もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:戦史 > 第3次世界大戦


Blue Water Navy Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

今回は1989年戦術奇襲シナリオをVASSALでプレイした。うp主はNATO軍を担当する。

前回までの展開は-->こちら

3日目(2Turn前半)

US_FTR_F14_Kenビスゲー湾の米空母部隊に対してまたもやソ連軍の長距離爆撃隊数十機が飛来してきた。F-14トムキャットの編隊がこれを迎え撃ち、20機以上を撃墜した。生き残ったソ連爆撃機は大量の対艦ミサイルを発射してきたが、米艦隊の対空ミサイルがこれを迎え撃ち、その大半を撃墜・無力化した。しかし数発の対艦ミサイルが防御網を突破し、2隻の米駆逐艦に命中した。

US_STK_A6_S米艦隊はさらに北上して英本土西方海域に到達し、ノルウェーを進撃中のソ連軍地上部隊に対して攻撃隊を発進させた。ここでゲームの話をすると、本作ではノルウェーと南欧に対して爆撃や巡航ミサイル攻撃を行うことでWP軍の進撃を一定期間ストップさせる効果がある。具体的には3Hit与えると1Turn前進がストップし、6Hitなら2Turn、9Hitなら3Turnストップする。このゲームの勝利条件はWP軍による西欧の支配又はその阻止なので、WP軍の進撃をストップさせることは重要である。
WP軍の進撃をストップさせる方法は色々あるが、ノルウェーと南欧地区に対しては上記に示した空爆による阻止が可能。中欧と南欧に対しては補給物資を揚陸することでWP軍の進撃をストップさせることができる。逆に言えば、WP軍が西欧を支配するためには、大西洋を渡ってくるNATOの輸送船団を阻止しなければならない。

閑話休題。空母3隻からなる攻撃隊はノルウェー南部地区に対して乾坤一擲の攻撃を実施したが、今一つダイス目が振るわずにヒット数は3Hitにとどまった。何とか1Turn進撃を停められる打撃になる。

写真06


[US_SSN_Sturgeon]アメリカ東岸沖では、米対潜部隊が米本土東岸沖で行動中のソ連SSBN(弾道ミサイル原潜)を追いかけていた。これまではスパイ活動や米側のミスによって1隻のSSBNも撃沈できなかったが、カウンターインテリジェンスによってスパイ活動を抑え込むことでついにSSBNを追い詰めた。バミューダ東方海域で米スタージョン級の攻撃型原潜がソ連ヤンキー級SSBNのグループを捕捉し、3隻のヤンキー級SSBNを撃沈した。

4日目(2Turn後半)

米空母部隊はなおもノルウェー南部に航空攻撃を行う。今度は攻撃が成功し6Hitの追加打撃を得た。さらに潜水艦から発射された巡航ミサイルも命中し、さらに1Hitを追加した。

[FR_CV_Fosh]大西洋を東へ進むNATOの増援船団に対してソ連軍の長距離爆撃機編隊が襲いかかった。フランス空母「フォッシュ」を発進したF-8クルセイダー戦闘機がこれを迎え撃ったが、1960年代の戦闘機で超音速爆撃機を阻止する力はなかった。船団を守る護衛艦艇の対空ミサイルが頼みの綱であり、ソ連機の発射した対艦ミサイルの大半を撃墜したが、防空網をすり抜けた数発のミサイルが護衛艦隊に命中し、2隻を撃破した。

