もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:戦史 > 第3次世界大戦

20220502_180645


「Firefight」は、1970年代末の米ソ戦術戦闘を題材とした現代戦の戦術級シミュレーションゲームである。デザインはウォーゲーム界の重鎮ジェームズ・ダニガン。
本作は単なる娯楽用ゲームという枠を超え、米陸軍が一部資金提供を行い、訓練教材としての役割も担っていたという特異な背景を持つ。目的は、現代兵器が持つ長射程と高い殺傷力が、戦場における戦術や技術にどのような影響を及ぼすかを、視覚的かつ実践的に理解させることであった。

ゲームでは、プレイヤーは火力チームや個別の装甲車両を指揮し、1ターン40秒で戦闘を展開する。マップ上の1ヘクスは50メートルを表しており、プレイヤーはリアルなスケールで高機動・高火力の現代戦闘を体験することになる。兵器の性能や地形の特性、部隊の配置と連携など、あらゆる要素が戦術判断に直結するため、綿密な計画と即応的な対応が求められる。

ゲームに含まれるコンポーネントは、1/2インチサイズのダイカット済みカウンターが400個、4色刷りの大型マップが2枚(それぞれ22インチ×34インチ)付属している。ルールブックは英文20ページ。SPIの他の現代戦ゲーム(例えば「Mech War」等)に比べるとルールは比較的シンプルである。さらに英文20ページのブリーフィングブックが用意されており、詳細なデータと運用例が掲載されている。ルールは中程度の複雑さであり、戦術級ゲームとしては理解しやすく、また1人からでもプレイ可能であることから、ソロプレイにも適している。プレイ時間はシナリオによって異なるが、おおむね2~6時間を想定している。

ゲームの手順は、直接射撃、移動、間接射撃を両軍が半同時処理的に解決する。射撃や移動はお互い1ユニットずつ交互に実施する。射撃システムは、ユニットの種類と目標種別、距離に応じた火力を求め、火力とダイス目によって戦闘結果を求めるという形になっている。ゲームスケールは車両1両、火砲1門単位ながら、命中判定・撃破判定の区別もなく、戦車の向き(フェージング)に関するルールもない。射撃解決自体は極めてシンプルになっている。戦車別の装甲防御力もなく(そもそも登場する戦車がM60系列とT-62だけなので、装甲防御力の違いは火力に反映されている)、戦車の移動力も違いはない。なお登場するAFVも米軍はM60系列とM113、ソ連軍はT-62とBMPだけだ。

ちなみに選択ルールを使えば、XM1や将来IFV、ソ連側にも未来型MBT(T-64やT-80)を登場させることもできる

歩兵が入った場合でも戦闘解決方法は戦車同士の場合と基本的には同じで、火力や戦闘結果表が変わるのみである。間接射撃だけは少し異なっていて、事前の射撃計画と着弾観測が必要になる。

シナリオ1

まずはシナリオ1に挑戦する。
このシナリオは、中隊規模の米軍戦車部隊(M60A2 17両)と小隊規模のソ連戦車部隊(T-62 4両)の戦いを扱っている。兵力に勝る米軍が攻撃側、ソ連軍が防御側になる。

最初にプレイした時には、町に籠って待ち伏せを図ったソ連軍であったが、米戦車の数両を撃破した後で米戦車の集中攻撃を受けてソ連戦車部隊は文字通り壊滅してしまった。

写真01


上記の教訓を受けてソ連軍は配置を見直した。地形効果が高いのは市街地よりも遮蔽地形なので、遮蔽地形背後にT-62戦車を配置し、待ち伏せで米戦車隊の撃破を狙う。米軍はTurn数制限の関係上、ソ連戦車が待ち構える道路上を進むしかない。

写真02


第3Turn、距離15ex(750m)に近づいてきた米戦車に対して、T-62が一斉に砲火を開いた。できれば4両撃破を狙いたいソ連軍だったが、出目が振るわず2両撃破に留まる。対して米軍は約10両の戦車が行進間射撃を行い、1両のT-62を撃破する。

写真03


ソ連戦車が姿を現したので米軍戦車は停止射撃を行う。距離は700~1000mで両軍が撃ち合う。遮蔽物に隠れているソ連戦車が戦術的にはやや有利だが、なんせ数が違う。まともに撃ち合ったら数に劣るソ連側には勝ち目がない。ソ連戦車がさらに米戦車2両を撃破したものの、残った米戦車の集中砲火を浴びてソ連戦車は全滅。結局両軍は4両ずつを失い、勝利条件的には米軍の勝利に終わった。

写真04


感想:このシナリオ、ソ連側に勝ち目があるのかなぁ・・・?

