第3次世界大戦が始まって4ヶ月が過ぎていた。10日前、ソ連赤衛北洋艦隊は米第2艦隊の空母機動部隊を痛打し、空母1、戦艦1、巡洋艦2、駆逐艦5を撃沈していた。生き残った米艦隊は西方に撤退。北大西洋には英国及びオランダ海軍を中核とするNATO水上部隊が残されるのみであった。彼らは北大西洋に残るNATO軍輸送船団を護衛し、彼らをアントワープやトロントヘイムへ送り届けるという重大な任務が残されていた。
一方、米艦隊を撃破して勢いに乗るソ連赤衛北洋艦隊は、追撃を続行。NATO艦隊に痛打を与えるべくさらに南下を続ける。NATO水上部隊とソ連艦隊との戦い第2ラウンドが始まろうとしていた。
一方、米艦隊を撃破して勢いに乗るソ連赤衛北洋艦隊は、追撃を続行。NATO艦隊に痛打を与えるべくさらに南下を続ける。NATO水上部隊とソ連艦隊との戦い第2ラウンドが始まろうとしていた。
ここまでのあらすじ-->こちら
3Turn(1日目夜)
空母「スベルドロフスク」からMiG-29B戦闘攻撃機が発進。トロントヘイム南方でNATO輸送船団を捕捉した。MiG-29Bが発射したSSM攻撃で西ドイツ新鋭フリゲート艦「ブレーメン」(F207 Bremen)を撃沈した。これに対して英空軍がソ連空母艦隊を空から襲う。トーネードF3の護衛がついたニムロッド哨戒機によるミサイル攻撃であった。これをSu-27B、Yak-36等からなる空母防空戦闘機隊が迎え撃つ。英空軍機は航続距離を延ばすために高高度進攻を行ったことで脆弱となり、さらに電子戦機を持たなかったことが致命傷となった。空中戦はソ連側の一方的な勝利に終わり、トーネードF3が2ステップロスの損害を被って全滅した。
英本土近海では、我が潜水艦隊が遂にNATOの輸送船団を捕捉した。2隻のソ連潜水艦が攻撃を行い、ヴィクター3型原潜「Admiral A.E Yakimchik」が英新鋭Type22型(Batch2)フリゲート艦「コヴェントリー」(HMS Coventry F98)を撃沈した。
余談だが、本艦はフォークランド沖で沈んだType42型駆逐艦「コヴェントリー」から艦名を引き継いだ艦で、2代続いて撃沈された不幸な(あるいは栄光ある)艦名となった。余談ついでに書くと1916年就役の4代目「コヴェントリー」は、1942年にドイツ空軍Ju-87急降下爆撃機の攻撃により撃沈されている。
4Turn(2日目朝)
シナリオ2日目の突入した。ランダムイベントでNATO側に指揮混乱が発生した。北海、大西洋南、アイルランドが指揮混乱の影響を被り、CAP以外の航空作戦実施が不可能になった。ソ連側にとってはラッキー、NATO側にとっては不幸であった。指揮混乱の影響もあって、北海で行動中のNATO艦隊は悉くソ連側の発見する所となった。その中にはノルウェーを目指すNATO増援輸送部隊やそれを援護する2隻の英海軍軽空母「インヴィンシブル」「イラストリアス」の姿もあった。
しかしNATOも負けてはいない。バルト海方面では、カデカット海峡を通過してノルウェー南部に向かうソ連軍輸送船団がNATO偵察機に発見されてしまう。どうするソ連軍。
しかしNATOも負けてはいない。バルト海方面では、カデカット海峡を通過してノルウェー南部に向かうソ連軍輸送船団がNATO偵察機に発見されてしまう。どうするソ連軍。
そしてそのソ連輸送船団は、またもや西ドイツ海軍ミニ潜水艦の攻撃を受け、ソ連ミサイル巡洋艦「ケルチ」が大破してしまう。この西ドイツミニ潜水艦は、バルト海全域では攻撃力6であるが、カデカット海峡に入ると攻撃力18、スカゲラク海峡に入ると攻撃力24にまで上昇する。しかもASWによる反撃なしだ。余りに凶悪である。
と思ってルールを読み返してみると、間違い発見。ASW攻撃を受けないというのは、水上艦が架空の潜水艦に対して先手を打ってASW攻撃をできないという意味であり、雷撃に対するASW防御は実施可能のようであった。そりゃそうだろうな、と、少し胸をなでおろす。
ソ連軍は航空兵力で反撃する。Tu-95MS「ベアH」。Tu-95シリーズは1952年に初飛行した長距離爆撃機で、当初は米本土に対する戦略爆撃機として就役した。1990年代では旧式化していたが、それでも対艦ミサイル搭載型や偵察型、対潜哨戒型等多数が未だ現役で活躍していた。
Tu-95MSベアHは、巡航ミサイル母機に改造されたタイプである。当時としては新型のKh-55(NATOコードネームAS-15"Kent"巡航ミサイルを16発以上搭載し、8000海里以上の航続距離を誇るベアHは、この当時においても極めて有力な対地攻撃機であった。
そのベアHが巡航ミサイルを抱いてムルマンスクを出撃したのはその日の未明のことであった。ノルウェー沖を一路南下したベアの編隊は、英本土の手前で次々と巡航ミサイルを発射、英空軍ファントム戦闘機の要撃圏外で次々と反転離脱していった。攻撃目標となったのは、英本土北部スコットランドにある空軍基地ロジーマス(Lossiemouth 2607)。数十発の巡航ミサイルを受けたロジーマス基地は機能を停止した。同基地に配備されていたバッカニア飛行隊2個は英空軍の沿岸防衛戦力の要であったが、彼らの出撃のチャンスが失われてしまう。
