
Asian Fleet(以下AF)は2008年に国際通信社から発売された現在海戦ゲームである。
今回プレイしたシナリオ6「Two Against Japan」は、中国と韓国が手を組んで、日米連合と戦うシナリオである。下名は日米連合を担当した。
今回プレイしたシナリオ6「Two Against Japan」は、中国と韓国が手を組んで、日米連合と戦うシナリオである。下名は日米連合を担当した。
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第3Turn(第1日目夜)
「佐世保港で米海兵遠征隊壊滅」この報は日米連合を激昂させた。特にこれまで軍事的に韓国と強力な同盟関係を築いてきた米軍の驚きは大きく、その驚きはすぐに怒りに変わった。
「リメンバー佐世保」
この言葉に後押しされるかのように、米艦隊の猛反撃が始まった。
既に豊後水道まで進出していた米第70機動部隊(空母「ジョージワシントン」他、ミサイル巡洋艦2、ミサイル駆逐艦7)からは次々と巡航ミサイルが発射された。発射された巡航ミサイルは韓国各地に着弾。韓国空軍基地を次々と破壊していく。
グアムを発進するB-52爆撃機は対艦ミサイルを満載し、対馬沖の韓国水上部隊を叩く。この攻撃には沖縄から発進した米海軍のP-3C哨戒機、海上自衛隊のP-3C哨戒機多数も加わり、文字通り韓国水上部隊を袋叩きにする。海上自衛隊の水上部隊もこれに加わり、対艦ミサイルを発射する。先ほど佐世保港を襲ったミサイル攻撃の数倍に相当する対艦ミサイルが、約20隻の韓国水上部隊を文字通り引き裂いた。エアカバーのない水上部隊が航空攻撃に抗しえないことは、既に前大戦で証明済み。対馬沖は韓国水上艦の墓場となり、このTURNだけで韓国海軍は「忠武公李舜臣」型新鋭駆逐艦など8隻の駆逐艦と旧式フリゲート艦の小艦隊2個を失った。佐世保攻撃に参加してきた韓国水上艦隊の実に80%が僅か1Turnで失われたことになる。

第4Turn(第2日目)戦略航空作戦
2日目の戦略航空任務である。今回も日本海と東シナ海が焦点となる。日本海では韓国空軍が実に10ユニットもの戦闘機を投入し制空権を取りにきた。東シナ海でも中国空軍がなけなしの新鋭機を投入し、制空権の奪取を狙ってくる。対する日米連合。このTurn大規模な増援部隊が到着し、最新鋭のF-22ラプターを始め、F-117ステルス攻撃機、B-1Bランサー大型爆撃機等が戦列に加わった。その中でF-22ラプターは韓国及び中国本土航空戦の主力となるので嘉手納基地で温存。戦略航空任務にはF-15Cや空自の戦闘機が主に担当することになった。結果は日本海上空で日米連合が制空権を確保。東シナ海では中韓軍が制空権を握ったものの、中韓軍がボーナス攻撃に失敗したため東シナ海で任務を行っていたAWACS機は異常なしであった。悔しがる中韓軍。
第4Turn(第2日目AM)
尖閣諸島に接近中であった中国水上部隊を海上自衛隊の潜水艦「なつしお」が攻撃する。江衛級フリゲート2隻を撃沈した。江衛級フリゲートは対艦ミサイル、近接防空火力、対潜能力を備えた使い勝手の良い汎用フリゲート艦であるが、防御力が2で他の艦艇に比べて低めに設定されている。従って攻撃を受けると意外な程脆い。ちなみに江衛級といえば、2013年に我が護衛艦「ゆうだち」にレーダー照射を行った艦である。「ざまみろ」
この攻撃を皮切りに尖閣諸島沖に進出していた中国艦隊に対して日米両軍による猛攻が始まった。エアカバーのない水上艦隊はP-3C哨戒機にとって好餌に過ぎなかった。強力な打撃力を誇る水上艦が航空攻撃によって空しく失われていく。この後3Turnに渡って行われた航空攻撃によって失われた中国艦隊の水上艦はソブレメンヌイ級駆逐艦4隻、江凱級ステルスフリゲート艦2隻、江衛級フリゲート艦1隻の計7隻に達し、先の「なつしお」の戦果と合わせて計9隻の中国水上艦が失われた。対馬沖の韓国艦隊に続いて、尖閣沖は中国水上艦の墓場となった。
韓国本土に対しては、相変わらず米艦隊による巡航ミサイル攻撃が続いている。先ほどまでの大邸、忠州の基地に続き、このTurn狙われたのがF-4戦闘爆撃機3隊が配備されている清州基地である。米原潜「ヘレナ」の放った巡航ミサイルが清州基地に命中。基地の機能を麻痺させると、そこにグアムを発進したB-1Bランサーの編隊が追い打ちをかける。忠州基地の対空砲火は善戦し、B-1Bをステップロスさせる所までは持ち込んだが、基地に対する被害の拡大を止めることはできなかった。
清州基地に止めを刺したのは米水上部隊による巡航ミサイル攻撃である。彼らは清州基地を壊滅させただけでは飽き足らず、行きがけの駄賃とばかりに瑞山基地(KF-16 4飛行隊配備)にも巡航ミサイルを命中させてこれを機能不全にしていた。こうなると手がつけられない米艦隊である。中国空軍も起死回生を狙って沖縄嘉手納基地に強襲攻撃を仕掛けてきたが、これは上空警戒にあたっていた米空軍F-15C戦闘機の邀撃を受けてあえなく撃退されてしまう。

