「真珠湾強襲」(以下、本作)は、2011年にGame Journal39号の付録ゲームとして発売されたSLGである。テーマは太平洋戦争全体で、1941年12月に始まる太平洋戦争を1Turn=4ヶ月のスケールで再現する(全11Turn)。ちなみに最終Turnは1945年春となっているので、史実で言えば沖縄戦あたりでゲームが終わることになる。
シナリオ4「第2ターンからのキャンペーン」をプレイすることにした。これは第2Turnから最終Turnまでの扱うセミキャンペーンシナリオである。うp主は日本軍を担当し、米国大統領を講和条約のテーブルに引きずり出すべく戦う。
前回までの展開-->こちら
第9Turn(1944年夏)
米艦隊がフィリピン海に進出してきた。日本艦隊も全力を挙げてこれを迎撃する。マリアナ沖海戦。これまで海戦での勝利を重ねてきた日本艦隊であったが、ここでは初めて敗北を喫した。日本空母2ユニット、しかもこれまで何度も戦果を挙げてきた蒼龍/飛龍と瑞鶴/翔鶴を失ったのである。
日本軍は初めて「神風攻撃」を実施。米空母1ユニットを撃破し、1ユニットを後退させたが、米軍の進攻を止めるには程遠い戦果であった。
米軍は日本艦隊に止めを刺すべく「潜水艦カード」を使用してきた。ここで大きな目を出されたらヤバイ所であったが、日本艦隊は一掃されることになる。幸い米軍のダイス目が振るわず日本艦隊は損害を免れたが、駆逐艦が大事だと改めて思い知らされた。
「駆逐艦の護衛がない艦隊は潜水艦の好餌に過ぎない」
ただ個人的な見解だが、潜水艦による対艦攻撃能力はやや過剰ではないかと思う。出目が良ければ一撃で聯合艦隊の主力を一掃できるというのは、さすがにやりすぎではないではないか。もちろん駆逐艦をしっかりつけていれば防げるので「駆逐艦をつけないプレイヤーが悪い」と言われればそれまでだが、慣れないプレイヤーがミスをしてゲームが崩壊してしまうのはあまりいただけない。個人的には「ダイス目分のユニットに損害判定」ではなく、「ダイス目に等しい数の命中数を与える」ぐらいが適当ではないかと思う。
今まで動きを見せていなかった英軍がインド洋方面から攻撃を仕掛けてきた。英東洋艦隊に援護された英軍2個師団がシンガポールに上陸してきた。太平洋正面でも手一杯な日本軍にとって、英軍の攻撃を止める力はなかった。シンガポール陥落。日本軍のVPは13VPに減少した。
第10Turn(1944年冬)
米英連合艦隊がついに南シナ海に進出してきた。日本軍は「神風攻撃」によってこれに対抗するが、連合国空母艦隊に対して大きな損害を与えることなく終わる。
太平洋正面では米軍がトラックとサイパン、そしてラエを占領した。これにより日本軍のVPは8VPにまで減少してしまう。日本軍はフィリピン防衛のため、ルソン島に増援部隊を派遣する。いよいよ次は最終Turn、果たして日本軍は逃げ切れるのか?
第11Turn(1945年春)
南方資源地帯と日本本土との補給線は完全に遮断され、日本軍が使えるカードはついに3枚まで減少してしまう。そのわずかなカードを使って日本軍はギリギリの抵抗を試みる。
フィリピンを目指す米上陸船団に対し、まず「神風攻撃」が襲い掛かる。これまで空母を主目標としていた特攻機が、初めて輸送船団を主目標としたのだ。さらに生き残った聯合艦隊も東シナ海に出撃し、空母艦載機の攻撃によって輸送船団を狙う。特攻機と空母機の攻撃を受けて輸送船団は次々と撃破され、フィリピンを目指す上陸部隊は撤退を余儀なくされる。その結果、米軍はマニラを奪回できる可能性が事実上消滅した。この時点で連合軍プレイヤーは勝利をあきらめ、ゲーム終了となった。
結果:両軍プレイヤーの敗北
感想
プレイ時間は休憩なども含めて7時間弱。結構時間がかかったと思う。まあお互い慣れていなかったので長考になり、その分時間がかかった感はある。慣れればもっとプレイ時間が短くなるだろう。余談だが、メーカーの公称プレイ時間が4~6時間となっているので、意外といい線行っていたかも。余談の余談だが、SLGのプレイ時間ってメーカーの公称プレイ時間を大幅に上回るのが通例だけど、これって慣れによる部分が大きいのではないかと最近は思っている。というか、そもそも「慣れる」まで繰り返しプレイできるゲームなんて、ASLみたいな超メジャーゲームだけじゃね、と思う今日この頃。というか、ASLもプレイ時間長いけどね。閑話休題。結果的にはギリギリで引き分けに持ち込んだが、正直ラッキーに助けられた感がある、また序盤の日本軍についてはもう少しマシな戦い方があったかもしれない。とはいえ、序盤の日本軍はかなり難しく、サドンデス勝利にもっていくためにはかなりの幸運が必要だと思う。
ゲームとしては良くできている。ルールはシンプルながらも太平洋戦争をそれっぽく再現しているのは良い。本文中にも触れたが、空母同士の戦い、水上艦同士の戦いだけではなく、海兵隊の上陸進攻や基地航空隊による航空撃滅戦、神風攻撃、果ては潜水艦による通商破壊戦まで再現されているというのは、正直唸った。太平洋戦争のゲームは数々あれど、Empire of the SunやAsia Engulfedに匹敵する好ゲームだと思う。ルールは簡単なのに歴史的な展開から大きく逸脱しないというのも良い。潜水艦ルールだけは何とかしたいと思うけど・・・。
というわけで今回は何とか引き分けに持ち込んだが、できれば再戦して今度は気持ちよく勝ちたいと思う。多分連合軍持たせてくれたら、勝てるんじゃないかな?。あと、10年以上前のゲームで今では入手困難なので、箱入り豪華版にして再販してほしい1作だ。多分売れると思う。