シナリオ2

次のシナリオは、立場を変えてソ連が攻撃側、米軍が防御側になる。
ソ連軍の兵力はT-62 1個中隊(13両)、米軍は機械化歩兵小隊である。米軍の兵力はM113兵員輸送車が4両、歩兵チーム6個、M150対戦車車両2両だが、M113は対戦車火力を持たないので、使えるのは歩兵とM150のみ。

写真05


ソ連軍は道路沿いに攻めあがってくる。しかし遮蔽物に隠れていたM150対戦車車両が、距離2200m(44Hex)からTOWミサイルを発射し、T-62戦車2両が早くも撃破される。T-62も反撃するが、距離が遠く、しかも遮蔽物に隠れているM150になかなか命中弾を与えられない。

写真06


結局第7Turnにようやく2両のM150を撃破することに成功したソ連軍であったが、その間に5両のT-62戦車を失ってしまった。

ようやく進撃を再開したソ連軍は、目標となるヴェルスバッハ市街地から1000mの距離に近づいた所で、町の中から3発のドラゴンミサイルが飛来。T-62戦車2両に命中し、撃破されてしまう。これで残ったT-62戦車は6両となる。

写真07


残ったT-62戦車はヴェルスバッハ市街地から450mの距離まで近づき、そこから米歩兵に集中砲火を浴びせる。この距離ならLAWの射程距離外だからT-62が撃破される心配はない(ドラゴンミサイルはさっきの射撃で撃ち尽くしている)。もっと近づいた方が良さそうにも思えるが、T-62の対歩兵火力はこれ以上近づいても大きくならない。

写真08


結局最終TurnまでT-62は撃ち続けたものの、米歩兵を1個排除できただけで、時間切れで米軍が勝利した。

感想:戦い方が拙いのかもしれないが、このゲーム、シナリオのバランスが悪いように思う。

感想

SPIらしい「渋い」ゲームである。
現代戦ゲームファンが喜びそうな「戦車対戦車の激しい撃ち合い」はあえてアッサリ処理し、ルール全体を軽くして玄人好みしそうな作品としている。ただ惜しむらくは各シナリオのバランス調整が今一つで、シナリオをプレイしてもあまり競技性が高くないこと。元々軍隊での訓練用の作品なのでシナリオの面白さはあまり重視していないように思えるが、もう少し何とかならなかったのか、という気もする。

今は亡きSPIらしさを感じる作品だ。

写真09




機甲戦の理論と歴史 幻の東部戦線 機動の理論 FOX TWO!!


コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』 コマンドマガジン177号の付録ゲーム「ヴュルツブルク」は、1977年に米国SPI社が出版した「Modern Battles」という作品に含まれている1作である。Modern Battlesは、1970年代における史実の戦いや仮想戦を扱った4つの独立したゲームを含んだ作品であり、各ゲームは共通のルールを持っているので、ルールの習熟が比較的容易であるという特徴を持っている。

写真00


ゲームシステムの基本は、いわゆるNAW(Napoleon at War)システム。強ZOCでスタック禁止、戦闘は戦力差のMust Attack。戦闘結果以外で敵ZOCからの離脱は禁止である。砲兵部隊も含んでおり、砲兵の弾幕射撃によって攻撃義務を満たすこともできる。基本システムに関していれば現代戦らしいルールは殆ど見当たらず、ナポレオン時代のシステムをそのまま現代戦に持ち込んだ感じだ。

「ヴュルツブルク」は、1970年代後半にソ連を盟主とする東側陣営が西ドイツに進攻した場合のヴュルツブルク周辺での戦いをテーマとしている。ヴュルツブルク周辺といえば、精鋭の誉れ高い米第7軍団(湾岸戦争で多国籍軍機甲部隊の中核となった部隊)が駐留しており、最近再販されたCompass GamesのAir & Armorでも主戦場となっている場所だ。

