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シナリオ「スタンレー高原の戦い」テストプレイ
現在開発中の戦術級ゲーム「植民惑星の解放」(仮称)についてのテストプレイ結果を報告する。
「植民惑星の解放」は、かつて「コンバットアーマー」というタイトルで開発していた作品で、当初は戦闘車両1両単位のゲーム(世間でいう所の戦闘級)を予定していた。しかしシナリオのストーリー性を考えると、1両単位だとユニット数が多くなり過ぎてプレイの爽快感が失われる。そこで小隊規模の戦術級ゲームにスケール変更することにした。
具体的なスケールは、1ユニットが戦闘車両1個小隊(1~5両程度)、歩兵1個中隊(100~150名)、1Hex=250m、1Turn=5~10分とした。また各シナリオは、スタンレー高原の戦いやカルナック山脈の戦いといった完結した1つの戦いとし、それらの戦いを専用マップで再現する方式とした。
今回、その中からスタンレー高原の戦いをテストしてみた。この戦いは、パルミナ大陸の首都ドガに迫る解放軍に対し、連邦軍がスタンレー高原で反転攻勢を実施。これの撃破を試みたものである。兵力に劣る解放軍は、スタンレー高原に陣を張り、友軍の増援部隊が到着するまでスタンレー高地を死守しなければならない。
果たして連邦軍は解放軍を殲滅し、パルミナ大陸におけるゲリラ勢力を一掃することができるのか?。あるいは解放軍は連邦軍の攻勢を阻止し、ドガへ向けた進撃を再開できるのか?
まずゲームの手順は、プレイヤーTurn方式で、いわゆるI Go You Goシステムである。シーケンスは、回復フェイズ、活動フェイズ、終了フェイズの3段階。システムの中核は活動フェイズで、ユニット単位で活動を行う。活動には射撃、移動、移動射撃、白兵戦、偵察の5種類があり、相手の移動に対して行う機会射撃を加えて計6種類の活動がある。活動を行うと原則として疲労レベルが1レベル上昇し、疲労2以上になれば活動禁止、疲労4以上なら除去となる。また回復フェイズにHQの指揮範囲内にいるユニットは疲労レベルが1レベル回復する。逆に言えば、疲労するのを厭わなければ、1Turnに2回の活動を行うことも可能である。疲労レベルはユニットの裏表とマーカーで表し、疲労レベル1なら裏面、疲労レベル2~3はマーカーを使う。
移動は移動力を消費する標準的なもの。射撃戦は対装甲射撃と対非装甲射撃の2種類があり、いずれも1ユニット対1ユニットで解決する。対装甲射撃は火力-防御力をCRTに当てはめて2d6で結果を判定。対非装甲射撃も同様だが、非装甲目標の場合は防御力がユニット固有ではなく地形に依存する。
ユニットの「向き」はないが、上級ルールを使えば側面射撃が可能になる(相手を包囲している状況で行った場合は防御力にマイナスの修正がつく)。
とまあこんな感じである。
ちなみにこのシナリオの勝利条件は、相手司令部の除去。司令部はシナリオ特別ルールによって道路上しか移動できないものとする。また指揮統制ルールの関係上、司令部の指揮範囲(12Hex)から外れると、疲労回復出来ないので不利である。もし司令部の除去に失敗した場合、解放軍側の司令部の位置で勝敗を判定しようと思っている(敵に近い所に布陣していれば勝利)が、具体的な内容は未定である。
解放軍の最前線を守るのは、最新鋭のヘイスティ隊。待ち伏せ攻撃により連邦軍のコンバットアーマー4ユニット(ラウンドフェイサー3、クラブガンナー1)を撃破したものの、ヘイスティ3隊も連邦軍の攻撃で疲労レベルが2レベルまで上昇してしまう。
解放軍は最前線に歩兵部隊を残して時間稼ぎをする一方、疲労したヘイスティ隊は後方に一旦後退させることにした。
一方、このTurnより解放軍の増援部隊が登場し始める。毎Turn4ユニットランダムに登場する。しかし期待したヘイスティはわずか1ユニット。その他は歩兵2個、バギー1個だ。
一方の解放軍は増援で現れたヘイスティ4個小隊を中心に最終防衛ラインを固める。
一方で白兵戦を行うチャンスが殆どなかったのはどうしたものか。車両と歩兵の白兵戦値を差別化し、歩兵の「特技」として白兵戦を位置づけるのも良いかもしれない。
