が登場する。増援部隊の一部とその他の兵力を分派し、左翼に位置する連邦軍トーチカ陣地攻撃に向かう。

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4Turn

EFA_F35C_1ダグラムがようやく敵トーチカを撃破した。中央の幹線道路からは解放軍が峠道に向けて遮二無二突進していく。しかし待ち構えていた連邦軍のトーチカ陣地やコンバットアーマー隊がそれを待ち構えていた。ブリザードガンナーが低伸弾道の徹甲弾を放つ。直撃弾を受けたヘイスティが峠道で次々と撃破される。このTurn、解放軍は実に6ユニットものヘイスティを失った。あまりの損害の多さに愕然とする解放軍なのであった。

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左翼戦線では、トーチカ陣地に迫る解放軍。コンバットアーマー隊が火力支援しつつ、正面から歩兵とバギーの混成部隊がトーチカに迫る。

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5Turn

EFA_HT128_1峠道では解放軍の苦戦が続いている。車両部隊に代わって歩兵部隊が前進し、携行火器でコンバットアーマー隊を攻撃するも、崖の上から撃ってくる連邦軍に対して有効打を与えることはできない。このTurn、さらにヘイスティ2ユニットが撃破され、さらに虎の子レンジャー部隊1ユニットが撃破されてしまう。

「このままではダメだ」

と、カルメル氏が呟いたという。

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6Turn

戦線左翼で解放軍がトーチカを撃破した。これで左側の山裾を通って別働隊が敵背後に回り込むことが可能となった。

DPLA_Ranger_1戦線中央では、解放軍レンジャー部隊が崖を登って側面攻撃で連邦軍コンバットアーマー隊を攻撃する。これにより勢いを得た解放軍は、連邦軍の新鋭コンバットアーマー2ユニットを撃破した。損害比は未だに解放軍に不利だが、ようやく解放軍にとって少しだけ明かりが見えてきた。

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7Turn

解放軍がようやく坂の上に躍り出た。しかし前方を守る連邦軍はなおも強力である。

9Turn

解放軍が山腹を制圧しつつある。しかし連邦軍のトーチカ陣地が未だに健在である。ダグラムがリニアカノンでトーチカ陣地を撃ち続けているが、未だに有効打が出ていない。何をしているんだ、クリン。

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10Turn

ダグラムが右側のトーチカ陣地を撃破した。左側のトーチカ陣地には解放軍の諸兵科連合部隊が迫る。連邦軍の増援部隊がトーチカを守るべくビックフット隊を突進させた。

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11Turn

残り2Turnなので勝利条件を確認しておく。現在生き残っているトーチカが2個で+2VP、さらに連邦軍は峠道を制圧しているのでさらに+2VPで合計4VPである。解放軍が勝利するためには、1VP以下にしなければならない。また2VPで引き分けである。解放軍としては少なくとも生き残ったトーチカ2個を破壊して2VPにすれば、引き分けに持ち込める。

まずは左翼の山に残っていたトーチカ陣地に対して解放軍は諸兵科連合で白兵戦を実施。出目が良くて守備隊ごとトーチカを撃破した。あと1個。

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最後のトーチカ1個は主戦線から離れた場所にあるので、ダグラムを輸送ヘリで運んでトーチカの撃破を狙うことにした。

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12Turn

最終Turnである。ヘリから降りたダグラムがトーチカに移動射撃を仕掛けたが、これが外れ。あとは正面の峠道から連邦軍を撃退すれば引き分けに持ち込めた所だが、連邦軍を排除できなかった。

最終的には3VPで連邦軍がギリで勝利した。

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感想

解放軍の攻め方が強引過ぎたような気がする。そういった意味では解放軍の戦術を見直せばもう少しマシな戦いができたかもしれない。とはいえ、連邦軍の戦術もまずい点があったので、現時点ではバランスを評価するのは難しい。地形やVPを少し見直して両プレイヤーとも勝てるチャンスを残したいが、はてさて・・・。

植民惑星の解放 決戦アバオアクー ソロモン夜襲戦 海空戦南太平洋1942

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植民惑星の解放 現在開発中の戦術級ゲーム「植民惑星の解放」(仮称)についてのテストプレイ結果を報告する。
「植民惑星の解放」は、かつて「コンバットアーマー」というタイトルで開発していた作品である。ゲームの概要及び基本システムについては、 こちらの記事 で記載しているので、ご参照頂きたい。

