もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ: 読書

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240917_空飛ぶタイヤ

空飛ぶタイヤ

池井戸潤 講談社文庫

空飛ぶタイヤ
面白い。とにかく面白い。テーマは2004年に実際に起こった三菱ふそうによるリコール隠しをテーマとした社会派小説だが、単なる社会派小説の枠を超えて、エンターテインメントとしても一級品だ。逆にストーリーが面白すぎるだけに、現実の話とはある程度線を引いて理解した方が良いかもしれない。なお、評者は会社員時代に品質保証を担当していたので、他人事とは思えない部分があった。
「俺たちの箱根駅伝」に比べるとやや勧善懲悪がハッキリしていて、その分読後感の爽快感では「箱根駅伝」の方が良かったかも・・・。

お奨め度★★★★


空飛ぶタイヤ 俺たちの箱根駅伝(上) 俺たちの箱根駅伝(下) 半沢直樹

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240917_RiseCarrier

Rise of the Aircraft Carrier

Britannia Museum Trust Press

Rise of the Aircraft Carrier
太平洋戦争における日米の空母同士の戦いについての論文集。英国ダートマスの海軍兵学校でまとめたものである。内容的には日米の空母戦を概括的に記したもので、空母戦の細かい部分よりも太平洋戦争全体の中で空母や空母機動部隊の果たした戦略的な役割を論じたものになっている。データ的にも古い部分もあり、正直な所、目新しい内容は特になかった。

お奨め度★★



Rise of the Aircraft Carrier Pacific Carrier War How Carrier Fought 海空戦南太平洋1942
機動部隊 母艦航空隊 運命の夜明け 勇者の海

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240909_なぜ時間が

「時間」はなぜ存在するのか

吉田伸夫 SBクリエイティブ

時間はなぜソンz内するのか
時間というのは人間にとっては永遠の謎ともいえる。本書はそんな時間を主なテーマとし、ニュートン力学や一般相対性理論、量子力学などの知見に基づいて時間の何たるかを一般にもわかりやすく説いた著作である。それだけなら単なる一般向け学術書籍となるが、本書の価値はそこに留まらない。本書では時間をテーマとした様々なSF作品やアニメ作品を取り上げて、これらの作品の中における時間の捉え方を科学的な視点で検証している。私はこの本を読んで「涼宮ハルヒの憂鬱」という作品を読みたくなった。

お奨め度★★★


時間はなぜソンz内するのか スペースシャトルの落日 ガンダムウェポンズ 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島編 Get truth 太陽の牙ダグラム(1)

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240901_US_AirBomb

U.S. Aerial Armament in World War II Vol.2

William Wolf Schiffer Pub Ltd

U.S. Aerial Armament in World War II Vol.2
第2次大戦における米軍の航空兵装について詳細に期した著作である。全3巻構成で、この第2巻は通常爆弾について触れている。
通常爆弾といってもそれほど多くの種類がある訳ではなく、本書は通常爆弾の種類だけではなく、細部構造や運用方法について詳細な記述がある。
本書は爆弾だけではなく、爆撃照準器は爆撃戦術、運用について記載されている。爆弾については、爆弾内部の詳細が多数の図解入りで説明されている。英文でかつ文字が小さいので読み通すのは結構大変。
爆撃照準器については、有名なノルデン照準器だけではなく、オーボエやH2Sレーダーを使った爆撃システムについても解説している。単なる機器解説だけではなく、実戦下での爆撃精度についての分析記事もあり、興味深い。
爆撃戦術の所では、高高度からの編隊公算爆撃や中高度爆撃、絨毯爆撃、低高度爆撃、さらには対艦船攻撃、急降下爆撃、緩降下爆撃などの具体的な方法や飛行プロファイルが図入りで詳細に紹介されている。
文字が小さく読み通すのは結構大変だが、辞書的な使い方もできるので、重宝したい。

お奨め度★★★★


U.S. Aerial Armament in World War II Vol.1 U.S. Aerial Armament in World War II Vol.2 U.S. Aerial Armament in World War II Vol.3 航空戦史-航空戦から読み解く世界大戦史

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240908_金持ちとうさん

金持ち父さん貧乏父さん

ロバート・キヨサキ/白根美保子訳 筑摩書房

金持ち父さん貧乏父さん
本書は、「金持ち父さん」と「貧乏父さん」という2人の人物を設定し、お金持ちになるための筆者の考えを説いた著作である。「貧乏父さん」というのは、いわゆる優秀なビジネスマンで、「一生懸命勉強して良い会社に就職し、そこで一生懸命働いて給料をたくさんもらう」タイプ。筆者はこの「貧乏父さん」を自らの主張に対するアンチテーゼとし、自らの主張を実践している「金持ち父さん」と比較して「貧乏父さん」の考え方や行動を批判している。つまり筆者は一般的な「良い生き方」が必ずしも金持ちになる方法ではないことを明らかにした。そして著者は金持ちになるための実践的な方法として、「5つの障害」「10のステップ」「具体的な行動を始めるためのヒント」を示している。
本書の記載内容をそのまま実践すればお金持ちになれる、と思う人は、是非実践してみて欲しい。ただし、それほど簡単な話ではないとは思うが、得るものはあるはずだ。

お奨め度★★★★


金持ち父さん貧乏父さん 君たちはFIRE後どう生きるか 敗者のゲーム 夢と金

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