バランス的には今回解放軍の惨敗となったが、解放軍側の作戦に改善の余地がありそう。今回、最前線にコンバットアーマー隊を置いたけど、これは愚策だったようだ。それよりも第一線は歩兵部隊で時間稼ぎをしつつ、主力は第2線に配備し、主力同士の激突が始まる前にある程度増援部隊を受け取っておく。これなら解放軍も数的劣勢をある程度緩和できるので、勝機を見出せるかもしれない。まあバランスが悪いようなら、勝利条件と増援兵力を調整しよう。
増援ルールも少し見直したい。バリエーションを増やしたくて撃破された駒は「アバオアクー」方式で復活できるようにしてみたが、この方式だと解放軍はカスみたいなゲリラ部隊が復活してきて全然嬉しくない。何といっても今回、主役機であるダグラムが登場しなかったのは致命的だ。
まあ、基本的なシステムは概ね上手く流れたので、今後は細部調整してみたい。
「植民惑星の解放」は、かつて「コンバットアーマー」というタイトルで開発していた作品で、当初は戦闘車両1両単位のゲーム(世間でいう所の戦闘級)を予定していた。しかしシナリオのストーリー性を考えると、1両単位だとユニット数が多くなり過ぎてプレイの爽快感が失われる。そこで小隊規模の戦術級ゲームにスケール変更することにした。
具体的なスケールは、1ユニットが戦闘車両1個小隊(1~5両程度)、歩兵1個中隊(100~150名)、1Hex=250m、1Turn=5~10分とした。また各シナリオは、スタンレー高原の戦いやカルナック山脈の戦いといった完結した1つの戦いとし、それらの戦いを専用マップで再現する方式とした。
今回、その中からスタンレー高原の戦いをテストしてみた。この戦いは、パルミナ大陸の首都ドガに迫る解放軍に対し、連邦軍がスタンレー高原で反転攻勢を実施。これの撃破を試みたものである。兵力に劣る解放軍は、スタンレー高原に陣を張り、友軍の増援部隊が到着するまでスタンレー高地を死守しなければならない。
果たして連邦軍は解放軍を殲滅し、パルミナ大陸におけるゲリラ勢力を一掃することができるのか?。あるいは解放軍は連邦軍の攻勢を阻止し、ドガへ向けた進撃を再開できるのか?
基本システム
ゲーム自体、現時点で開発中なので、以下はあくまでも現時点での案である。まずゲームの手順は、プレイヤーTurn方式で、いわゆるI Go You Goシステムである。シーケンスは、回復フェイズ、活動フェイズ、終了フェイズの3段階。システムの中核は活動フェイズで、ユニット単位で活動を行う。活動には射撃、移動、移動射撃、白兵戦、偵察の5種類があり、相手の移動に対して行う機会射撃を加えて計6種類の活動がある。活動を行うと原則として疲労レベルが1レベル上昇し、疲労2以上になれば活動禁止、疲労4以上なら除去となる。また回復フェイズにHQの指揮範囲内にいるユニットは疲労レベルが1レベル回復する。逆に言えば、疲労するのを厭わなければ、1Turnに2回の活動を行うことも可能である。疲労レベルはユニットの裏表とマーカーで表し、疲労レベル1なら裏面、疲労レベル2~3はマーカーを使う。
移動は移動力を消費する標準的なもの。射撃戦は対装甲射撃と対非装甲射撃の2種類があり、いずれも1ユニット対1ユニットで解決する。対装甲射撃は火力-防御力をCRTに当てはめて2d6で結果を判定。対非装甲射撃も同様だが、非装甲目標の場合は防御力がユニット固有ではなく地形に依存する。
ユニットの「向き」はないが、上級ルールを使えば側面射撃が可能になる(相手を包囲している状況で行った場合は防御力にマイナスの修正がつく)。
とまあこんな感じである。
初期配置
このシナリオは、解放軍がスタンレー高地の要域に予め待ち伏せのための配備についている。初期配置の兵力は、コンバットアーマー数では連邦軍が5倍以上、戦闘車両で約2倍、歩兵兵力はほぼ互角と言った状況。しかし第3Turnから解放軍の増援部隊が登場し始めるので、兵力のバランスが徐々に解放軍有利に傾いてくる。さらに解放軍は数こそ少ないものの、ダグラムやヘイスティと言った強力なコンバットアーマーを装備している。連邦軍は兵力の優位を生かし、短期決戦で解放軍の戦線を突破した所だ。ちなみにこのシナリオの勝利条件は、相手司令部の除去。司令部はシナリオ特別ルールによって道路上しか移動できないものとする。また指揮統制ルールの関係上、司令部の指揮範囲(12Hex)から外れると、疲労回復出来ないので不利である。もし司令部の除去に失敗した場合、解放軍側の司令部の位置で勝敗を判定しようと思っている(敵に近い所に布陣していれば勝利)が、具体的な内容は未定である。