今回はシナリオ5.「激戦、カルナック越え」をテストしてみた。このシナリオは、今回用意するシナリオの中では最大規模のもので、初期配置と増援部隊が、解放軍37+30個、連邦軍28+28個である。ユニット数を見れば明らかだが、このシナリオでは解放軍が攻撃側で、カルナック山系に設けられた連邦軍トーチカ陣地を撃破しながら、カルナック越えを目指す。勝敗は生き残った連邦軍のトーチカ数とカルナック越えの峠道を解放軍が支配したか否かによって決まり、解放軍が勝利するためには事実上トーチカを全部潰して、なおかつカルナック峠の最高点を制覇する必要がある。連邦軍はそれを阻止すれば勝利するが、解放軍が後方の村落を奇襲占領するとVPを失うことになっているので、最前線だけではなく側面突破を図ってくる解放軍にも備えておく必要がある。

今回はまずマップから作り直す必要があった。元々本作は小規模シナリオ以外は1シナリオ=1マップの方針であった。従ってカルナックのような戦いは、スタンレー高地とは違ったマップを作る必要があった。今回、カルナック山脈の険しい地形を再現するためのマップを新たに作成した。高度レベルもこれまで最大2レベルだったものを3レベルまでスケールアップした。それに合わせてLOSに関するルールもより厳密なルールにしている。

写真00


DPLA_Ranger_1また山肌には崖が走っていて、通常のユニットは崖を超えることはできない。従って攻撃側の解放軍は、城攻めよろしく敵砲台やCAによる十字砲火の中を「大手門」から突破していく必要がある。ちなみに解放軍には崖を踏破できるレンジャー部隊が3ユニットだけ登場するが、これが結構重宝で、彼らの活躍が勝敗を左右することになるかも・・・。

写真01_レンジャー部隊


EFA_PillBox_1続いて新ルールだが、ドガの戦い以降解放軍が攻勢に転じてから連邦軍側の大型防御砲台のような施設が頻繁に登場するようになってきた。トーチカというよりは戦艦の主砲をそのまま地面に据え付けたような代物だが、これをゲームでどう再現するか?

色々考えてみたが、結局は砲台つきのトーチカという形でユニット化した。火力はそこそこだが装甲が厚いので簡単には撃破できない。また友軍歩兵部隊にとっては防御施設としても機能すると言った代物である。ただし撃破されてしまうと防御効果も失われてしまうとした。
実際はどうなんだろ?。戦艦の主砲とかで撃たれたらトーチカもひとたまりもないと思うけど、たかだが戦車砲や高速徹甲弾で撃たれたぐらいならトーチカが全壊することはなさそうにも思えるが・・・。ま、良いか。

このトーチカの破壊を本シナリオのメインテーマとした。トーチカの残存数を勝利条件とし、解放軍としてはゲーム終了までにカルナック山地に散在する連邦軍のトーチカ群をほぼ一掃する必要があることにした。

DPLA_DG3_1次に新ユニット。まず主人公機のダグラムだが、前回のスタンレー戦からミサイルボッドが強化されていわゆる「ヤークトタイプ」に強化されている。まあミサイルなんて補助の補助みたいな位置づけなので、あってもなくても大差なさそうだし、誘爆したら危ないのでむしろない方がマシにも思えるが(原作では何機の連邦軍機が自機のミサイルの誘爆で撃破されたことか・・・、これじゃまるで「酸素魚雷」だよ・・・)、ここは雰囲気重視で攻撃力を1ランクアップさせた。序に防御力もアップさせたが、これはどちらかといえばシナリオのバランスを考慮した結果である。ダグラムを「無敵化」しておかないと、簡単に撃破されたら、それこそ解放軍プレイヤーはやってられないと思うので。まあ無理矢理理由付けするのなら、クリンの技量向上とでもしておいて下さい。

EFA_HT128_1またこのシナリオで登場する連邦軍の新鋭機だが、ソルティックHT128ビックフッドとアビテートF35Cブリザードガンナーである。両機ともアイアンフットF4Xヘイスティ同様に第3世代に属するコンバットアーマーで、多分これまでの機体よりも性能が向上している(はずである)。ただ原作ではアッサリ撃破されるケースが多く(ブリザードガンナーは結構良い味出していたが・・・)、それほど新鋭機っぽい雰囲気はなかった。
今回は両機とも基本性能はヘイスティやブロックヘッドC型と同じとした。ただし寒冷地用の機体という設定なので、雪上移動や山岳地の移動で少しだけ有利になるようにした。ちなみに実際に使ってみた感想では、この種の特殊技能は「ないよりマシ」程度の意味しかなかった。が、それでも従来のラウンドフェイサーよりも強力な機種であり、解放軍側のヘイスティと互角に戦える機体なので、プレイしてみるとそこそこ存在感があった。

