もりつちの徒然なるままに

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カテゴリ:戦史 > 古代史

240318_ローマ人の物語

ローマ人の物語2-ハンニバル戦記

塩野七生 新潮社

ローマ人の物語全体については以前に紹介したと思うが、今回改めて第2巻を読み返してみた。こういう長編は全部を読み通そうとすると「楽しみ」というよりも「作業」に近いものとなってしまい、純粋に読書を楽しむことができない場合がある。その点、今回のように「つまみ食い」してみると、妙な義務感から解放されて純粋に読書を楽しむことができるように思える。
この第2巻はタイトル通り「ハンニバル戦争」と呼ばれる第2次ポエニ戦争がメインである。ポエニ戦争とは、ローマとカルタゴが地中海の覇権をかけて3度に渡って戦った全面戦争である。特に第2次ポエニ戦争は、「ハンニバル戦争」との呼称で分かる通り、カルタゴの生んだ伝説的戦略家であるハンニバルが共和制ローマを存亡の淵まで追いやった戦いでもあった。世界戦史上名高いカンネーの戦いは、第2次ポエニ戦争の最中に起こっている。
今回本書を改めて読んでみた理由は、名作ゲームとして名高い「ハンニバル」をプレイするに際し、当時の歴史状況を確認しておきたかったためである。そして本書はその期待に十二分に答えてくれた。本書は、ハンニバルやスピキオといった両陣営の諸将たちが戦場でどのように振舞ったかについて克明に記載さているが、それだけではない。本書はポエニ戦争を巡る全般的な動きやマケドニア、ギリシアと言った諸外国の動きにも目を向けつつ、ローマが滅亡の淵から蘇りそして遂にカルタゴを滅亡に追い込むまでの過程が立体的に描かれている。日本人にはあまり馴染みのなかったローマ史を日本でメジャーテーマ化した筆者の力量には感嘆せざるを得ない。

お奨め度★★★★

ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II
ハンニバル戦争 (中公文庫)

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「HANNIBAL: Rome vs. Carthage」は、紀元前219年~201年に渡って戦われた第2次ポエニ戦争を扱ったSLGである。1996年に米国Avalon Hill社から出版されて作品で、その後2007年にカナダのValley Games社から再販された。さらに別の2社から再販されていることから、本作が評判の良い作品であったことがわかる。

今回、本作を対面でプレイしてみた。筆者はローマ陣営を担当する。

前回まで

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4Turn(BC215-214)

ローマ軍は「ローマの盾」ファビウス・マクシムスを副執政官(プロコンスル)に指名し、新たな執政官(コンスル)を選択する。今回引いて来たのは、ティベリウス・センプロニウス・ロングスとガイウス・テレンティウス・ウァロの2人。いずれもコンスル経験者で、ロングスは3度目、ヴァロは2度目の就任となる。

先のTurn、イタリアの戦いで大損害を被っていたハンニバル軍は、アルプスを越えて一旦ガリアに撤退。しかしその撤退行の間に貴重な象部隊1戦力を失ってしまう。パォーン。

ローマ軍は執政官ロングス麾下の1戦力をバレンシア島に侵攻させた。カルタゴ軍の注意をローマ本国から逸らすのが目的である。

あとで気づいたのですが、コンスルは常に5戦力を付随させておかないといけない、というルールを失念していました。

Cart_Magoカルタゴ軍は、ハンニバルの弟であるマゴ・バルカ(Mago)が1戦力を率いてバレンシア島に渡らせる。西地中海の制海権を得ていたローマ軍と異なり、カルタゴ軍の渡海作戦は海没の危険を伴うものであった。しかしマゴはその賭けに勝ってバレンシア上陸に成功。島内の戦闘でローマ軍を撃破し、執政官ロングスは命かながらローマ本国に逃げ帰った(このゲーム、ハンニバルと大スキピオ以外は絶対死ぬことはない)。

ローマ軍はもう1人の執政官ヴァロが5戦力を率いてバレンシアに上陸する。ローマ軍の強みは海上機動力にあるのだ。5倍の兵力相手ではさすがのハンニバル一族でも勝ち目はなく、マゴは兵を見捨てて本国へ撤退していった。

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ハンニバル本人はガリア南部のローマ側港湾都市マッシリア(現在のマルセイユ)を包囲し、その攻略に着手した。

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5Turn(BC213-212)

Roma_Marcellusプロコンスルは今回もファビウス・マクシムス。新たな執政官は、前回にバレンシアで戦勝を飾ったガイウス・テレンティウス・ウァロと・・・。そして遂に登場、「ローマの剣」マルクス・クラウディウス・マルケッルスが執政官に就任した。ここに至り、ローマ軍もようやく人材がそろってきた。