1Turn
兵力に勝る連邦軍は、歩兵を前に立てて前進する。最強の24部隊とブロックヘッド隊は出血を避けるため後方からの支援射撃に徹し、連邦軍陣地に接敵する役割は、歩兵、戦闘車両、そしてラウンドフェイサー隊に担わせた。解放軍の最前線を守るのは、最新鋭のヘイスティ隊。待ち伏せ攻撃により連邦軍のコンバットアーマー4ユニット(ラウンドフェイサー3、クラブガンナー1)を撃破したものの、ヘイスティ3隊も連邦軍の攻撃で疲労レベルが2レベルまで上昇してしまう。
解放軍は最前線に歩兵部隊を残して時間稼ぎをする一方、疲労したヘイスティ隊は後方に一旦後退させることにした。
2Turn
連邦軍はなおも前進し、解放軍の主防衛ラインに接触した。24部隊が解放軍ヘイスティ隊1個を撃破し、連邦軍の初戦果を上げる。3Turn
連邦軍はさらに前進し、解放軍の主防衛線の一部を突破した。ヘイスティ隊がさらに1ユニット撃破されている。一方、このTurnより解放軍の増援部隊が登場し始める。毎Turn4ユニットランダムに登場する。しかし期待したヘイスティはわずか1ユニット。その他は歩兵2個、バギー1個だ。
4Turn
連邦軍は、解放軍の主防衛ラインを突破し、さらに予備の防衛ラインにも接敵した、一方の解放軍は、司令部を後方の村落まで後退させ、増援で現れたヘイスティ隊を展開させて最終防衛ラインを敷く。5Turn
連邦軍は解放軍の主防衛ラインを完全に殲滅した。そして次の第2防衛ラインに差し掛かる。しかし第2防衛ラインの解放軍は歩兵中心の部隊なので、大きな抵抗は期待できない。連邦軍は解放軍の第2防衛ラインを包囲しつつ、主力はさらに後方の解放軍最終防衛ラインに向かう。一方の解放軍は増援で現れたヘイスティ4個小隊を中心に最終防衛ラインを固める。
6Turn
連邦軍のブロックヘッド1個中隊が最終防衛ラインを守る解放軍ヘイスティ1個中隊と交戦状態に入った。両軍共砲火を交えるものの、今の所、両者とも大きな損害は出ていない。7Turn
最終防衛ラインで両軍のコンバットアーマー同士が激しく激突する。連邦軍最精鋭24部隊の1個小隊が解放軍の攻撃で撃破されてしまう。8Turn
最終防衛ラインでの一進一退の攻防は続く。9Turn
遂に解放軍の最終防衛線が破られた。一気に後方に雪崩れ込む連邦軍諸隊。生き残った解放軍は連邦軍の包囲下に陥った。10Turn
最終Turnである。サマリン博士とザルツェフ少佐の司令部を捕捉した連邦軍は、これに猛攻を加えた。守る戦力を持たない博士たちはこれに抗すべくもなく、博士たちは24部隊の捕虜となってしまう。結果
スタンレー高地の戦いによって解放軍は首脳部失って事実上骨抜きとなり、地球連邦軍の大勝利で終わった。感想
まずシステムについて。比較的サクサク進めたのは良かった。射撃戦の際のDRMがちょっと面倒かな、とも思えたけど、まあゲーマーなら許容範囲かと思う。プラスマイナスは逆にしても良いかもしれない。現在はマイナスDRMが攻撃側有利だけど、プラスDRMを攻撃側有利にした方が、CRTとも整合性が取れてよいかも。一方で白兵戦を行うチャンスが殆どなかったのはどうしたものか。車両と歩兵の白兵戦値を差別化し、歩兵の「特技」として白兵戦を位置づけるのも良いかもしれない。
バランス的には今回解放軍の惨敗となったが、解放軍側の作戦に改善の余地がありそう。今回、最前線にコンバットアーマー隊を置いたけど、これは愚策だったようだ。それよりも第一線は歩兵部隊で時間稼ぎをしつつ、主力は第2線に配備し、主力同士の激突が始まる前にある程度増援部隊を受け取っておく。これなら解放軍も数的劣勢をある程度緩和できるので、勝機を見出せるかもしれない。まあバランスが悪いようなら、勝利条件と増援兵力を調整しよう。