第5Turn(第2日目PM)
このTURN、瑞山基地が壊滅する。虎の子KF-16戦闘機4ユニットも空しく地上で撃破されてしまう。これによって韓国空軍のKF-16戦闘機隊はほぼ壊滅状態になる。釜山では港湾施設が米軍機の攻撃を受けて壊滅する。蔚山沖では韓国自慢の揚陸艦「独島」とイージス駆逐艦「世宗大王」が米空母「ジョージ・ワシントン」の航空攻撃を受けて撃沈されてしまう。

第6Turn(第2日目夜)
ここまででほぼ決着は着いた。韓国水上艦はほぼ壊滅。中国艦隊も半数を失った。自衛隊の損害については必ずしも小さくはなかったが、それでも壊滅と言うには程遠い。時間の関係もあったのでここでお開きとした。
結果
日米側損害
5DD(みょうこう、あしがら、はるな、ひえい、ありあけ) -29VP1SS(みちしお) -7VP
3INT(F15J,F4EJ改,F2) -15VP
3AA(エセックス、ジュノー、ハーバーズフェリー) -17VP
1PCS -0VP
2CS(はまな、おおみ) -0VP
築城基地壊滅 -10VP
合計 -78VP
中韓側損害
1AA(独島) +7VP14DD(中国4DD,韓国10DD) +64VP
4FF(すべて中国) +8VP
2CO(すべて韓国) +14VP
2SN(すべて中国) +10VP
3SS(中国1SS、韓国2SS) +15VP
1AWACS(中国A50) +5VP
16INT(中国Su30,Su33,韓国2*F15K,8*KF16,4*F4orF5) +94VP
1BMB(中国Tu22M) +5VP
韓国基地壊滅6ヶ所 +42VP
合計 +252VP

結果に対する考察
中韓側は水上艦の損害が多すぎた。仮に中韓側水上艦の損害及び水上艦が達成した戦果をナシにして計算すると、日米側損害が-61VP、中韓側損害が+166VPとなる。これでも日米側の大勝だが、その差はかなり緩和される。中韓側は短期決戦によるサドンデスを狙ったことが裏目に出た形となった。ちなみに以前に同じシナリオをプレイした際には「中韓軍の実質的勝利」となった。従って本シナリオで中韓軍が勝利する可能性は皆無とはいえない。