「ヴュルツブルク」(以下、本作)は、Modern Battlesの基本システムを踏襲しつつ、ヘリコプターや河川の横断、戦術核兵器等のルールが追加されている。中でも戦術核兵器のルールは選択ルールながらも本作の一大特徴をなしている。そこで本作における戦術核兵器の扱いについて、少し説明したい。
本作では、戦術核兵器は弾頭威力によって区別された1発の核弾頭を表している。核弾頭には5kt、20kt、50ktの3種類があり、それ以外に100kt、200ktのものがあるがゲームには登場しない(これらは戦術核兵器ではなく戦域核兵器の範疇に属するものである)。余談だが、広島に投下されたリトルボーイが約16kt、長崎に投下されたファットマンが約21ktの弾頭威力を持っていたとされている。
核弾頭の威力に応じて危害半径が設定されていて、当然ながら大型核弾頭の方が危害半径が大きい。そう考えると大型核弾頭の方が使えそうに思えるが、そうはいかない。まず大型核弾頭の場合、敵だけではなく味方にも被害を及ぼす可能性がある。米軍の場合、味方に被害が及ぶような核攻撃は一切禁止されているし、ソ連軍の場合でも米軍よりは緩いものの味方の損害を度外視して核兵器をバラまくことはルールで禁止されている。だから敵味方が近接している地域での核攻撃は案外難しい。米軍はそのことを見越してか、威力の小さい5ktクラスの核弾頭を多数保有している、実際にプレイしてみると確かに5kt弾の方が50kt弾よりも遥かに使いやすい。その一方でソ連軍は大威力の50kt弾を数多く保有しているが、その大威力は当のソ連軍ですら持て余し気味だったことがわかる。

核兵器を使用する際には、使用する1Turn前に目標Hexと使用する弾頭をプロットしておく。そして然るべき手順で核攻撃を実施する訳だが、その時、上記に示した「友軍被ばく」の制限に抵触してしまうと、攻撃は中止となる。ちなみに1Turnに使用できる核弾頭数は、米ソそれぞれ最大3発まで。また使用可能な核弾頭の総数は、米軍が20発、ソ連軍が10発である。

この「核弾頭の攻撃目標を1Turn前にプロットする」という部分は、「ゲーム的」と感じる部分である。核攻撃についてある程度の事前計画が必要なことはわかるが、砲兵射撃は適宜実施できるのに核兵器だけが「妙にドンクサイ」というのはやはり不自然だ。まあ戦術核兵器は実戦で使用したことがない兵器なので何とも言えない部分だが、「狙った所に敵がいなかった」というのはあまり考えにくい。まあ核兵器は威力が大きいので扱い方を間違えるとゲームを崩してしまう危険性があるので、実際の効果とゲーム上でのバランスを勘案した結果が上記のルールだと個人的には考えている。

余談だが、ゲーム上では最大30発の戦術核弾頭がヴュルツブルク周辺で炸裂する可能性がある。さらに西ドイツ全土でも同様の惨劇が繰り広げられることになるのだろう。そうなったら西ドイツ全体が人の住めない場所になっていただろうことは想像に難くない。否、ドイツだけではなくその周辺諸国も人の住めないノーマンズランドになっていたかもしれない・・・・。


話を戻すと、本作には計4本のシナリオが含まれている。それぞれが米ソ対決の様々な場面を描いていて、一番に短いシナリオ1「前進と接触」は、米ソ両軍による典型的な遭遇戦を扱っている。このシナリオの勝敗はヴュルツブルク市の支配だけど、核によって破壊されたヴュルツブルク市の支配にどれほどの意味があるのか疑問に思えるのは筆者だけではないだろう。
シナリオ2「ヴュルツブルク包囲戦」は、ヴュルツブルクに陣地を構築する米軍部隊をソ連軍が強襲し、これを撃退するシナリオである。ゲーム終了時点でヴュルツブルクの一角を米軍部隊が占めていて、さらに補給線がつながっていれば米軍が勝利する。
シナリオ3「グラムシャツの森」は、弱体な米軍部隊を追いかけてせん滅を図るソ連軍に対し、増援に現れた米軍部隊が反撃を行うというシナリオ。両軍とも激しく攻撃を行うという派手目のシナリオである。
シナリオ4「メインリバー・ライン」は、米軍が反撃するシナリオである。