写真08


感想

今回は時間の関係でここで一旦終了とした。またルールミスがいくつか見つかったので仕切り直しをしたいという気持ちがあったこともある。
今回の対戦で判明したことは、1989年シナリオではソ連の潜水艦だけではなくソ連長距離爆撃機の存在も大きな脅威になることである。長距離爆撃機の脅威から艦隊を守るためには、空母戦力を結集して空からの攻撃に備えるしかない。しかし一方で空母が集結してしまうと、大西洋に散在する味方輸送船団全てに防空の傘を提供できなくなる。
今回のプレイでは、ソ連爆撃機が船団を無視して米空母に拘ってくれたため、船団に被害が及ぶことはなかった。しかし次回のプレイでは当然船団を攻撃してくるだろうし、場合によってはNATOの対艦ミサイルテクノロジーをスパイ活動で盗んできて、対艦ミサイルの威力を高めてくる可能性もある。
対抗手段としてはイージス艦による防空火力強化が考えられる。イージス艦は強力な対空火力を持っているが、如何せん対空火力を持続的に発揮できない欠点がある(すぐに弾切れを起こす)。そこで想定されるソ連長距離爆撃機による攻撃を1度だけ耐えることを目標とする。一旦ミサイル攻撃を凌いだら、空母の傘の下に入ってジブラルタルに近づいていく。一番怖いのはビスゲー湾で、ここを狙ってソ連の爆撃隊が飛来してきた場合、最大36火力の対艦ミサイルが飛んでくる。それに耐えるためには、イージス艦の対空ミサイルを再装填しておき、対空火力を30火力ぐらいまでは高めておけば、大規模なミサイル攻撃にもある程度耐えられよう。とはいえ、果たしてどこまでうまくいくのか、やってみなければわからないが・・・。



Blue Water Navy Game Journal 81-米中激突:現代海戦台湾海峡編
ソ連/ロシア原潜建造史 ソ連/ロシア空母建造史 F-14 トムキャット 世界の名機シリーズ スペシャル エディション Tu-95/142ベア


Blue Water Navy Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

今回は1989年戦術奇襲シナリオをVASSALでプレイした。うp主はNATO軍を担当する。

SO_CV_Kuznetsov1989年シナリオはNATO側には改良型ロス級原潜やイージス艦等が登場してくる。しかし一方でソ連側にも静粛化した新型原潜や米空母を撃破可能なType65重魚雷、さらに新空母「クズネツォフ」や強化された長距離爆撃隊等が登場する。個人的にはNATO側にとって一番厳しいシナリオではないかと思っている。

SetUp

SO_SSN_Akulaプレイの前に軽くソロプレイした所、ソ連原潜、特に重魚雷を搭載しているソ連攻撃型原潜が米空母にとって最大の強敵だとわかった。中でも一番怖いのが、戦術値+2のアクラ型原潜だ。こいつらに米空母艦隊が狙われると、米空母でもかなりの確率(最大25%)で撃破されてしまう。次に怖いのが戦術値+1の改良型ヴィクター型だ。こいつらはアクラ型ほどではないにしても、最大16%で米空母に打撃を与えてくる。

正直、これらに対して対抗手段はない。ただし幸いなことに重魚雷が命中しても米空母が沈む可能性はそれほど多くはない(1発命中で約27%で沈没)。また空母が損傷しても港に入港できれば数Turn後には無傷の状態で復活してくれる。だからある程度魚雷攻撃を受けることを覚悟した上で、損傷艦が出ても慌てない、という気持ちでプレイに挑むことにした。

SO_SSGN_Echo2ソ連側のセットアップを見ると、恐ろしいアクラ型原潜は本国に控置し、大西洋にはヴィクター3型が2ユニット、オスカー型ミサイル原潜が1ユニットしかないので、取りあえず一安心。この戦力なら米空母が潜水艦に撃破される可能性はそれほど高くないはずだ・・・、と、思っていたのだが・・・

写真01


1日目(1Turn前半)

ソ連軍はエコー級の巡航ミサイル原潜3ユニットが英本土西方海上から英本土の航空基地に巡航ミサイル攻撃を仕掛けてきた。数発のミサイルが命中し、基地の機能を一時的に失ってしまう。

US_Card44こちらは手札にOrions Harpoons(オライオンのハープーン)を持っていて、これを上手く使えばエコー級が浮上して巡航ミサイルを発射しようとした瞬間に仕留めることが可能なのだが、カードを使うまでに敵潜水艦が全ミサイルを撃ち尽くしたので、このカードを使うチャンスがなかったのがちょっと悔しい。

SO_STK_Tu95英本土の航空基地が潰され、北海から大西洋に抜ける突破ルートが開かれてしまった。その間隙をついてベア長距離爆撃機の2個連隊が米空母を求めて西進していく。アゾレス諸島の北西海域で米空母2隻(「エンタープライズ」「アメリカ」)を中心とする空母機動部隊を発見したベアの編隊は、F-14トムキャットの迎撃をかいくぐって対艦ミサイルを発射した。

