ソヴィエト連邦の超兵器-戦略兵器編
多田将 ホビージャパン
表紙は結構ふざけているが、内容は極めて真面目にソ連の戦略兵器について解説している。取り上げられているのは、各種弾道弾、潜水艦、水上艦艇である。長距離爆撃機などは「戦術兵器編」で扱う予定なのか、本書では取り除かれている。
本書では、上記戦略兵器について、主に冷戦時代における発展経緯について紹介している。当時は不明であったロシア側の設計名称なども現在では判明しており、逆に我々にとって馴染の深いNATOコードネームは「刺身のつま」程度の扱い。R-36M弾道弾が「SS-18」のことだというのは、Wikipediaで確認しないとわかりませんでした。
本書では我々が良く知っている冷戦時代のソ連兵器についての解説書であるが、当時はあまり知られていなかったこと(例えばソ連が核出力100Mtという巨大な核魚雷を開発し、敵国の港湾攻撃を企図していたことなど)も紹介されており興味深かった。
次に予定されている戦術兵器編も楽しみである。
お奨め度★★★