もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:世界の軍隊 > 旧日本陸軍・海軍

MILITARY CLASSICS-Vol89:特集-二式複座戦闘機

Military Classics Vol.89

イカロス出版

MILITARY CLASSICS-Vol89:特集-二式複座戦闘機
特集は二式複座戦闘機「屠龍」。日本の戦闘機の中でも地味な機体で、有名な戦果と言えば1944年6月の北九州防空戦ぐらい。この種の双発戦闘機の例にもれず、単発機を凌ぐ高性能戦闘機を目指して失敗したというパターン。Bf110やボーファイターのように夜戦や対艦攻撃機としての華々しい戦歴もあまりない。ただし日本機独特の流麗なフォルムは健在で、欧米の双発機にはない美しいボディラインを持った機体でもあった。
本特集では、二式複座戦闘機をその開発経緯から構造、バリエーション、戦歴、エース列伝、ライバル機との比較など、多面的に捉えている。あまり知られていない二式複戦の活躍を知ることができるという点で貴重だ。
第2特集はヨークタウン級空母。ミリクラには珍しい連合軍陣営特集(時々第2特集で連合軍兵器を取り上げることはある)だ。ただ、対象がメジャー過ぎて目新しい点があまりなかったのが残念。

お奨め度★★★

MILITARY CLASSICS-Vol89:特集-二式複座戦闘機 MILITARY CLASSICS-Vol88:特集-秋月型防空駆逐艦 MILITARY CLASSICS-Vol87:特集-ティーガーI MILITARY CLASSICS-Vol86:特集-メッサーシュミットBf109
MILITARY CLASSICS-Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」 MILITARY CLASSICS-Vol84:特集-IV号戦車 MILITARY CLASSICS-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 MILITARY CLASSICS-Vol82:特集-丙型・丁型海防艦
MILITARY CLASSICS-Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車 MILITARY CLASSICS-Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152 MILITARY CLASSICS-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦 MILITARY CLASSICS-Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ

歴史群像2025年6月号

学研

2025年6月号:特集-扶桑型伊勢型戦艦
特集は「扶桑型伊勢型戦艦」。日本戦艦の中では一番地味なこれらのクラスに焦点を当てた特集。様々な不具合や事故に悩まされ、さらに実戦では低速ゆえに活躍の機会こそ少なかったこれらの戦艦群であったが、大火力が期待されていた彼女らをその誕生から終焉までを追っている。
それよりも面白かったのは、第2特集の「イギリス空軍爆撃コマンドの戦い」。ドイツの主要都市を焦土と化したイメージのあるイギリス空軍爆撃機コマンドについて、その戦いのはじまりから終わりまでを追っている。圧倒的な兵力でドイツの空を覆いつくしたと思われがちな米英の重爆撃機群であったが、その裏には苦闘と犠牲の歴史があったとのこと。
他にもフォークランド紛争の記事やレマーゲン鉄橋の攻防戦等、今回も読む所が多かった。

お奨め度★★★


2025年6月号:特集-扶桑型伊勢型戦艦 2025年4月号:特集-日米徹底空母比較 2025年2月号:特集-零戦と堀越二郎 2024年12月号:特集-トラック空襲
2024年10月号:特集-北部ソロモンの相殺 2024年8月号:特集-中部ソロモンの攻防 2024年6月号:特集-日本海海戦 2024年4月号:特集-戦艦武蔵建造
2024年2月号:特集-中東戦争航空戦 2023年12月号:特集-日本海軍機動部隊の誕生 2023年10月号:特集-ドイツ空軍の東部戦線 2023年8月号:特集-マリアナ沖海戦