「ヴァンパイア、ヴァンパイア」

数十発の対艦ミサイルが大空を満たした。米艦隊は対空ミサイルでこれを迎え撃つ。多数のミサイルが撃ち落とされ、これを突破した対艦ミサイルもCIWSや対空砲火の餌食になっていく。結局対艦ミサイル全てが撃墜または無力化され、米艦隊に被害はなかった。

写真02


SO_SSN_Victor3iしかし安心したのも束の間。いつの間に忍び寄ったのか、ソ連のヴィクター3型攻撃型原潜が、米艦隊の防御スクリーンを突破し、米空母の至近距離に忍び込んだ。ヴィクター級の発射した65式重魚雷のうち2~3本が空母「エンタープライズ」に命中した。「エンタープライズ」は沈没こそしなかったものの艦内は大被害を被り、艦載機の運用能力が著しく減退した。さらに艦内で燃料補給中だったF-14戦闘機数機も艦内の誘爆に巻き込まれて失われてしまう。

写真07


「まさか無敵のスーパーキャリアが撃破されるとは・・・」

絶句するうp主だったが、このままでは危ない。ジブラルタルを急遽出撃してきた米第6艦隊(空母「ジョン・F・ケネディ」「キティホーク」)と合流した「エンタープライズ」は、CAPの傘の下に入ったので 基地が潰された

SO_STK_Tu22しかしソ連側も執拗に米艦隊を襲う。今度は空中給油によって航続距離を延伸したTu-22Mバックファイア4個連隊が米空母部隊を襲う。100機近くに及ぶ高速爆撃機に対して、米空母からもF-14トムキャットが全力出撃してこれを迎え撃つ。約20機のバックファイアがF-14の迎撃で撃墜されたが、生き残った機体や撃墜された機体の一部も対艦ミサイルを発射した。

幸い敵機の飛行距離が長かったので、バックファイアの編隊は搭載するミサイルの数を半数に減らして攻撃してきた。そのために米艦隊の対空ミサイルはこれに対して余裕をもって迎え撃つことができ、艦隊に着弾する前に全対艦ミサイルを撃墜または無力化することに成功した。

写真03


NATO側はソ連軍の目を北方に引き付けるため、英本土から空母「イラストリアス」を中心とする揚陸部隊をGIUKギャップを超えてノルウェー海に出撃させた。

2日目(1Turn後半)

UK_CV_Illustriousノルウェー海で行動中の英海軍「イラストリアス」機動部隊に対し、ソ連軍のTu-95ベア偵察型が接近し、その位置を艦隊司令部に報告した。ただちにコラ半島の基地からTu-22Mバックファイア2個連隊、Tu-95ベア2個連隊が接近し、100発以上の対艦ミサイルを発射した。1982年のフォークランド紛争では無類の強さを発揮したシーハリアー戦闘機も、同紛争の教訓で強化された英艦隊の対艦ミサイル防御網も、100発を超える空対艦ミサイルの攻撃を防ぐことはできなかった。

写真04


「イラストリアス」には数発の対艦ミサイルが命中して轟沈。揚陸部隊も対艦ミサイルによって撃沈されていく。護衛艦隊も大損害を被り、攻撃が終わった後には損傷を受けた数隻が残っているだけであった。

一方、空母4隻からなる米機動部隊は、輸送船団を間接護衛しつつビスゲー湾に入港した。

写真06


つづく



Blue Water Navy Game Journal 81-米中激突:現代海戦台湾海峡編
ソ連/ロシア原潜建造史 ソ連/ロシア空母建造史 F-14 トムキャット 世界の名機シリーズ スペシャル エディション Tu-95/142ベア



1975年にSPIが発表した『Modern Battles』シリーズの1作『Wurzburg』が、IED社「コマンドマガジン177号」の付録ゲームとして2024年に復活しました。
コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』
本動画では…
・ゲームシステムの要点解説(ZOC、戦闘、核攻撃など)  
・開封レビュー(内容物の紹介)  
・NATO vs ワルシャワ条約機構の激突をプレイで再現!  