シナリオ1「前進と接触」

最初にプレイしたのが、シナリオ1「前進と接触」である。このシナリオは典型的な遭遇戦で、米ソ両軍がヴュルツブルク市街地の確保を目指して戦うシチュエーションだ。今回は核兵器ルールは使わず、筆者は米軍を担当した。

写真01


結果は米軍の勝利に終わった。米軍は砲兵ユニット数で勝り、そのために攻撃・防御時に有利である。攻撃時は砲兵による「犠牲攻撃」が可能で、防御時にはここ一番に砲兵火力を集中して攻撃を頓挫させることができる。このシナリオで普通にプレイすれば、米軍の優位は動かないと思う。

写真02
写真03
写真04

シナリオ3「グラムシャツの森」

続いてシナリオ3「グラムシャツの森」をプレイしてみた。このシナリオは序盤に圧倒的なソ連軍が米軍を押しまくり、後半に米軍に大量の増援が登場してきて反撃するというシナリオである。今回も筆者は米軍が担当した。そして今回は核兵器のルールを採用してみた。

写真05


序盤、米軍の配置ミスで両翼の2ユニットを包囲攻撃で失ってしまう。この時点で萎えそうになったが、増援が来るので頑張ろうと思いなおす。米軍の強みは敵に倍する核攻撃力なので、結構無慈悲に核攻撃を見舞ったが、思ったほど効果が上がらない。このゲーム、核攻撃が直撃してもユニットそのものが蒸発することは殆どなく(爆心地にいても消滅する確率は1/3)、大抵の場合は混乱してZOC損失、移動・攻撃禁止になる( エラッタも参照 のこと)。核攻撃が最も威力を発揮するのが自身が攻撃を開始する直前。敵ユニットの足を止めてZOCを消すと、そのユニットを包囲して容易に殲滅できるようになる。本作で核攻撃の位置づけは、敵を殲滅する主要な手段ではなく、通常戦闘を有利に進めるための「強力な補助的手段」と位置づけされていることが理解できる。

序盤、兵力に勝るソ連軍が米軍を押しまくり、米軍は数少ないユニットを使って必死に戦線を張るという展開。中盤以降に米軍の増援部隊が登場してくると米軍の前線が安定してき、米軍による反撃が始まるという展開になった。

今回は第5Turnまでは米軍が押されていたが、第6~7Turnに反撃を実施。特に第7Turnにソ連軍左翼に猛攻撃を加えて3ユニットを包囲殲滅。これでソ連側戦線左翼が崩壊し、今回も米軍の勝利で終了した。

写真06


感想

核の有無でゲーム展開がかなり違う感じがする。核なしではナポレオンゲームみたいに戦線を張って殴り合いという展開だが、核ありでプレイすると核攻撃を避けるために散開した部隊同士の機動戦になる。どちらの場合もゲームとしては面白いが、核ありの方が変化に富んでいて面白いと感じた。

全般的には、現代戦を扱った作品の中ではプレイアビリティが高くゲームとしても面白い佳作だと思う。何やかんや言っても核兵器を使うという背徳感が魅力だ。他のシナリオも面白そうなので、是非機会を見つけてプレイしてみたい。

[M60戦車]

コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』 コマンドマガジン Vol.180『ゴラン』
The Art of Maneuver: Maneuver Warfare Theory and Airland Battle M1 Abrams vs T-72 Ural: Operation Desert Storm 1991 (Duel Book 18) Bradley vs BMP: Desert Storm 1991 (Duel Book 75) 幻の東部戦線


Blue Water Navy Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

今回は1989年戦術奇襲シナリオをVASSALでプレイした。うp主はNATO軍を担当する。

前回までの展開は-->こちら

3日目(2Turn前半)