増援ルールも少し見直したい。バリエーションを増やしたくて撃破された駒は「アバオアクー」方式で復活できるようにしてみたが、この方式だと解放軍はカスみたいなゲリラ部隊が復活してきて全然嬉しくない。何といっても今回、主役機であるダグラムが登場しなかったのは致命的だ。
まあ、基本的なシステムは概ね上手く流れたので、今後は細部調整してみたい。
自作ゲーム「コンバットアーマー」テストプレイ
自作ゲーム「コンバットアーマー」(以下、本作)は、「太陽の牙ダグラム」での地上戦闘を戦術レベルで描いたシミュレーション・ウォーゲームである。本作は現在開発途上であり、一応今年末の完成を目指しているが、さてさて間に合うか・・・?。
「太陽の牙ダグラム」は、1981年に放映が始まったロボットアニメで、今から約150年後の22世紀半ばを舞台にしている。詳しくはWikipediaや解説動画を参照頂きたいが、要するに「地球から遠く離れた惑星デロイアを舞台に繰り広げられる革命戦争」である。主人公は革命軍側になるが、この革命軍が「人民解放軍」となっているのが時代カナ?。
本作は、「太陽の牙ダグラム」における地上戦闘を1ユニット1機、1hex=80m、1Turn=2分のスケールで描いている。私は戦術級ゲームと呼んでいるが、人によっては戦闘級ゲームと呼ぶスケールでもある。歩兵やヘリの扱いについては、歩兵は登場予定であるがヘリは未定。ヘリはルールが面倒になるので省略予定だが、歩兵は登場予定がある。スケールは未定だが、1ユニット小隊クラスになる予定。分隊だと「弱い癖に駒が多い」存在となるので。小隊規模だとスタック制限は1Hex1枚になるので、プレイアビリティも向上することが期待できる。ちなみにクリン以外の太陽の牙メンバーは、ユニットではなくイベント扱いとする予定である。
基本システムは、ダイスを振り合って主導権を決め、主導権を得た側が一定数のユニットを活性化させるという方式。活性化の種類は、準備射撃、移動、移動射撃、白兵戦等があり、相手側の移動や射撃に対応できる機会射撃というものもある。活性化したユニットは、活性化終了後に疲労レベルが1レベル上昇する(準備射撃、機会射撃除く)。疲労レベルは0~3まであり、3を超えると除去される(パイロットが士気阻喪して脱出)。疲労レベル0~1はユニットの表裏で示し、疲労レベル2~3はマーカーを置く。疲労レベルが増えると色々不利益があるので、無理に疲労レベルを増やすのは得策ではない。ただし敵が目の前に接近してきている状況などは、疲労レベルの上昇を度外視して活性化させる必要があるかもしれない。そしてTurn終了時に疲労レベルが1レベル回復する。ちなみに回復ルールについてはまだ少し悩んでいて、全ユニット自動回復ではなくダイスによる回復チェック等も考えているが、あまり面倒なのも嫌だし、さてさてどうしたものか?。
射撃システムは、今の所メカ対メカのルールだけは決めている。射撃システムはASL等と基本的には同じ。2D6で命中値以下の目を出せば命中。さらに2D6で5以下で撃破、6~7で士気チェック、8以上で効果なしである。当然貫通力と装甲値によってDRMがつく。さらに素のダイス目が11以上の場合はクリティカルヒットとなり、コクピット直撃やミサイルポッド誘爆という致命的なものや、多脚型CAの場合は足が折れて転倒。あるいは手持ちの兵器を落としてしまうなどの場合もある。連邦軍のコンバットアーマーは手持ち式なので武器を落としやすいが、ダグラムのように武器をマウントする方式なら外れにくい(外れることもある)。
今回、システムがちゃんと走るかどうかを試すためにテストしてみた。状況は原作中でしばしば見られたダグラム1機とラウンドフェイサー3機が交戦するケースである。ダグラムはリニアガンのみ装備。またパイロットの技量に関するルールは一切なしとした。
先手を取ったのは連邦軍。3機のうち1機のラウンドフェイサーがミサイルを斉射。しかし外れ
もう1機のラウンドフェイサーが距離を詰めるべく移動開始。距離8Hex(640m)まで近づいた時点でダグラムがリニアガンを発砲。ラウンドフェイサーに命中したけど、盾に防がれて損害なし。ラウンドフェイサーは左側に回り込み、建物の死角に隠れる。
