もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:世界の軍隊 > ドイツ軍

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MC87

Military Classics Vol.87

イカロス出版

-Vol87:特集-ティーガーI
特集はティーガーI型。無印ティーガーだ。「無敵の重戦車」というイメージが強い本車だが、戦術級ゲームをプレイすると意外と弱かったりする。本書ではティーガーI型の技術的特徴や編成、運用、その戦歴を記し、さらにライバルとなった戦車たちと比較していく。その中でティーガー伝説の真相と、ティーガー伝説を支えたのはハードウェアの優越よりも運用や練度といったソフトウェアに依存する部分が多かったとしている。納得できる内容だった。
第2特集はフランス空軍。WW2ではドイツ空軍の前に成すすべもなく敗れ去ったイメージが強いフランス空軍であったが、実際には純粋な航空戦ではフランス空軍はほぼ勝利していた、という本書の指摘は興味深い。真偽のほどはとにかくとしても、これまでのフランス空軍像とは別の視点でフランス空軍を見直してみるのも面白い。
今回も読む所が多く、興味深い内容であった。

お奨め度★★★


-Vol87:特集-ティーガーI -Vol86:特集-メッサーシュミットBf109 -Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」 -Vol84:特集-IV号戦車
-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 -Vol82:特集-丙型・丁型海防艦 -Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車 -Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152
-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦 -Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ -Vol77:特集-艦上爆撃機彗星 -Vol76:特集-金剛型高速戦艦

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240727_ミリクラ

Military Classics Vol.86

イカロス出版

-Vol86:特集-メッサーシュミットBf109
特集はBf-109戦闘機。ナチスドイツを代表する単発戦闘機で、開戦から終戦まで活躍。Fw-190やスピットファイアに比べると日本での人気はやや劣るような気がするが、改めて本機を振り返ってみると、性能といい、実績といい、まさに名機というに相応しい機種であることがわかる(Fw-190は日本ではやや過大評価されすぎ?)。そういえば以前のミリクラでFw-190特集もあったので、読み比べてみても面白いかもしれない。
第2特集は八九式中戦車。太平洋戦争期には旧式化していたため戦時中はあまり華々しい戦歴のない本車であるが、満州事変や日中戦争まで範囲を広げていくとそこそこ活躍していたことがわかる。このような旧式戦車でスチュワートやシャーマンと戦うことになったのが日本戦車隊の悲劇かもしれない。

お奨め度★★★


-Vol87:特集-ティーガーI -Vol86:特集-メッサーシュミットBf109 -Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」 -Vol84:特集-IV号戦車
-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 -Vol82:特集-丙型・丁型海防艦 -Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車 -Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152
-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦 -Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ -Vol77:特集-艦上爆撃機彗星 -Vol76:特集-金剛型高速戦艦

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240216_ミリクラ

Military Classics Vol.84

イカロス出版

特集は「IV号戦車」。パンターやティーガーに比べると地味だが、開戦時から終戦時までドイツ装甲師団の主役の1人として戦い続け、特に長砲身搭載型は連合軍のシャーマンやT-34に対しても十分に対抗できる性能を持っていた。さらに派生型も多く、88mm砲搭載のナースホルンや150mm砲装備のブルムベア、さらに自走砲のフンメル、対空用のヴィルベルヴィント等、バリエーションの多彩さでも他の追随を許さない。本書では、このIV号戦車の魅力を様々な視点で紹介している。IV号戦車のファンのみならず、WW2の欧州戦線に興味のある向きには、一読の価値があるだろう。
第2特集は艦上偵察機「彩雲」。開戦後に開発が始まった艦載機の中では比較的早期に戦力化できた機体である。あ号作戦などの戦歴も豊富であり、戦争末期における海軍航空隊の「眼」となった機体でもあった。
特集記事以外にも連載記事も興味深い内容であった。特に古峰文三氏の「砲兵から見た戦後戦史」は、WW2終了後におけるヨーロッパ正面での東西両陣営の対決を氏独自の視点で分析するもので、今後の内容が楽しみな記事であった。

お奨め度★★★


MILITARY CLASSICS-Vol86:特集-メッサーシュミットBf109 MILITARY CLASSICS-Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」 MILITARY CLASSICS-Vol84:特集-IV号戦車 MILITARY CLASSICS-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 MILITARY CLASSICS-Vol82:特集-丙型・丁型海防艦 MILITARY CLASSICS-Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車 MILITARY CLASSICS-Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152 MILITARY CLASSICS-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦 MILITARY CLASSICS-Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ MILITARY CLASSICS-Vol77:特集-艦上爆撃機彗星 MILITARY CLASSICS-Vol76:特集-金剛型高速戦艦