「もし第三次世界大戦が始まっていたら…」  
冷戦下の中欧戦線をリアルに描いた、クラシックながら味のある作戦級ウォーゲームです!

・プレイ参考:1ヘクス=1マイル、1ターン=12時間/ユニット=大隊規模

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コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』 コマンドマガジン Vol.180『ゴラン』 NATO Designer Signature Edition
幻の東部戦線 機動の理論 機甲戦の理論と歴史 軍事の事典

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Air & Armor(以下、本作)は、米国Compass Games社が2024年に発表したSLGで、テーマは1980年代における西ドイツでの地上戦だ。元々は米国West End社が1985年に発売したゲームで、今回の作品はオリジナルから約40年後に発売されたリメイク版になる。

基本システムについては、以下の動画で既に紹介済なので、ご覧頂きたい。



今回プレイしたシナリオは、シナリオ11.Forward Deffenceである。このシナリオは、開戦当日前進防御でソ連軍の阻止を図る米第3歩兵師団に対してソ連軍の自動車化狙撃兵師団2個が突破を図るというものだ。ソ連軍が米軍の第1線を突破すると、予備として控置されていたソ連軍第79親衛戦車戦車師団が登場する。これが登場すると彼我の戦力比が3:1になり、米軍としては甚だ不利な状況になる。従って米軍としては万難を排してソ連軍の第1波を前線で阻止する必要がある。

今回のプレイはVASSALでのソロプレイとした。



前回までの展開は --> こちら

6Turn

RU_MiG27ソ連の偵察部隊が米軍の砲兵陣地を発見した。直ちにMiG-27の1個中隊が攻撃の為に飛来したが、激しい対空砲火によってソ連側攻撃編隊は撃退されてしまう。

先に敵中に降下したソ連第900空中突撃大隊はシュヴァインフルト市街地に向けて突撃を開始し、市街地の一角を占領した。
これに対して米第3旅団はブレッドレーの3個中隊をシュヴァインフルトに派遣し、第900空中突撃大隊のこれ以上の進撃を阻止せんとする。

写真11


US_2-14_72_6161ソ連軍戦線右翼を担当するソ連第57親衛自動車化狙撃兵師団は、米第2,3旅団に対してさらなる突撃を敢行するも、例によって米軍の激しい防御砲撃を受けてその攻撃を阻止されてしまう。彼らの任務は米軍砲兵部隊の砲火を引き付けるのが任務だったが、そのために大損害を被り、第57師団はその攻撃力をほぼ失った。

ソ連軍戦線左翼からは予備兵力のソ連第79親衛戦車師団がついに戦線に登場した。米第1旅団のエイブラムス戦車大隊をソ連軍は戦車1個連隊で攻撃するも、米軍の長距離砲による反撃を受けてソ連戦車連隊は半数近くの兵力を失ってしまう。
それでもソ連軍は残存戦車と砲兵火力でエイブラムスを攻撃するが、エイブラムスは後退によって損害を回避した。さらにソ連軍の自走砲部隊は米軍の対砲兵射撃を受けて壊滅してしまう。

写真12


7Turn

夜になった。夜間になるとヘリを含めた航空機が一切使えなくなる。また夜間にはNATOの戦車、歩兵戦闘車の火力が2倍になる。NATOとしては夜間に反撃して戦果を拡張したい。

US_1_3_9_9先手を取ったNATO側は、米第1旅団が活性化し、M1エイブラムス2個大隊(6ステップ)でソ連第79親衛戦車師団所属のT-80戦車連隊を攻撃する。ソ連側の先制射撃によってM1エイブラムス2ステップを失ったが、M1側の反撃によってT-80戦車5ステップが撃破され、1個戦車連隊が事実上壊滅した。

写真13


RU_307_34_16221一方、西側の戦線では、ソ連第57親衛自動車化師団が偵察によって米第2旅団の司令部を探知した。BM-27重ロケット砲の集中砲撃で米第2旅団司令部が壊滅。第2旅団は一時的に麻痺状態となった。
とはいえ、そのチャンスを生かすはずのソ連第57親衛自動車化師団もほぼ壊滅状態であり、戦果を拡張することができなかった。