まずこのTurnの最初にハンニバルによって包囲されていたマッシリアが陥落した。ローマは南ガリアの重要拠点を失ったことになる。

ローマはバレンシアにいたヴァロが5戦力を率いて渡海。アフリカの西ヌミディア国の港町サルデー(Saldae)に上陸した。

「ローマ軍、アフリカに上陸す」

その報に接したカルタゴ元老院も即座に対応。バレンシア島から戻ってきたマゴ・バルカに7戦力を与えて海路でサルデーに向かわせた。無事に海輸を終えたマゴのカルタゴ軍は、ローマ軍に襲いかかる。兵力、指揮官の能力、さらには地の利を得ていたカルタゴ軍はローマ軍を圧倒。ローマ軍は成す術もなく敗走。西ヌミディアの奥地に逃げるしかなかった。

「やはり、いきなりアフリカ上陸はやり過ぎだったか・・・」

と後悔するローマ軍であったが、後の祭りであった。

ローマで準備を整えた新コンスルのマルケッルスは、9戦力を率いて地中海を渡海。南ガリアのニース(Nice)に上陸した。ハンニバルは4戦力を率いて迎撃に向かう。風光明媚なニースの街で、ハンニバルの「ローマの剣」マルケッルスが初めて激突する。兵力に勝るローマ軍であったが、ハンニバルは果敢に攻撃を実施。ハンニバルは終始主導権を取り続けたが。マルケッルスはハンニバルの攻撃を悉く跳ね返した。とうとうハンニバルはカードを全て使い切って敗北。戦力の半数を失ったハンニバルはやっとの思いで後退していった。

マルケッルスは、マッシリアを包囲し攻城戦を行う。しかしマッシリアの攻囲が続く中、スペインで兵力を回復させたハンニバルが、ガリアに戻ってきた。ハンニバルは5戦力、マルケッルスは6戦力。兵力的にはローマ軍が有利だが、相手は戦術の天才ハンニバルである。この程度の兵力差は物ともしない。4ラウンドの戦いでローマ軍は脆くも敗退。3戦力を失ってアルプスの麓に後退していった。

「ハンニバル、強ぇー」

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6Turn(BC211-210)

Roma_Scipio_Africanusローマ最強のスキピオ・アフリカヌス(Scipio Africanus)が遂に登場してきた。ハンニバルハンニバルと互角の能力を持つローマ軍の至宝である。もっとも、その最期は(ハンニバル同様)あまり幸せな終わり方ではなかったそうだが・・・。ちなみにこの時のスキピオは25歳でハンニバルとは11歳違い。この時期、彼は副執政官(プロコンスル)の立場であり、執政官就任は彼がイベリア半島のカルタゴを一掃した後のBC205年とされている。

スキピオは10戦力を率いて海路ニースに上陸。マッシリア攻略戦に着手した。ハンニバルの目の前に上陸したのである。明らかにハンニバルを挑発した動きである。ハンニバルは僅かに4戦力しかなかったが、若きスキピオの挑戦を受けて立った。南ガリアのマッシリアにて、ハンニバルとスキピオ。2人の名将が激突する。(まるでラインハルトとヤンの対決だな、どっちがラインハルトかは別として・・・)

スキピオはハンニバル軍の左翼を猛攻。あえて左翼を手薄にしていた(つまりカードが少なかった)ハンニバル軍は不意を突かれて敗走してしまう。後に「マッシリアの戦い」と呼ばれる合戦は、スキピオの勝利に終わった。
ハンニバルは象部隊と共にイベリア半島を後退していったが、スキピオ軍はそれを追撃し、ハンニバルを捕縛に成功。この時点で第2次ポエニ戦争は事実上の終結を迎えた。ハンニバルが捕縛された場所は、イベリア半島付け根にあるタラッコ(Tarraco)という町である。奇しくも史実に置いてスキピオ・アフリカヌスがスペイン攻略のための基地とした場所であった。

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感想

記録を見ると、前回プレイしたのは10年前であった。 その時の記録によれば
「ちょこちょこプレイしていきたい作品です」
と書かれていたが、まさかその次のプレイが10年後になるとは、当時は予想してなかっただろう。
という訳で久しぶりのプレイであったが、やはり面白い。ルールはシンプルだが、カードドリブンゲームなのである程度の慣れは必要。実力差が大きい相手とはプレイしたくない作品だが、同程度の実力同士なら伯仲したゲームが楽しめるのではないだろうか。ルールは比較的シンプルな上、慣れればサクサク進むので、1日に数回プレイすることも可能だろう。カードを使った合戦が盛り上がる点も良い。難点と言えば、Valley Games版は箱が大きいので可搬性に難があることぐらいか・・・。