そして米海兵隊2個師団がなんとラバウルに強襲上陸を仕掛けてきた。「空母2隻を貸してくれれば、ラバウルを取り返して見せる」とマッカーサーが言ったとかなんとか。ラバウルの守備隊が奮戦してギリギリで持ちこたえてくれたが、最早風前の灯。これがマッカーサー得意の「カエル飛び作戦」というやつか。
日本軍は最後のカード「急襲作戦」を使ってラバウルに1個旅団を送り込む。しかし後から考えるとたとえ確率的には十分ではなくても、ラングーン作戦を強行した方が良かったかもしれない。たかだか1個旅団ぐらい送り込んだ所で、ラバウルの陥落は免れなかったのだから・・・。

日本軍はラバウルの陥落を阻止するため「空母機動部隊」カードで南雲機動部隊をソロモン海に送り込んだ。ラバウルに上陸した米海兵隊を無力化すべく爆撃を行う。これで一応海兵隊を一時的に無力化できた。


ラバウルを支配した米艦隊がビスマルク海に進出してきた。同方面に展開してきた聯合艦隊を攻撃する。戦艦「大和」が何とか「被害担当艦」になってくれたので損害を最小限に食い止めることができたが、それでも重巡1ユニット、駆逐艦2ユニットを失ってしまう。あちゃー。

米艦隊に新型エセックス級空母が2ユニット(4隻)そろってきた。再建なった米機動部隊と、こちらも再建なった日本機動部隊(この時期なら小沢機動部隊か?)がトラック近海で激突する。日本空母は再び奮戦し、米空母2ユニット(正規空母1、軽空母1)を撃沈。今回も空母戦には勝利した。こうして米空母の数を地道に減らしていけば、必ず米軍の進撃能力に影響が出てくるはずだと思うが、果たして・・・。




次に航空機ユニットだが、航空ユニットはあらゆる敵ユニットを攻撃できる特性を持っているので、上陸作戦前に敵地上部隊を無力化(裏返しにすること)するには最適の兵科である。また敵航空機ユニットを攻撃することもでき、事前の航空撃滅戦が重要になる。また航空機ユニットはカードなしで攻撃を実施できるという特性を持っている。そのために航空機の使い方がゲームの展開を大きく左右することがある。
して空母。太平洋戦争といえばまさに「空母の戦い」で、本作でも空母は非常に使い勝手の良い兵器である。空母は艦船ユニットでありながら航空攻撃能力を持っており、そのために敵の地上部隊や航空部隊に対して航空攻撃を仕掛けることができる。加えて「空母機動部隊」カードによってパワーアップすることができる上、一般の航空機ユニットを遥かに上回る攻撃力、防御力、機動力を持っている。そんなこんなで空母は本作でいえばまさに「戦場の女王」であり、ゲーム中に発生する空母同志の戦闘は、本作における花形といえる。






