もう1機のラウンドフェイサーも同じコースで移動。ダグラムは再び発砲したものの、距離が遠かったためか致命傷にならず。
ダグラムが正面の友軍機に気を取られている隙をついて、建物の陰に隠れていたラウンドフェイサー1機が飛び出す。一気に間合いを詰めてダグラムに迫るラウンドフェイサー。ダグラムは防御射撃を行ったが外れ。ラウンドフェイサーは至近距離から一撃を浴びせるも、これも外れ。
再びダグラムが発砲。今度は狙い違わずラウンドフェイサーの胴体にリニアガンが直撃。エンジンを貫通されたラウンドフェイサーは爆発四散した。
「ようやく1機か」
と、肩で息をするクリンなのであった(この時点で疲労2)。
「おのれ、よくも仲間を」
怒り狂ったラウンドフェイサーの1機が距離を詰めてリニアガンを放つ。弾はダグラムのコクピット脇をかすめた。あと10cm逸れていたら、コクピットに直撃していた所だ。
「ダグラムは疲れている。俺が一気に飛び出して叩くぞ」
ラウンドフェイサー隊長機が叫ぶ。物陰から飛び出したラウンドフェイサーがダグラムに迫る。
「く、来るぞ」
リニアガンを放つクリンだったが、隊長機は盾でそれを防ぐ。
「仲間の敵だ」
隊長機の放ったリニアガンはダグラムの右手をかすめた。
「危ない」
冷汗を流すクリン
最後に残ったラウンドフェイサーは、正面からリニアガンでダグラムを射撃。ダグラムに命中したが、ダグラムの重装甲はそれに対して何ともなし。ラウンドフェイサーは物影に隠れる。
ダグラムが移動を開始。建物の背後に隠れるラウンドフェイサーの右側面から接近する
「もらった」
目標の右側面に現れたダグラムは、ラウンドフェイサーに白兵戦をしかける。ダグラムのパワーはラウンドフェイサーの敵ではなく、ラウンドフェイサーは振り回されて転倒。踏みつぶさてパイロットが脱出するのが精一杯だった。
ちなみにこの対決ではパイロット能力に差は加えていない。いわば「一般兵vs一般兵」レベルの対決である(番組前半期のクリンの能力相当)。ただし士気値だけは、解放軍8、連邦軍7で、解放軍をやや有利にしている(主人公効果)。またゲームシステム上の扱いとして、指揮統制ルールの関係上、解放軍の方が主導権を取りやすくなっている(南北戦争での南軍のイメージ)。
ラウンドフェイサー3機とダグラム1機の場合、「同等又はダグラムがやや有利」というのが狙っていたバランスだったけど、まあ良い感じに仕上がっているのではないだろうか。
次は、ブロックヘッドC型とダグラム・ターボザック装備型との対決を試してみよう。
太陽の牙ダグラム メモリアルブック
Get truth 太陽の牙ダグラム(1) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(2) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(3) (ビッグコミックススペシャル)
「太陽の牙ダグラム」は、1981年に放映が始まったロボットアニメで、今から約150年後の22世紀半ばを舞台にしている。詳しくはWikipediaや解説動画を参照頂きたいが、要するに「地球から遠く離れた惑星デロイアを舞台に繰り広げられる革命戦争」である。主人公は革命軍側になるが、この革命軍が「人民解放軍」となっているのが時代カナ?。
本作は、「太陽の牙ダグラム」における地上戦闘を1ユニット1機、1hex=80m、1Turn=2分のスケールで描いている。私は戦術級ゲームと呼んでいるが、人によっては戦闘級ゲームと呼ぶスケールでもある。歩兵やヘリの扱いについては、歩兵は登場予定であるがヘリは未定。ヘリはルールが面倒になるので省略予定だが、歩兵は登場予定がある。スケールは未定だが、1ユニット小隊クラスになる予定。分隊だと「弱い癖に駒が多い」存在となるので。小隊規模だとスタック制限は1Hex1枚になるので、プレイアビリティも向上することが期待できる。ちなみにクリン以外の太陽の牙メンバーは、ユニットではなくイベント扱いとする予定である。