US_FTR_F14_Kenビスゲー湾の米空母部隊に対してまたもやソ連軍の長距離爆撃隊数十機が飛来してきた。F-14トムキャットの編隊がこれを迎え撃ち、20機以上を撃墜した。生き残ったソ連爆撃機は大量の対艦ミサイルを発射してきたが、米艦隊の対空ミサイルがこれを迎え撃ち、その大半を撃墜・無力化した。しかし数発の対艦ミサイルが防御網を突破し、2隻の米駆逐艦に命中した。

US_STK_A6_S米艦隊はさらに北上して英本土西方海域に到達し、ノルウェーを進撃中のソ連軍地上部隊に対して攻撃隊を発進させた。ここでゲームの話をすると、本作ではノルウェーと南欧に対して爆撃や巡航ミサイル攻撃を行うことでWP軍の進撃を一定期間ストップさせる効果がある。具体的には3Hit与えると1Turn前進がストップし、6Hitなら2Turn、9Hitなら3Turnストップする。このゲームの勝利条件はWP軍による西欧の支配又はその阻止なので、WP軍の進撃をストップさせることは重要である。
WP軍の進撃をストップさせる方法は色々あるが、ノルウェーと南欧地区に対しては上記に示した空爆による阻止が可能。中欧と南欧に対しては補給物資を揚陸することでWP軍の進撃をストップさせることができる。逆に言えば、WP軍が西欧を支配するためには、大西洋を渡ってくるNATOの輸送船団を阻止しなければならない。

閑話休題。空母3隻からなる攻撃隊はノルウェー南部地区に対して乾坤一擲の攻撃を実施したが、今一つダイス目が振るわずにヒット数は3Hitにとどまった。何とか1Turn進撃を停められる打撃になる。

写真06


[US_SSN_Sturgeon]アメリカ東岸沖では、米対潜部隊が米本土東岸沖で行動中のソ連SSBN(弾道ミサイル原潜)を追いかけていた。これまではスパイ活動や米側のミスによって1隻のSSBNも撃沈できなかったが、カウンターインテリジェンスによってスパイ活動を抑え込むことでついにSSBNを追い詰めた。バミューダ東方海域で米スタージョン級の攻撃型原潜がソ連ヤンキー級SSBNのグループを捕捉し、3隻のヤンキー級SSBNを撃沈した。

4日目(2Turn後半)

米空母部隊はなおもノルウェー南部に航空攻撃を行う。今度は攻撃が成功し6Hitの追加打撃を得た。さらに潜水艦から発射された巡航ミサイルも命中し、さらに1Hitを追加した。

[FR_CV_Fosh]大西洋を東へ進むNATOの増援船団に対してソ連軍の長距離爆撃機編隊が襲いかかった。フランス空母「フォッシュ」を発進したF-8クルセイダー戦闘機がこれを迎え撃ったが、1960年代の戦闘機で超音速爆撃機を阻止する力はなかった。船団を守る護衛艦艇の対空ミサイルが頼みの綱であり、ソ連機の発射した対艦ミサイルの大半を撃墜したが、防空網をすり抜けた数発のミサイルが護衛艦隊に命中し、2隻を撃破した。

写真08


感想

今回は時間の関係でここで一旦終了とした。またルールミスがいくつか見つかったので仕切り直しをしたいという気持ちがあったこともある。
今回の対戦で判明したことは、1989年シナリオではソ連の潜水艦だけではなくソ連長距離爆撃機の存在も大きな脅威になることである。長距離爆撃機の脅威から艦隊を守るためには、空母戦力を結集して空からの攻撃に備えるしかない。しかし一方で空母が集結してしまうと、大西洋に散在する味方輸送船団全てに防空の傘を提供できなくなる。
今回のプレイでは、ソ連爆撃機が船団を無視して米空母に拘ってくれたため、船団に被害が及ぶことはなかった。しかし次回のプレイでは当然船団を攻撃してくるだろうし、場合によってはNATOの対艦ミサイルテクノロジーをスパイ活動で盗んできて、対艦ミサイルの威力を高めてくる可能性もある。
対抗手段としてはイージス艦による防空火力強化が考えられる。イージス艦は強力な対空火力を持っているが、如何せん対空火力を持続的に発揮できない欠点がある(すぐに弾切れを起こす)。そこで想定されるソ連長距離爆撃機による攻撃を1度だけ耐えることを目標とする。一旦ミサイル攻撃を凌いだら、空母の傘の下に入ってジブラルタルに近づいていく。一番怖いのはビスゲー湾で、ここを狙ってソ連の爆撃隊が飛来してきた場合、最大36火力の対艦ミサイルが飛んでくる。それに耐えるためには、イージス艦の対空ミサイルを再装填しておき、対空火力を30火力ぐらいまでは高めておけば、大規模なミサイル攻撃にもある程度耐えられよう。とはいえ、果たしてどこまでうまくいくのか、やってみなければわからないが・・・。