勝利条件に関わりがあるソ連第79親衛戦車師団はマップの南半分に布陣した。これによりソ連軍はギリギリで勝利条件を満たす可能性が出てきた。

写真14


8Turn

最終Turnである。この時点で勝利条件を確認する。
RU_247G_79G_54サドンデス勝利条件は、ソ連側はマップの南端からの突破、米軍はソ連軍をマップの北半分に押しとどめること。現時点では両方とも達成できそうにない。
サドンデス以外の条件としては、ソ連側はゲーム終了時点で第79親衛戦車師団の1個連隊が崩壊せずにマップの南半分に位置するごとに5VP。米軍はゲーム終了時点で崩壊状態ではない旅団1個につき5VPとなる。なお、このシナリオでは敵ステップ除去によるVPはない。

現時点では、ソ連軍は第79親衛戦車師団の4個連隊のうち1個連隊が崩壊状態で、残り3個連隊がマップの南半分に進入している。従って獲得したのは15VPである。一方の米軍は3個旅団が全て崩壊していないので15VPである。従ってこのまま終了すれば引き分けになる。

今回先手を取ったのは米軍である。
US_1_3_9_9米軍の狙いは、ソ連第79親衛戦車師団のいずれかの連隊を崩壊状態にして勝ち逃げするパターンである。しかし何たることか。偵察に全て失敗。事前砲撃で弱らせた後、戦車部隊を突進させる計画はこの時点で破綻してしまった。夜戦能力の高い米戦車であったが、さすがに無傷のソ連軍連隊に対して1個大隊程度の兵力で攻撃をするのは無謀である。電子戦に期待する手もあったが、失敗した時のダメージが大きいので諦めた。

勝敗には直接は関係ないが、ソ連第39親衛自動車化狙撃兵師団の1個連隊を米第1旅団のM1エイブラムス部隊が攻撃し、これを撃破した。

写真15


ソ連軍も虎の子第79親衛戦車師団を温存し、第39親衛自動車狙撃兵師団の残存部隊で米第2旅団のエイブラムス部隊を攻撃する。米第2旅団は司令部が撃破されていたので砲兵支援や予備移動を使えない。米第2旅団を崩壊させればソ連軍がシナリオに勝利できる。
しかしソ連軍の攻撃はあと一歩及ばず。米第2旅団は崩壊を免れた。

最終的にはソ連軍15VP、米軍15VPで引き分けとなった。

写真16


感想

RU_128G_57G_6_12_2このシナリオ、個人的にはかなり米軍側に肩入れしてプレイしてみたが、結果は引き分けであった。もしソ連第79親衛戦車師団の到着がもう少し早く、さらに第900空中突撃大隊を厭らしく投入してれば、米軍はもっと難儀しただろう。そういった意味でこのシナリオはソ連側がかなり有利なシナリオではないかと思う。

US_3_3_4_3米軍側としては、とにかくソ連軍をマップ北半分に押しとどめること。部隊の温存よりも土地の確保を重視すべきということか。あと航空兵力をもっと積極的に利用すべきであった。これはソ連側も同じだが、航空戦力をかなり余らせた状態でゲームを終えてしまった。夜間に航空兵力を使えることを途中まで失念していたのも痛かった。第4Turnぐらいから航空兵力の積極利用を考えるべきであった。

それにしてもAir & Armorは奥が深いゲームである。ルール量は多いものの基本概念はそれほど複雑なゲームではないので、プレイは十分に可能だ。とはいってもルールが多いのは確かなので、慣れと準備が必要なゲームであることは確かだ。個々のシナリオも良く練られていて、どのシナリオをプレイしても十分に楽しめる。冷戦時代の機械化戦闘を作戦戦術級でプレイできる稀有な作品なので、まだまだプレイしてみたいゲームだ。

US_M1A1




コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』 NATO Designer Signature Edition
幻の東部戦線 機動の理論 Duel Book 18-M1 Abrams vs T-72 Ural Duel Book 75-Bradley vs BMP

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Air & Armor(以下、本作)は、米国Compass Games社が2024年に発表したSLGで、テーマは1980年代における西ドイツでの地上戦だ。元々は米国West End社が1985年に発売したゲームで、今回の作品はオリジナルから約40年後に発売されたリメイク版になる。