Tu-95MSベアHは、巡航ミサイル母機に改造されたタイプである。当時としては新型のKh-55(NATOコードネームAS-15"Kent"巡航ミサイルを16発以上搭載し、8000海里以上の航続距離を誇るベアHは、この当時においても極めて有力な対地攻撃機であった。
そのベアHが巡航ミサイルを抱いてムルマンスクを出撃したのはその日の未明のことであった。ノルウェー沖を一路南下したベアの編隊は、英本土の手前で次々と巡航ミサイルを発射、英空軍ファントム戦闘機の要撃圏外で次々と反転離脱していった。攻撃目標となったのは、英本土北部スコットランドにある空軍基地ロジーマス(Lossiemouth 2607)。数十発の巡航ミサイルを受けたロジーマス基地は機能を停止した。同基地に配備されていたバッカニア飛行隊2個は英空軍の沿岸防衛戦力の要であったが、彼らの出撃のチャンスが失われてしまう。
レニングラード方面から発進したTu-16C/Gバジャー中距離爆撃機は、対艦ミサイルを搭載して出撃。ノルウェー近海で西ドイツ海軍を中核とする輸送船団を襲った。一連の攻撃で西ドイツフリゲート艦「ケルン」が沈没、駆逐艦「ロンメル」、フリゲート艦「カールスルーエ」が中破した。
英本土北方では事前備蓄船団を護衛中を英艦隊を2隻のソ連潜水艦が攻撃する。ヴィクター2型原潜「Col. Gen. Mironenko」の攻撃で英Type22(Batch1)型フリゲート艦「ブリリアント」(HMS Brilliant F90)を撃沈。ヴィクター3型原潜「Admiral Kapitanents」が米事前備蓄船団(MP)1ユニットを撃沈した。
5Turn(2日目昼)
先のTURN、損害を与えたスコットランドの英空軍基地ロジーマスに対してソ連軍長距離爆撃機隊が攻撃を継続する。付近海域に進出してきた英空母「イラストリアス」(HMS Illustrious R06)から発進したシーハリアーがCAP網を展開していたが、ソ連長距離爆撃機は空母「スベルドロフスク」を発進したSU-27Bフランカーの護衛を得て強引に防空網を突破。ロジーマス基地にさらなる打撃を与えた。北海ではNATO水上部隊とソ連潜水艦の激しい戦いが続いている。NATO水上部隊の反撃でヴィクター2型原潜「Col. Gen. Mironenko」、キロ級通常潜水艦「Voron」を損傷させていた。しかしソ連潜水艦部隊も全力で反撃。損傷した「Col. Gen. Mironenko」とヴィクター3型原潜「Admiral Kapitanents」が英空母「イラストリアス」を撃沈するという大殊勲を達成した。
再編成を終え、陣容を整えたソ連水上打撃部隊(空母「スベルドロフスク」、軽空母「キエフ」、打撃巡洋艦「キーロフ」「スラヴァ」「セヴァストポル」、新鋭駆逐艦7隻)が英艦隊をその射程距離内に捉えた。「キエフ」「キーロフ」「スラヴァ」「セヴァストポル」の4艦が乾坤一擲の対艦ミサイル攻撃(135攻撃力)を実施した。
しかし期待した攻撃は思いの外小さな戦果に終わり、英Type23型フリゲート艦「ランカスター」(HMS Lancaster F229)を大破せしめ、掃海艇1ユニットを撃沈したに留まった。
しかし期待した攻撃は思いの外小さな戦果に終わり、英Type23型フリゲート艦「ランカスター」(HMS Lancaster F229)を大破せしめ、掃海艇1ユニットを撃沈したに留まった。
6Turn(2日目夜)
再びソ連艦隊が動き出した。先の4隻に加え、今度は空母「スベルドロフスク」も加わって長距離ミサイルを放った。その攻撃力実に151火力に達した。この一撃で英Type23型フリゲート艦「マールボロ」(HMS Marborough F223)撃沈。英空母「インヴィンシブル」(HMS Invincible (R05)もミサイルを受けて大破してしまう。
「インヴィンシブル」はその後ソ連長距離爆撃機の攻撃を受けて撃沈されてしまう。英海軍の誇る軽空母は、2隻沈没という大損害を被った。
結果
この時点で時間もそろそろ、ということでお開きとなった。現時点でのVPを比較した結果が下記の通りである。ソ連軍
INT/ATKユニット撃破 7ユニット(21VP) -- 2SHAR,2BUC,1TorF,1F16,1PHN水上戦闘艦撃沈 11ユニット(35VP) -- 2CVH,5DD/FF,2PC
非輸送艦撃沈 2ユニット( 4VP) -- 1MP,1MS
基地破壊 2個所 (40VP)
合計 80VP
NATO軍
原潜撃沈 1ユニット( 5VP) -- 1SN水上戦闘艦撃沈 1ユニット( 3VP) -- 1CO
輸送船撃沈 1ユニット( 2VP) -- 1SC
目標到達 5ユニット( 7VP)
合計 17VP
感想
VP的にはギリギリで勝ったが、ゲーム途中だし、NATO側はまだまだ船団到着によるVPが期待できるので、実質的には引き分けに近い状態だろう。ルール間違いもあったし、ベストなプレイとは言い難いプレイだったけど、個人的は大満足。バルチック艦隊の大損害はとにかく、北方艦隊は全くの無傷で英空母2隻撃沈。その他にも大きな損害を与えたし、英空軍の基地を完全破壊したのも大満足であった。次回はちゃんとしたルールで、ちゃんとした戦略を立てて再戦したい。