Blue Water Navy Game Journal 81-米中激突:現代海戦台湾海峡編
ソ連/ロシア原潜建造史 ソ連/ロシア空母建造史 F-14 トムキャット 世界の名機シリーズ スペシャル エディション Tu-95/142ベア


Blue Water Navy Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

今回は1989年戦術奇襲シナリオをVASSALでプレイした。うp主はNATO軍を担当する。

SO_CV_Kuznetsov1989年シナリオはNATO側には改良型ロス級原潜やイージス艦等が登場してくる。しかし一方でソ連側にも静粛化した新型原潜や米空母を撃破可能なType65重魚雷、さらに新空母「クズネツォフ」や強化された長距離爆撃隊等が登場する。個人的にはNATO側にとって一番厳しいシナリオではないかと思っている。

SetUp

SO_SSN_Akulaプレイの前に軽くソロプレイした所、ソ連原潜、特に重魚雷を搭載しているソ連攻撃型原潜が米空母にとって最大の強敵だとわかった。中でも一番怖いのが、戦術値+2のアクラ型原潜だ。こいつらに米空母艦隊が狙われると、米空母でもかなりの確率(最大25%)で撃破されてしまう。次に怖いのが戦術値+1の改良型ヴィクター型だ。こいつらはアクラ型ほどではないにしても、最大16%で米空母に打撃を与えてくる。

正直、これらに対して対抗手段はない。ただし幸いなことに重魚雷が命中しても米空母が沈む可能性はそれほど多くはない(1発命中で約27%で沈没)。また空母が損傷しても港に入港できれば数Turn後には無傷の状態で復活してくれる。だからある程度魚雷攻撃を受けることを覚悟した上で、損傷艦が出ても慌てない、という気持ちでプレイに挑むことにした。

SO_SSGN_Echo2ソ連側のセットアップを見ると、恐ろしいアクラ型原潜は本国に控置し、大西洋にはヴィクター3型が2ユニット、オスカー型ミサイル原潜が1ユニットしかないので、取りあえず一安心。この戦力なら米空母が潜水艦に撃破される可能性はそれほど高くないはずだ・・・、と、思っていたのだが・・・

写真01


1日目(1Turn前半)

ソ連軍はエコー級の巡航ミサイル原潜3ユニットが英本土西方海上から英本土の航空基地に巡航ミサイル攻撃を仕掛けてきた。数発のミサイルが命中し、基地の機能を一時的に失ってしまう。

US_Card44こちらは手札にOrions Harpoons(オライオンのハープーン)を持っていて、これを上手く使えばエコー級が浮上して巡航ミサイルを発射しようとした瞬間に仕留めることが可能なのだが、カードを使うまでに敵潜水艦が全ミサイルを撃ち尽くしたので、このカードを使うチャンスがなかったのがちょっと悔しい。

SO_STK_Tu95英本土の航空基地が潰され、北海から大西洋に抜ける突破ルートが開かれてしまった。その間隙をついてベア長距離爆撃機の2個連隊が米空母を求めて西進していく。アゾレス諸島の北西海域で米空母2隻(「エンタープライズ」「アメリカ」)を中心とする空母機動部隊を発見したベアの編隊は、F-14トムキャットの迎撃をかいくぐって対艦ミサイルを発射した。

「ヴァンパイア、ヴァンパイア」

数十発の対艦ミサイルが大空を満たした。米艦隊は対空ミサイルでこれを迎え撃つ。多数のミサイルが撃ち落とされ、これを突破した対艦ミサイルもCIWSや対空砲火の餌食になっていく。結局対艦ミサイル全てが撃墜または無力化され、米艦隊に被害はなかった。