基本システムは、ダイスを振り合って主導権を決め、主導権を得た側が一定数のユニットを活性化させるという方式。活性化の種類は、準備射撃、移動、移動射撃、白兵戦等があり、相手側の移動や射撃に対応できる機会射撃というものもある。活性化したユニットは、活性化終了後に疲労レベルが1レベル上昇する(準備射撃、機会射撃除く)。疲労レベルは0~3まであり、3を超えると除去される(パイロットが士気阻喪して脱出)。疲労レベル0~1はユニットの表裏で示し、疲労レベル2~3はマーカーを置く。疲労レベルが増えると色々不利益があるので、無理に疲労レベルを増やすのは得策ではない。ただし敵が目の前に接近してきている状況などは、疲労レベルの上昇を度外視して活性化させる必要があるかもしれない。そしてTurn終了時に疲労レベルが1レベル回復する。ちなみに回復ルールについてはまだ少し悩んでいて、全ユニット自動回復ではなくダイスによる回復チェック等も考えているが、あまり面倒なのも嫌だし、さてさてどうしたものか?。
射撃システムは、今の所メカ対メカのルールだけは決めている。射撃システムはASL等と基本的には同じ。2D6で命中値以下の目を出せば命中。さらに2D6で5以下で撃破、6~7で士気チェック、8以上で効果なしである。当然貫通力と装甲値によってDRMがつく。さらに素のダイス目が11以上の場合はクリティカルヒットとなり、コクピット直撃やミサイルポッド誘爆という致命的なものや、多脚型CAの場合は足が折れて転倒。あるいは手持ちの兵器を落としてしまうなどの場合もある。連邦軍のコンバットアーマーは手持ち式なので武器を落としやすいが、ダグラムのように武器をマウントする方式なら外れにくい(外れることもある)。
今回、システムがちゃんと走るかどうかを試すためにテストしてみた。状況は原作中でしばしば見られたダグラム1機とラウンドフェイサー3機が交戦するケースである。ダグラムはリニアガンのみ装備。またパイロットの技量に関するルールは一切なしとした。
1Turn
ダグラム1機とラウンドフェイサー3機が距離800m(10Hex)で相対する。先手を取ったのは連邦軍。3機のうち1機のラウンドフェイサーがミサイルを斉射。しかし外れ
もう1機のラウンドフェイサーが距離を詰めるべく移動開始。距離8Hex(640m)まで近づいた時点でダグラムがリニアガンを発砲。ラウンドフェイサーに命中したけど、盾に防がれて損害なし。ラウンドフェイサーは左側に回り込み、建物の死角に隠れる。
もう1機のラウンドフェイサーも同じコースで移動。ダグラムは再び発砲したものの、距離が遠かったためか致命傷にならず。
2Turn
先手を取ったのは解放軍。ダグラムが正面に残ったラウンドフェイサー1機をリニアガンで射撃するも、距離が遠いためか致命傷にはならず。ダグラムが正面の友軍機に気を取られている隙をついて、建物の陰に隠れていたラウンドフェイサー1機が飛び出す。一気に間合いを詰めてダグラムに迫るラウンドフェイサー。ダグラムは防御射撃を行ったが外れ。ラウンドフェイサーは至近距離から一撃を浴びせるも、これも外れ。
再びダグラムが発砲。今度は狙い違わずラウンドフェイサーの胴体にリニアガンが直撃。エンジンを貫通されたラウンドフェイサーは爆発四散した。
「ようやく1機か」
と、肩で息をするクリンなのであった(この時点で疲労2)。
「おのれ、よくも仲間を」
怒り狂ったラウンドフェイサーの1機が距離を詰めてリニアガンを放つ。弾はダグラムのコクピット脇をかすめた。あと10cm逸れていたら、コクピットに直撃していた所だ。
「ダグラムは疲れている。俺が一気に飛び出して叩くぞ」
ラウンドフェイサー隊長機が叫ぶ。物陰から飛び出したラウンドフェイサーがダグラムに迫る。
「く、来るぞ」
リニアガンを放つクリンだったが、隊長機は盾でそれを防ぐ。
「仲間の敵だ」
隊長機の放ったリニアガンはダグラムの右手をかすめた。
「危ない」
冷汗を流すクリン
3Turn
先手を取ったのは解放軍。ダグラムは至近距離のラウンドフェイサー隊長機をリニアガンで射撃する。今度は狙い違わずラウンドフェイサーの右足に命中。その場で転倒したラウンドフェイサーは、爆発し、四散した。最後に残ったラウンドフェイサーは、正面からリニアガンでダグラムを射撃。ダグラムに命中したが、ダグラムの重装甲はそれに対して何ともなし。ラウンドフェイサーは物影に隠れる。
