12月に入り、冬の気配が確かに忍び寄る岡山を訪れた。吹く風は冷たかったが、後楽園にはまだ秋の名残が色濃く残り、園内を歩くほどに鮮やかな紅葉が迎えてくれる。
園路を進むと、目に飛び込んでくるのは橙から深紅へと移ろうモミジの連なりだ。陽光を受けて輝くその色彩はまるで木々が燃えているかのようで、見上げるたびに思わず足を止めてしまう。池のほとりでは、真紅の葉が水面に映え、風が吹くとひらりと舞い散る葉が水紋の上に静かに落ちていった。
園内を一望できる小高い丘に上がると、後楽園らしい広々とした芝生、池を巡る小径、そして松の緑が冬晴れの空に美しく調和していた。武家文化の静けさを湛えた景観は、華やかな紅葉と相まって格別の趣を生み出している。
後楽園を後にして岡山城へ向かうと、青空の下に漆黒の天守が凛と立っていた。紅葉越しに望む城の姿は、季節の移ろいを背景にした一枚の絵のようで、その静謐な佇まいに思わず見惚れてしまう。
冬の入り口にある後楽園は、晩秋の美しさと冬の清冽さが交わる一期一会の景色を見せてくれた。寒さを忘れさせるほど鮮やかな紅葉の色は、今も旅の記憶の中で鮮明に残っている。






























