写真02


SO_SSN_Victor3iしかし安心したのも束の間。いつの間に忍び寄ったのか、ソ連のヴィクター3型攻撃型原潜が、米艦隊の防御スクリーンを突破し、米空母の至近距離に忍び込んだ。ヴィクター級の発射した65式重魚雷のうち2~3本が空母「エンタープライズ」に命中した。「エンタープライズ」は沈没こそしなかったものの艦内は大被害を被り、艦載機の運用能力が著しく減退した。さらに艦内で燃料補給中だったF-14戦闘機数機も艦内の誘爆に巻き込まれて失われてしまう。

写真07


「まさか無敵のスーパーキャリアが撃破されるとは・・・」

絶句するうp主だったが、このままでは危ない。ジブラルタルを急遽出撃してきた米第6艦隊(空母「ジョン・F・ケネディ」「キティホーク」)と合流した「エンタープライズ」は、CAPの傘の下に入ったので 基地が潰された

SO_STK_Tu22しかしソ連側も執拗に米艦隊を襲う。今度は空中給油によって航続距離を延伸したTu-22Mバックファイア4個連隊が米空母部隊を襲う。100機近くに及ぶ高速爆撃機に対して、米空母からもF-14トムキャットが全力出撃してこれを迎え撃つ。約20機のバックファイアがF-14の迎撃で撃墜されたが、生き残った機体や撃墜された機体の一部も対艦ミサイルを発射した。

幸い敵機の飛行距離が長かったので、バックファイアの編隊は搭載するミサイルの数を半数に減らして攻撃してきた。そのために米艦隊の対空ミサイルはこれに対して余裕をもって迎え撃つことができ、艦隊に着弾する前に全対艦ミサイルを撃墜または無力化することに成功した。

写真03


NATO側はソ連軍の目を北方に引き付けるため、英本土から空母「イラストリアス」を中心とする揚陸部隊をGIUKギャップを超えてノルウェー海に出撃させた。

2日目(1Turn後半)

UK_CV_Illustriousノルウェー海で行動中の英海軍「イラストリアス」機動部隊に対し、ソ連軍のTu-95ベア偵察型が接近し、その位置を艦隊司令部に報告した。ただちにコラ半島の基地からTu-22Mバックファイア2個連隊、Tu-95ベア2個連隊が接近し、100発以上の対艦ミサイルを発射した。1982年のフォークランド紛争では無類の強さを発揮したシーハリアー戦闘機も、同紛争の教訓で強化された英艦隊の対艦ミサイル防御網も、100発を超える空対艦ミサイルの攻撃を防ぐことはできなかった。

写真04


「イラストリアス」には数発の対艦ミサイルが命中して轟沈。揚陸部隊も対艦ミサイルによって撃沈されていく。護衛艦隊も大損害を被り、攻撃が終わった後には損傷を受けた数隻が残っているだけであった。

一方、空母4隻からなる米機動部隊は、輸送船団を間接護衛しつつビスゲー湾に入港した。

写真06


つづく



Blue Water Navy Game Journal 81-米中激突:現代海戦台湾海峡編
ソ連/ロシア原潜建造史 ソ連/ロシア空母建造史 F-14 トムキャット 世界の名機シリーズ スペシャル エディション Tu-95/142ベア



1975年にSPIが発表した『Modern Battles』シリーズの1作『Wurzburg』が、IED社「コマンドマガジン177号」の付録ゲームとして2024年に復活しました。
コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』
本動画では…
・ゲームシステムの要点解説(ZOC、戦闘、核攻撃など)  
・開封レビュー(内容物の紹介)  
・NATO vs ワルシャワ条約機構の激突をプレイで再現!  

「もし第三次世界大戦が始まっていたら…」  
冷戦下の中欧戦線をリアルに描いた、クラシックながら味のある作戦級ウォーゲームです!

・プレイ参考:1ヘクス=1マイル、1ターン=12時間/ユニット=大隊規模

チャンネル登録&高評価いただけると、今後の動画制作の励みになります!




コマンドマガジン Vol.177『ヴュルツブルク』 コマンドマガジン Vol.180『ゴラン』 NATO Designer Signature Edition
幻の東部戦線 機動の理論 機甲戦の理論と歴史 軍事の事典

↑このページのトップヘ