MILITARY CLASSICS-Vol86:特集-メッサーシュミットBf109
MILITARY CLASSICS-Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」
MILITARY CLASSICS-Vol84:特集-IV号戦車
MILITARY CLASSICS-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機
MILITARY CLASSICS-Vol82:特集-丙型・丁型海防艦
MILITARY CLASSICS-Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車
MILITARY CLASSICS-Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152
MILITARY CLASSICS-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦
MILITARY CLASSICS-Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ
MILITARY CLASSICS-Vol77:特集-艦上爆撃機彗星
MILITARY CLASSICS-Vol76:特集-金剛型高速戦艦

230620_ミリクラ

Military Classics Vol.81

イカロス出版

特集はドイツ突撃砲と突撃戦車。3号突撃砲、4号突撃砲、突撃歩兵砲33、ブルムベア等。WW2期におけるドイツ機甲兵力を支えたこれらの車両について、メカニズムや開発経緯、部隊編成とその運用、そして戦歴など、様々な側面から取り上げている。個人的には長砲身を搭載した3号突撃砲G型のいかにも「ドイツ陸軍装甲車両」といった外観が大好き。カッコいい。短砲身の歩兵支援車両も良いけどね。
第2特集は99式双軽爆撃機。こちらも開発経緯や部隊編成等、一通りの記事が掲載されている。日本陸軍機の中では結構活躍した機体だったが、性能面で今一つパッとしない機体であることは否めない。通好みの機体という所だろうか。
今回も結構楽しめる内容であった。

お奨め度★★★★


MILITARY CLASSICS-Vol86:特集-メッサーシュミットBf109 MILITARY CLASSICS-Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」 MILITARY CLASSICS-Vol84:特集-IV号戦車 MILITARY CLASSICS-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 MILITARY CLASSICS-Vol82:特集-丙型・丁型海防艦 MILITARY CLASSICS-Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車 MILITARY CLASSICS-Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152 MILITARY CLASSICS-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦 MILITARY CLASSICS-Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ MILITARY CLASSICS-Vol77:特集-艦上爆撃機彗星 MILITARY CLASSICS-Vol76:特集-金剛型高速戦艦

MILITARY CLASSICS-Vol86:特集-メッサーシュミットBf109
MILITARY CLASSICS-Vol85:特集-空母「蒼龍」「飛龍」「雲龍」
MILITARY CLASSICS-Vol84:特集-IV号戦車
MILITARY CLASSICS-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機
MILITARY CLASSICS-Vol82:特集-丙型・丁型海防艦
MILITARY CLASSICS-Vol81:特集-ドイツ突撃砲・突撃戦車
MILITARY CLASSICS-Vol80:特集-フォッケウルフFw190/Ta152
MILITARY CLASSICS-Vol79:特集-高雄型重巡洋艦
MILITARY CLASSICS-Vol78:特集-自走榴弾砲フンメル/ヴェスペ
MILITARY CLASSICS-Vol77:特集-艦上爆撃機彗星
MILITARY CLASSICS-Vol76:特集-金剛型高速戦艦

230414_黒騎士外伝

黒騎士物語外伝

小林源文 ゴマブックス

戦争劇画作家として有名な小林源文氏。氏の作品群の中でも一二を争う人気作品が「黒騎士物語」だが、本書はその外伝である。元々の「黒騎士物語」が1980年代の作品で、外伝はその約10年後に発表されたものであるとのこと。本書は「黒騎士物語」の主人公であるエルンスト・フォン・バウアーの独ソ戦での活躍を描いた短編集である。舞台は1942年冬のスターリングラード戦から、1943年のウクライナ戦線、1944年のコルスン包囲戦等。キャラ的にも黒騎士中隊の面々以外に、敵ソ連軍の戦車兵、ドイツ軍の宣伝中隊など、多彩な面々が登場し、話に幅を持たせている。絵的にも無印「黒騎士」よりもこちらの外伝の方が遥かに「良い」という印象を持った。
極めつけは巻末の筆者あとがきで、「黒騎士物語」を書くことになったきっかけや当時小林氏がどのような仕事をしていたのか、あるいは仕事に対してどのような考えを持っていたのかを知ることができる。この「あとがき」だけでも定価分の価値がある、と書けば、さすがに言い過ぎか・・・。
「黒騎士物語」のファンなら楽しめること請け合いの作品である。


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