今回プレイしたシナリオ6「Two Against Japan」は、中国と韓国が手を組んで、日本を叩こうというシナリオである。日本側には米軍が立って参戦し、日米連合vs中韓連合という構図になる。現実の国際情勢を鑑みるとやや荒唐無稽な設定とも思えるが、日米の二大海軍国に対し近代化著しい中韓連合が挑むという状況設定は、国際政治の世界を離れてミリタリーマニア的な視点からは興味をそそられるのも否定できない。
今回本シナリオをプレイするに際し、下名が覚悟したのは、中韓連合担当という立場であった。このシナリオはどう転んでも日米連合が有利であり、フリートシリーズに慣れた下名が中韓連合を担当するのが自然であると思えたからである。まあ中韓連合でも打つ手はあるし、それはそれで面白いとは思っていた。
そんなこんなでゲーム開始。早速正念場がやってくる。戦略航空作戦だ。今回の焦点は日本海と東シナ海。前者は韓国空軍の威力圏内にあり、後者は中国空軍の威力圏内にある。質的には日米連合が優勢だとはいっても、量的な要素を加味した場合、その優位も怪しくなる。我々は日本海に2ユニット、東シナ海に2ユニットの戦闘機を戦略任務に投入した。東シナ海には空母「ジョージワシントン」搭載の電子戦機EA-6プラウラーを付けて必勝を期する。対する中韓連合は日本海に韓国空軍機6ユニット(F4又はF5)、東シナ海に虎の子Su-30フランカー3ユニットと唯一の中国製AWACS機A50を投入してきた。
果たせるかな、日本海での戦いは両者相打ち。日本側としては日本海に投入したAWACS機が任務を遂行できることになったので、結果としては勝利と評して良かろう。一方東シナ海については、電子戦機の投入が功を奏したのか、日米連合の大勝利。中国空軍はSu-30 1ユニットの他、虎の子AWACS機を失い、作戦の前途に暗い影を落とした。この敗北が中韓陣営に与えた衝撃は予想以上に大きく、中韓陣営はこの時点で早くも敗北を覚悟したという。
中韓軍の航空部隊が日本本土に敢然と襲いかかってきた。岩国基地から迎撃に上がった米海兵隊のF-18Cが韓国空軍KF-16との交戦で帰還を余儀なくされ、西日本一帯の日米防空網に穴があいた。その間隙を縫って中国空軍の長距離爆撃機や韓国空軍のF-15Kストライクイーグルが飛行場一帯を叩いていく。築城基地が2打撃を受けて発進能力を奪われた。
日米連合軍は水上艦及び潜水艦搭載のトマホーク巡航ミサイルによって反撃を行う。約20発の巡航ミサイルが韓国内部に向けて撃ち込まれた。韓国自慢のF-15K戦闘爆撃機2個飛行隊が配備されている大邸基地に巡航ミサイルが着弾。F-15Kの発進能力が失われた。
航空自衛隊のAWACS機が韓国東岸沖90海里の地点に占位した。韓国本土から発進して日本本土を狙う韓国空軍機の出鼻を挫く算段だ。それでも韓国空軍機は空自AWACS機の監視の目を?い潜るように九州北部へ侵入。韓国KF-16戦闘機のAIM-120ミサイル攻撃によって、新田原から迎撃発進した空自F-4EJ改が返り討ちに会ってしまう。再び九州上空にCAPの穴ができ、その間隙を縫って韓国空軍機が築城基地に殺到。遂に築城基地は壊滅。同基地に配備されている第6飛行隊所属のF-2戦闘機隊は、1度も発進することなく失われてしまう。
対馬沖で警戒中の海上自衛隊護衛艦隊に対し、韓国海軍のChangBoGo型潜水艦6隻が連続攻撃を仕掛けてきたのだ。ドイツ製の小型潜水艦で能力も限定的なものとはいえ、数が揃うと侮れない。最新鋭のイージス護衛艦「あしがら」が魚雷攻撃を受けて沈没。ヘリ搭載護衛艦「くらま」も雷撃によって中破してしまう。
韓国水上部隊も活発な活動を開始していた。佐世保に停泊して待機していた米海兵隊の揚陸部隊に対し、韓国水上部隊(合計駆逐艦9隻、フリゲート艦3隊)が強襲攻撃を仕掛けてきたのだ。僅か4隻の揚陸艦と2隻の補給艦、そして一握りの海上自衛隊哨戒艇しかいなかった佐世保基地艦隊に対し、発射された対艦ミサイルは100発以上。米海軍自慢の大型強襲揚陸艦「エセックス」が数発の対艦ミサイルを受けて轟沈。他に2隻の揚陸艦と海自の補給艦2隻、さらにミサイル艇1隊が成すすべもなく失われてしまった。
















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を搭載したソブレメンヌイ級駆逐艦3隻の威力を試してみたかったという気持ちもあった。その超高速SSM攻撃受けて英Type42型駆逐艦「ニューキャッスル」(HMS Newcastle, D87)が撃破される。しかし鳴り物入りの攻撃にしては、やや戦果が期待外れだった。