ゲーム全体の流れとしては解放軍側が攻撃側、連邦軍側が防御側としている。序盤の兵力では解放軍が優勢だが、両軍とも増援部隊が到着するので、戦力比は徐々に1に近づいて来る。ただし解放軍には強力無比なダグラムがいるので、全般的な戦力比は解放軍優位で動かないはず。その分、勝利条件は解放軍に厳しいものとした。

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SetUp

初期配置は半固定方式である。連邦軍のトーチカ陣地とそれを守る歩兵ユニット、それから司令部ユニットの配置は固定方式で、それ以外の機動兵力として9ユニットのCAと戦車がある。以下が連邦軍の配置である。

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EFA_F35C_1上図はマップの丁度中央付近を見ている。南北に走る道路が主要幹線道路で、この道路の支配が勝敗に直結する。道路の両側は崖になっているので、解放軍は道路を真っすぐ進むしかない。それを見越して連邦軍は道路の両脇に強力なコンバットアーマー隊を配置した。馬鹿正直に道路を進めば、両側の高地帯のトーチカから十字砲火を浴びることになる上、新型コンバットアーマー隊の猛烈な砲撃も食らうことになる。解放軍としては一部兵力を左右の高地帯に進ませて、側面から攻撃するといった工夫が必要かもしれない。

1Turn

DPLA_F4X_1解放軍はまず正攻法で攻めることにした。道路を扼する位置のトーチカに対してヘイスティの全戦力(9ユニット)を並べて集中砲火で撃破する戦術をとった。ちなみにヘイスティ1ユニットの射撃でトーチカを撃破できる可能性は5/36、有効打の可能性は9/36なので、9ユニット並べて撃ちまくるという戦術は悪い方法ではない。

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強力なダグラムは単独でトーチカを撃破できる威力があるので(撃破率1/3、有効打率1/2)、単独で別の砲台と交戦する。

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2Turn

DPLA_JRS_1ヘイスティ隊とダグラムは連邦軍トーチカ陣地に集中砲火を浴びせる。しかし出目が振るわずトーチカを撃破できない。その間、解放軍の戦車隊と対戦車バギーが主要幹線道路を突っ走って敵中に突進する。しかしこれは些か無謀であった。待ち構えていた連邦軍コンバットアーマー隊が解放軍車両部隊に集中砲火を浴びせる。解放軍のミサイルがラッキーヒットでビックフット1ユニットを撃破したが、解放軍は車両ユニット3個を失った。

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つづく

植民惑星の解放 決戦アバオアクー ソロモン夜襲戦 海空戦南太平洋1942

ツクダ激闘関ヶ原_表紙


以前に紹介した「激闘関ヶ原」 を久しぶりにソロプレイしてみた。シナリオは「No.2 史上最大の決戦」。いわゆるヒストリカルシナリオで、中立勢力は東西どちらにつくかは未定である。なお参戦判定表はNo.1、つまり東軍有利なものを選んだ。

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1Turn

このTurnは東軍の松平、井伊の両隊と西軍の宇喜多隊しか動けない。松平、井伊両隊は友軍の間を縫って前進を開始する。宇喜多隊は僅かに陣形を変更する。

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2Turn

東軍主力が前進を開始する。ただし全面接敵は危険なので、士気の高い福島隊のみが宇喜多隊前衛と接敵する。士気の低い部隊が下手に接敵すると、鉄砲射撃を食らって大損害を出してしまうからだ。東軍の目論見は成功。福島隊は無傷で宇喜多隊の鉄砲隊2個を撃破した。

不利を悟った西軍は、積極的な反撃を行う。宇喜多隊は侍大将明石全登を投入し、福島隊に対して反撃を行うとともに、井伊隊、筒井隊。松平隊、田中隊に対しても積極的に仕掛けていく。その結果、東軍2部隊を撃破し、何とか損失量をタイに持ち込んだ。