基本システムについては、以下の動画で既に紹介済なので、ご覧頂きたい。



今回プレイしたシナリオは、シナリオ11.Forward Deffenceである。このシナリオは、開戦当日前進防御でソ連軍の阻止を図る米第3歩兵師団に対してソ連軍の自動車化狙撃兵師団2個が突破を図るというものだ。ソ連軍が米軍の第1線を突破すると、予備として控置されていたソ連軍第79親衛戦車戦車師団が登場する。これが登場すると彼我の戦力比が3:1になり、米軍としては甚だ不利な状況になる。従って米軍としては万難を排してソ連軍の第1波を前線で阻止する必要がある。

今回のプレイはVASSALでのソロプレイとした。



状況

先にも述べた通り兵力比は序盤でも2:1とソ連軍有利である。しかし米軍に有利な点もある。1つは固有の質的有利。同じ兵力なら米軍の方が(特に戦車性能で)有利なのだ。従って米ソの1個師団同士が戦えば、米軍の勝利は揺るがない。
もう1点は防御側である点である。これによって米軍は予め塹壕を掘って待ち構えることができた。

写真00


一方でソ連軍の有利な点は特別予備として登場してくる第79親衛戦車師団である。この師団が登場してくれば、兵力比でソ連側が圧倒的に有利となる。第79親衛戦車師団を登場させるためには、ソ連軍の部隊をマップ2に侵入させなければならない。マップ2というのは、今回のシナリオで使用するエリアの南側半分である。そのことは米軍もわかっているので、主力を前線に配備してソ連軍を遠くで迎え撃とうと布陣していた。

それでもソ連軍は進まなければならない。増援部隊を早く登場させるため・・・。

1Turn

マップ北端からソ連軍2個師団が登場する。彼らは米軍最前線の手前で一旦停止し、攻撃の機会を伺う。米軍は偵察活動で敵の動きを探るが、霧のせいもあり、ソ連軍の主力を捉えることはできなかった。


写真01


2Turn

RU_390G_8GA_6111ソ連第39親衛自動車化狙撃兵師団がホーフハイム(Hofheim 2004)の周辺で準備攻撃を開始する。米軍の最右翼を守る機械化歩兵中隊を砲撃で撃破。米軍の側面を突破した。しかし米軍は偵察と対砲兵射撃によって155mm砲兵大隊の半数と第39師団のBM-21ロケット砲大隊を撃破した。

写真02


戦線右翼ではソ連第57親衛自動車化狙撃兵師団も準備攻撃を実施。第174親衛自動車化狙撃兵連隊を用いて偵察攻撃を行うも、米軍の砲兵部隊による集中砲撃で第174連隊は壊滅的な損害を受けて戦力を失う。

写真03


3Turn

RU_15G_39G_5_4兵力の個別投入の愚を悟ったソ連軍は、2個師団による同時攻撃を企図して大規模な攻撃を行わない。戦線東翼の第39親衛自動車化狙撃兵師団は米軍が後退したホーフハイムを無血占領した。しかし米軍の偵察によって位置を察知された第15親衛戦車連隊が米砲兵隊の集中射撃を受けて戦力の1/3を失うという大損害を被ってしまう。

写真04


RU_Su17西側を進む第57親衛自動車狙撃兵師団は航空支援を要請し、米第2旅団の機械化歩兵部隊を攻撃する。Su-17戦闘爆撃機の編隊が飛来し、米機械化歩兵1個中隊が壊滅した。米軍も反撃を試みるが、ここでは偵察に失敗した。仕方がないので、先ほど大損害を被っていたソ連第174連隊を砲撃によって壊滅させた。

写真05


4Turn

RU_Mi24全戦線に渡ってソ連軍が総攻撃を開始した。東側の第39親衛自動車化狙撃兵師団は広範な偵察を実施した後、米第1旅団の中心部に位置する機械化歩兵中隊を発見した。Mi-24ハインドの1個旅団が飛来し、激しい対空砲火を冒して攻撃を敢行。損害を被りながらも米機械化歩兵に損害を与える。そこにソ連第39師団の3個連隊が集中攻撃を浴びせる。米軍の防御砲火は1個自動車化狙撃兵連隊を撃破し、別の連隊のも損害を与えたが、やはり衆寡敵せず。米軍の機械化歩兵大隊も撃破されて戦線に突破口が形成される。