ちなみにこのゲームをプレイするにあたって塩野七生氏の「ローマ人の物語II - ハンニバル戦記」を読んでみた。単行本版で400ページ近い大作だが、この本を読むとゲームの中で描かれている事象が生き生きと感じるようになる。本作をプレイする際には、是非一読をお奨めしたい作品だ。

VaG_Hannibal表紙




Hannibal-ボードゲーム
ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

写真00

「HANNIBAL: Rome vs. Carthage」は、紀元前219年~201年に渡って戦われた第2次ポエニ戦争を扱ったSLGである。この第2次ポエニ戦争は共和制ローマとカルタゴとの戦いで、カルタゴの名将ハンニバルが活躍したことから別名「ハンニバル戦争」とも言われている。

この「HANNIBAL: Rome vs. Carthage」(以下、本作)は、1996年に米国Avalon Hill社から出版されて作品で、その後2007年にカナダのValley Games社から再販された他、さらに別の2社から再販されている。今から30年近く前で、しかもウォーゲーム氷河期に出版されたゲームにも拘らず再販を繰り返されていることから、本作が評判の良い作品であったことを伺わせている。
本作のデザイナーは、マーク・シモニッチ氏。今や押しも押されぬ名ゲームデザイナーとなったシモニッチ氏が、比較的初期に発表した作品だ。

本作の基本システムは、カードドリブンシステムである。For the PeopleやPaths of Gloryといった初期に発売されていたカードドリブンシステムのゲームとほぼ同様のシステムを採用している。プレイヤーは配られたカードを元にゲームを進めていく。カードをプレイする際には、カードの記載された作戦値を使用するか、カードに記載されたイベントを発動するかいずれかである。この繰り返しでプレイを進めていく。

本作の特徴的な部分は戦闘システムである。戦闘比とかファイアーパワーとかいったシステムではなく、お互いに戦闘カードを配ってそのカードを出し合ってプレイする方式である。使える戦闘カードの枚数は、戦闘に参加する部隊数と指揮官の能力等で変化し、兵力が大きくて指揮官が優秀なほど配られる戦闘カードが多くなる。戦闘カードは、「接触」「正面突撃」「左翼」「右翼」「両翼包囲」「予備」の計6種類があり、攻撃側がカード1枚を出し、それに対して防御側が同じカードを1枚出す。防御側が同じカードを出せなくなったら戦線崩壊で防御側の負けになる。また防御側は攻撃を凌いだ後にダイスを1個振り、指揮官の戦術値以下の目を出すと防御側と攻撃側が逆転する。また「予備」カードは何でも使える便利カードだが、防御側が「予備」カードを出し始めたら戦線崩壊が近いな、と予想できてくる。当然ながら手元の戦闘カードが多い方が勝率が高くなるが、優秀な指揮官が敵の手薄なカードを狙って逆襲を仕掛けると、カードの少ない側でも逆転の可能性がある所が面白い。
ちなみに戦闘解決時には逆襲判定以外ではダイスを使わないが、戦闘終了後の損耗判定にはダイスを使用する。

マップには、イタリア半島、イベリア半島、北アフリカ、そしてそれらに囲まれた西地中海一帯がポイントトゥポイントで描かれている。第2次ポエニ戦争の戦場となった領域全てが含まれており、ハンニバルによるアルプス越え、スキピオによるイベリア半島進攻、そしてスキピオとハンニバルのザマでの決戦が再現できるようになっている。

写真00a_Map


今回、本作を対面でプレイしてみた。筆者はローマ陣営を担当する。

1Turn(BC218)

Cart_Hannibalイベリア半島からガリア南部を経てアルプスに挑むハンニバル。史実通りアルプスを越えていきなりローマ近くのファレリイ(Falerii)に姿を現してきた。ハンニバルの大胆な挑戦に対して、当時のローマ執政官プブリウス・コルネリウス・スキピオ(P. Scipio)は、ローマ兵8戦力を率いてハンニバルに挑む。

ハンニバルはローマ軍左翼を攻撃し、ローマ軍の注意を引き付けた後、騎兵を背後に回り込ませて「包囲戦」を敢行。最初の包囲攻撃をなんとか耐えたローマ軍であったが、2回目の包囲攻撃は防ぎきれず。ローマ軍は5戦力を失うという大損害を被って敗退。後にファレリイの戦いと呼ばれる戦いはハンニバルの快勝に終わった。