4Turn
「よし、残りはあの1機だけだな」ダグラムが移動を開始。建物の背後に隠れるラウンドフェイサーの右側面から接近する
「もらった」
目標の右側面に現れたダグラムは、ラウンドフェイサーに白兵戦をしかける。ダグラムのパワーはラウンドフェイサーの敵ではなく、ラウンドフェイサーは振り回されて転倒。踏みつぶさてパイロットが脱出するのが精一杯だった。
結果と感想
結果は3対0でダグラムの勝利。結果から見れば一方的だったけど、ダグラムが結構ヤバイ場面もあり、楽勝ではなかった。ちなみにこのシチュエーションで3回テストした所、ダグラムの2勝1敗。敗北した1回は、ラウンドフェイサーのミサイル斉射が命中し、ダグラムの装甲を貫かれて撃破されたというもの。ちなみにこの対決ではパイロット能力に差は加えていない。いわば「一般兵vs一般兵」レベルの対決である(番組前半期のクリンの能力相当)。ただし士気値だけは、解放軍8、連邦軍7で、解放軍をやや有利にしている(主人公効果)。またゲームシステム上の扱いとして、指揮統制ルールの関係上、解放軍の方が主導権を取りやすくなっている(南北戦争での南軍のイメージ)。
ラウンドフェイサー3機とダグラム1機の場合、「同等又はダグラムがやや有利」というのが狙っていたバランスだったけど、まあ良い感じに仕上がっているのではないだろうか。
次は、ブロックヘッドC型とダグラム・ターボザック装備型との対決を試してみよう。
Get truth 太陽の牙ダグラム(1) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(2) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(3) (ビッグコミックススペシャル)
自作ゲーム「コンバットアーマー」紹介動画
Bonsai「Star Blazers」をプレイしました(2)
ボンサイゲームズの「Star Blazer」(以下、本作)をプレイしました。本作はアニメ「宇宙戦艦ヤマト」におけるヤマトのイスカンダルへの航海を再現するソロプレイゲームです。プレイヤーはヤマトの艦長又は艦長代理(艦長は途中で病死する可能性があるので・・・)の役割を演じ、大宇宙の様々な自然現象やガミラスが仕掛ける罠、そしてガミラス艦隊による妨害を排除しつつ、限られた時間内で放射の除去装置を地球に持ち帰ることになります。
それでは早速プレイしてみましょう
前回までの展開は --> こちら
第8話:バラン星に太陽が落下する日!!
ヤマトは遂にバラン星に到着した。バラン星やガミラス本星等の重要ポイントではイベントチットを引かず、強制イベントが発動される。沖田艦長のアドバイスを得てヤマトは無事バラン星の基地を撃破。その後、駐留するゲール艦隊との交戦では、ブラックタイガー隊の活躍と波動砲の一撃でゲール艦隊を壊滅させた。しかしこの戦いで古代、山本、真田の3名が負傷してしまう。ちなみに真田の負傷は、愛に破れたメンタルなものだった。
残り根性5、愛2
人類滅亡まであと231日
第9話:決断!!ガミラス絶対防衛線突入!!
ヤマトの前面にガミラス総統デスラーの名を冠したデスラー機雷が立ちふさがった。ヤマトは何とかこの難関を切り抜けた。ただし一連の戦いで愛がなくなってしまったのは痛い。さらに今まで乗組員の精神的支柱であった沖田艦長が遂によってこの世を去った。蘇生チェックにも失敗。残り根性4、愛0
人類滅亡まであと217日
第11話:デスラー総統バンザイ!!
今ごろ何だが、ここへきていきなりデスラー総統から祝電が届いた。「ヤマトの諸君の健闘をたたえる。今後の戦いが楽しみだ」
って、だから何だよ。と言いたい所だが、祝電を受けると根性が+1される。これは嬉しい。
残り根性4、愛1
人類滅亡まであと210日
第11話:死闘!!神よガミラスのために泣け!!
ヤマトは遂に大マゼラン星雲に到着した。ガミラス本星そのものを持ってヤマトを迎え撃つデスラー総統。それに対してヤマトも総力戦で戦う。ヤマトは勝った。そしてデスラー総統はいずこともなく姿を消す。残り根性1、愛3
人類滅亡まであと182日
第12話:イスカンダル!!滅びゆくか愛の星よ!!