写真06


RU_DTB_39G_44ソ連第39師団の予備兵力である戦車大隊が友軍を超越して後方の米第1旅団司令部を急襲する。司令部を撃破されると厄介なことになるので、米軍は予備として控置していたM110 203mm砲の1個大隊で猛烈な砲撃を浴びせた。これによりなんとかソ連軍の攻撃を撃退することに成功したものの、予備の砲兵火力を使い果たしてしまう。

US_2_3_9_9戦線中央部から西側にかけた戦区では、総攻撃を準備しているソ連第57親衛自動車化狙撃兵師団の裏をかき、米第2旅団が最前線の陣地を放棄して後方に下がっていく。これにより米軍部隊は大きな損害を受けることなく後退することに成功。ソ連軍は労せずして前線を押し上げる。

写真07


特に戦線東側で大きく戦線を抜かれた米軍は、第1旅団を後退させて防御ラインを再構築する。しかし十分に準備されていた第1線に比べると、予備の防御ラインはまだ陣地構築が十分ではなく、脆弱な感は否めない。

5Turn

RU_17G_79G_66ソ連軍が米軍の第1線を突破したので、ソ連側の突破予備である第79親衛戦車師団が登場してきた。彼らが突破できるか否かがシナリオの勝敗を左右する。

最前線では、戦線西側を担当する第57親衛自動車化狙撃兵師団が米第2旅団の前線になおも苛烈な攻撃を仕掛けてきた。一方の米軍は砲兵火力を集中してこれを撃退。それに対してソ連軍も激しい対砲兵射撃を浴びせて米軍砲兵陣地を制圧せんとする。
[RU_170G_57G_5_4]戦闘の結果、ソ連第57親衛自動車化狙撃兵師団のうち2個連隊が損害過多のため事実上戦闘不能状態となってしまう。同師団は既に1個自動車化狙撃兵連隊が事実上壊滅しているので、同師団で作戦可能なものは自動車化狙撃兵連隊が1個と予備の戦車大隊が1個のみ。すなわち第57親衛自動車化狙撃兵師団は戦力の半分以上が事実上攻勢能力を失った。

写真08


US_4-24_72_8_20_1戦線東側ではソ連第39親衛自動車化狙撃兵師団が攻撃を継続している。こちらは米軍の砲兵火力があまり投入されなかったので、戦車vs戦車の激しい戦闘が繰り広げられた。しかし性能に勝る米戦車が優位に戦いを進め。同師団の2個連隊が攻勢能力を失ってしまう。さらに米軍のロケット砲部隊がソ連第39師団の前線司令部を捕捉し、ロケット砲の集中射撃を浴びせた。司令部は大損害を被り、一時的に戦闘能力を失う。

写真09


RU_900_8GA_22ソ連軍はさらに切り札を投入する。第900空中突撃大隊だ。輸送ヘリによって空中機動する部隊で、戦線後方のシュヴァインフルト付近へ降下し、ただちにシュヴァインフルトに向けて前進した。同市には米軍の司令部と砲兵部隊が集まっている。米軍はただちに彼らを守るべく第3旅団から予備兵力を抽出する。

写真10


ソ連の空中突撃部隊による後方地帯への急襲は手を抜いていると意外な脅威となる。ただし空中突撃部隊は敵ユニットに隣接する際に特殊な制限があり、いきなり後方地区へ襲撃を仕掛けることが難しくなっている。だから都市に籠っている限りはいきなり襲撃される危険は左程高くはない。

なお、米軍は第3旅団の一部を後方に回して前線を薄くしたので、主要な河川橋梁について一部を除いて爆破した。これにより後方地帯に向けたソ連軍の突破を防ぐというのが狙いである。

つづく

コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』 NATO Designer Signature Edition
幻の東部戦線 機動の理論 Duel Book 18-M1 Abrams vs T-72 Ural Duel Book 75-Bradley vs BMP

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