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20250204_ミリクラ

Military Classics Vol.88

イカロス出版

-Vol88:特集-秋月型防空駆逐艦
特集は秋月型防空駆逐艦。戦争中に計12隻が完成し、6隻が戦没した秋月型防空駆逐艦について、そのメカニズムから運用や編制、戦歴や人物などを幅広く扱った内容となっている。第61駆逐隊は第41駆逐隊という言葉にシンパシーを抱く人物なら読んでいて楽しい内容だと思う。
第2特集はWW2ドイツ対空戦車。メーベルヴァーゲンやヴィルベルヴィントといった対空戦車の詳細について、開発経緯、編制と運用、戦術と戦法等を紹介している。圧倒的な連合軍航空戦力に苦しめられたドイツ軍にとってこれらの対空戦車の意義は何であったかについて考えさせてくれる内容だ。
今回も読む所が多く、興味深かった。

お奨め度★★★

-Vol88:特集-秋月型防空駆逐艦 -Vol87:特集-ティーガーI -Vol86:特集-メッサーシュミットBf109 -Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」
-Vol84:特集-IV号戦車 -Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 -Vol82:特集-丙型・丁型海防艦 -Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車
-Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152 -Vol79:特集-高雄型重巡洋艦 -Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ -Vol77:特集-艦上爆撃機彗星

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歴史群像2025年2月号

学研

2025年2月号:特集-零戦と堀越二郎
特集は「零戦と堀越二郎」。今までとは一風変わった切り口で、零戦と堀越二郎との関係を述べている。堀越自身の伝記からは読み取れない堀越設計の神髄。九六艦戦が「世界水準を超えた」機体と言われながら戦時中は凡庸以下の機体になったのは何故か。零戦の初期型開発にまつわる知られざる苦闘の数々等、目新らしい記述に満ちている。
あと建武新政崩壊に関する記事も面白い。内容的には太平記的な記載を再度なぞっただけなので新味はあまりないが、丁度「私本太平記」を読んでいる最中だったので、興味深く読めた。
他には大塚好古氏による日本海軍の航空魚雷と雷撃戦術に関する記事、バッカニアやバラクーダといった英海軍の「渋い」艦上攻撃機に関する記事(旧ソ連スヴェルドルフ級巡洋艦の戦力化がバッカニアの開発を促したという説はやや眉唾だが・・・)、さらに有坂純氏による「西洋型戦争の始原」等、今回も読みどころが多かった。

お奨め度★★★★


2025年2月号:特集-零戦と堀越二郎 2024年12月号:特集-トラック空襲 2024年10月号:特集-北部ソロモンの相殺 2024年8月号:特集-中部ソロモンの攻防
2024年6月号:特集-日本海海戦 2024年4月号:特集-戦艦武蔵建造 2024年2月号:特集-中東戦争航空戦 2023年12月号:特集-日本海軍機動部隊の誕生
2023年10月号:特集-ドイツ空軍の東部戦線 2023年8月号:特集-マリアナ沖海戦 2023年6月号:特集-日本海軍駆逐艦全史 2023年4月号:特集-海上護衛戦

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丸2024年10月号

光人新社

丸2024年10月号-零戦52型
特集は零戦五二型。零戦の中でも後期型の主力機とされている機体で、個人的には好きな機体の1つである。神聖視されがちな初期零戦よりも泥臭い話が多いのが好き。記事の内容は古峰文三氏による機体解説と過去に「丸」誌に掲載された手記が数本。手記の中では、マリアナ沖海戦で「翔鶴」戦闘機隊で戦った白浜芳次郎氏の手記が面白かった。
いつもは読み飛ばす連載記事を今回は丹念に読んでみた。ちゃんと読んでみると意外と面白い。特に桜林美佐氏、時武ぼたん氏の記事が秀逸であった。
付録も含めて読み応えのある内容であった。

お奨め度★★★



丸2024年10月号-零戦52型 丸2024年5月号-瑞鳳 丸2023年10月別冊-日本海軍航空母艦「翔鶴」&「瑞鶴」 書籍紹介「丸2023年5月別冊-日本海軍航空母艦蒼龍&飛龍」

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