イスカンダルに到着したヤマトは、そこでメッセージの主であるスターシアと会う。さらに死んだと思われた古代の兄、古代守がイスカンダルで生存していたことを知ってさらに驚き。その頃、機関部員の籔が生活班長を拉致してヤマトを脱走。イスカンダルへの残留を希望するが、津波に巻き込まれてあえなく死亡。生活班長は古代たちの活躍により無事救出された。
そしてヤマトは、放射除去装置「コスモクリーナーD」を手に入れてイスカンダルを発進する。
「地球へ向けてしゅっぱーつ」
残り根性1、愛5
人類滅亡まであと168日
第13話:回転防禦!!アステロイド・ベルト!!
地球へ向けて急ぐヤマト。既にバラン星を超えて地球への行程も残り半分を切り、残り約6万光年っていた所で、冥王星を脱出して宇宙を彷徨っていたシュルツ率いるガミラス艦隊が襲い掛かったのである。しかしブラックタイガー隊の活躍でシュルツ艦隊は壊滅。ヤマトは無傷でこの戦いを切り抜けた。残り根性5、愛5
人類滅亡まであと105日
第14話:決戦!!七色星団の攻防戦!!
地球まであと3万光年と迫ったヤマトに対して、銀河方面軍司令官に着任したドメルが艦隊を率いて艦隊決戦を仕掛けてきた。ブラックタイガー隊が発進して先制攻撃を加える。さらにヤマトからの一斉砲撃でドメル艦隊は壊滅。何ら戦果を挙げることなくドメル将軍は宇宙に散った。瞬間物質移送機もドリルミサイルも使えないドメル艦隊。脆いものよのぉ。
残り根性5、愛5
人類滅亡まであと84日
第15話:地球よ!!ヤマトは帰ってきた!!
遂に太陽系に戻ってきたヤマトに対し、ガミラス総統デスラーは最後の攻撃を加えてきた。まずは接弦戦闘で白兵戦を仕掛けてきたデスラー艦に対し、ヤマトはコスモクリーナーDを使用して応戦。デスラーの強襲部隊を撃退する。続いてデスラー艦はデスラー砲により攻撃を仕掛けてきたが、「そんなこともあろうかと」ヤマトは新開発の空間磁力メッキでデスラーを跳ね返した。デスラー艦は自ら放ったデスラー砲の命中により轟沈。デスラーも戦死した。
こうしてヤマトは、人類滅亡まであと49日を残して地球へ帰還した。
西暦2200年10月、宇宙戦艦ヤマト地球に帰還す。
感想
えーっと、すいません。今回は2回ズルしています。ガミラス到着直前にオクトパス星団と遭遇。その時晴天待ちでなかなか6の目が出ず、実に12週間を要してしまい、「こりゃあかんわ」と思って、ここだけダイスを振り直しました。振り直しの結果はなんと1発目で6が出てしまい、1週間の待期期間でオクトパス星団を突破してしまいました。もう1回は地球帰還直前の場面。この時は強制的にデスラー総統を引くことにしました。最後の決戦なので少しは派手にやりたかったというのもあるし、実は地球に着いた時に時間が3ヶ月近く余っていたので、少し緊迫感を持たせたいと思ったからです。
ちなみに今回記録したのは3回目の挑戦です。1回目2回目は途中まで行ったところでダメになってしまいました。ある程度コツを掴めばそこそこ行けるようになるとは思いますが、運が悪いと(さっきのオクトパス星団のように)どうにもならない感があります。
ゲームとしては面白かったです。ルールはシンプルで悩む所は少なく、そのくせ各種事件やガミラスとの戦闘等も雰囲気が良く再現されています。アニメ劇中では被弾に対して無敵に思えるヤマトですが、本作では被弾による影響がかなりシビアに再現されており、例えば船体に命中しただけでも生命維持能力が失われ、場合によっては一部乗組員に酸欠死を強要することになります(おー、コワ)。
波動砲や艦載機の扱いも上手くジレンマが再現されており、強力だが発進・収容が不便な艦載機やガミラスの先制攻撃を許すのがもどかしい波動砲等、使いどころが難しいです。
非常に安価な作品(私の場合は入手価格1,000円)なので、機会があれば手に取ってプレイしてみては如何でしょうか