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3Turn

東軍は赤座諸隊の参戦を促した。2d6で5以下を出せば赤座諸隊は東軍側につく。出目が11以上なら西軍側につくことになるが、それはそれでよし。弱体な赤座諸隊を撃破して、大谷隊の側面を突けば、戦況は有利になる。
出目は6だったので惜しくも赤座隊は東軍側にはつかなかった。しかし一連の戦闘で東軍は西軍3ユニットを除去し、VPで3点有利にたった。

西軍は島津と毛利の参戦を促す。損害で負けているので不利なDRMが適用されるが、島津と毛利は出目が悪くても東軍に寝返るリスクはない。逆に運良く毛利が西軍側につけば、戦局は一気に西軍有利になる。6ゾロが出れば毛利が西軍についてくれるのだが、残念ながら出目悪く毛利も島津も西軍側にはつかなかった。

西軍は逆転を狙って島左近を前線に投入する。島左近は東軍加藤義昭隊の一部を撃破し、加藤隊の前線を突破。加藤隊の敵中に突入した。加藤隊の陣形に動揺が走る。しかし加藤隊は何とか持ちこたえた。

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4Turn


「違う、違うぞ金吾」
早くも小早川秀秋が東軍に寝返った。なんせ2d6で6以下が出れば東軍についてしまう。今回は出目が東軍有利であり、小早川秀秋は最短で東軍に寝返った。小早川の寝返りに合わせて赤座諸隊も東軍につく。

対人戦なら多くの場合、「ここで終わりましょう」となるが、今回はソロプレイ。なので最後までプレイしてみる。

東軍は全面攻撃に移る。今まで接敵を避けていた黒田隊、細川隊も石田隊の陣地帯に接触する。敵中に孤立していた島左近は討死。対人戦なら既に西軍はモラル崩壊している頃だろう。

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西軍は戦線右翼の小早川、赤座諸隊に対して全力反撃。さすがに大谷麾下の諸兵は強く、小早川隊や赤座諸隊の先鋒部隊が次々と突き崩されていく。赤座直径討死。福島隊の可児才蔵も討死する。

5Turn

吉川と長曾我部を東軍に寝返らせようとしたが失敗。それでも東軍は全戦線で攻撃を行う。ところが今までのような精鋭中心ではなく雑魚部隊を投入したので損害ばかりが嵩む。東軍Turn終了時にはとうとう損害で東軍が西軍を上回ってしまう。

西軍にチャンスが出てきた。参戦判定表で6ゾロが出ると毛利が西軍側に立って参戦する。そうなると盤面の状況が一気に西軍有利になる。奇跡を信じて狼煙を上げる三成。

しかし

出目は無情にも6。6ゾロには全然足りていない。せめて島津の参戦を、と、島津の陣営に使者を送るも、こちらも過去のことを蒸し返されて使者が追い返される始末である。

それでも西軍部隊は強かった。大谷隊は突進してくる小早川隊を自在に切りまくり、このTurnだけで3ユニットが昇天する。さらに加藤隊の侍大将塙団右衛門が鉄砲の狙撃を受けて討死してしまう。

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6Turn

吉川、長曾我部がいずれも東軍側についた。これで毛利の参戦はなくなる。西軍にとっては勝ち目がなくなったと言って良い。この時点で西軍に勝機はなくなったとして、ゲーム終了とした。

感想

ゲームとしては面白いのだが、参戦判定表の影響が大きいので対人戦には不向きに思える。対人戦でプレイするのなら、陣営が固定されているシナリオ1やシナリオ3の方が良いかも知れない。今度試してみよう。

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激闘関ヶ原 論争関ヶ原合戦 関ヶ原合戦の真実 関ヶ原-司馬遼太郎(上中下)


激闘関ヶ原
論争関ヶ原合戦
関ヶ原合戦の真実
関ヶ原-司馬遼太郎(上中下)

CA_表紙


現代作成中の自作ゲーム「植民惑星の解放」について、コンポーネント案が完成しました。
まずはカウンターシート。今回は15mmサイズ1シートを予定しています。カウンター数は合計198枚です。

CA_Unit1おもて
CA_Unit1うら


次にマップ。
今回はA2版両面印刷を予定しています。それぞれスタンレー高地とカルナック山脈を表しています。ドガ市と北極ポートのマップも作りたいなぁ・・・

Map-A
Map-B


順調に行けば、今年11月半ばのゲームマーケットで発表できる予定です。

乞うご期待

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