写真00b_Hannibal_traverse_le_Rhône_Henri_Motte_1878

勝利を得たハンニバルは叫んだ。

SC_27


「私はイタリア人と戦いに来たのではなく、ローマに対抗するイタリア人の自由のために戦いに来た」

ハンニバルの言葉を受けて、イタリアの北部の2都市、アルミニ(Ariminum)とフィエーゾレ(Faesulae)がカルタゴ側に寝返った。
一方のローマ陣営はガリア沿岸の諸都市に工作を行い、ローマ陣営を広げていく。戦場でのハンニバルとの対決は避けながら…。ローマ陣営もローマ北部の中立地帯を制圧していく。

ローマ軍は最後に「ヌミディアの反乱」カードで西ヌミディアのカルタゴ陣営の支配マーカーを取り除く。

第1Turn終了時の状況は以下の通り。イタリア半島に侵攻してきたハンニバルは、ファレリイの戦いでローマ正規軍を撃破して北イタリア一帯を制圧した。一方のローマ陣営は、ガリアの地中海沿岸都市に支配域を広げつつ、西ヌミディアで反乱を扇動してカルタゴ本国に揺さぶりをかけた。

写真01

2Turn(BC217)

ローマ軍は毎Turnにその年の執政官(コンスル)をランダムに選択する。これがローマ軍の楽しみの1つで、ローマ軍の中では比較的優秀な「ローマの剣」マルクス・クラウディウス・マルケッルス(Marcellus)とか、「ローマの盾」クィントゥス・ファビウス・マクシムス(Fabius Maximus)を引くのが大スキピオ登場以前のローマ陣営プレイヤーの楽しみになる。

Roma_G_Nero今回引いて来たのは、ガイウス・クラウディウス・ネロ(Gauis C Nero)と、ガイウス・テレンティウス・ウァロ(G Terentius Varro)。いずれも特に傑出した能力を持っているわけではないが、いずれも戦略値(Strategy Rating)が1というのが嬉しい所。戦略値というのは、この将軍が活性化するために必要な作戦カードの作戦値で、戦略値1ということは作戦値1以上の作戦カードで活性化できるということを意味する。全てのカードは1以上の作戦値を持っているので、彼らはどのカードでも活性化できるということだ。

今回はカルタゴ軍の選択でローマ軍が先攻になる(カルタゴ軍は自身で先攻後攻を選択できる)。ローマ軍は西ヌミディアの港湾都市イコシウム(Icosium)と、カルタゴ本国の港湾都市タカーペ(Tacapae)を支配する。これでカルタゴ陣営に揺さぶりをかけるのが目的だ。

SC_35その後、ローマ、カルタゴ両陣営はガリアの中立地帯にPC(政治支配)マーカーを配置していく。PCマーカーは何も置かれていないスペースにはある程度自由に配置できるが、一旦何らかのマーカーが置かれたスペースには、そのマーカーを排除しない限りそのスペースに支配マーカーを置くことはできない。一部のイベントカードでは支配マーカーをひっくり返して自陣営にすることができるが、例外的な方法となる。

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3Turn(BC218)

Roma_Marcellus先ほどコンスルに就任した2人のうちネロを副執政官(プロコンスル)として留任させ、新たなコンスルをランダムに選ぶ。今回引いて来たのは、ファビウス・マクシムスとティベリウス・センプロニウス・ロングス(Titus S Longus)の2人。ファビウス・マクシムスは史実では「ローマの盾」と呼ばれた名将。後者は第2次ポエニ戦争開戦時にコンスルを務めていた人物である。



SC_42コンスルに選ばれた「ローマの盾」ファビウス・マクシムスは、アドリア海沿岸都市アルミニに布陣するハンニバル軍に攻撃を仕掛ける。ハンニバルは象隊を突撃させたが、ローマは「象の恐慌」カードで象の突撃を無効化する。ハンニバルの猛攻を「ローマの盾」ファビウスは耐え、逆にカルタゴ軍の右翼を攻めて遂にそれを突破。カルタゴ軍の側面を撃破してハンニバルを敗走せしめた。後に「アルミニの戦い」と呼ばれる戦いで、ローマはハンニバルに初めての勝利を収めた。

BC_Re勝利に勢いを得たファビウスは、イタリア北部に撤退したハンニバルを追う。手負いのハンニバルは、進撃してきたローマ軍を地中海沿岸の港湾都市コーサ(Cosa)で迎え撃った。兵力ではローマ軍8戦力、ハンニバル軍3戦力で圧倒的にローマ軍が有利である。ハンニバルは切り札象隊を使ってローマ軍に先制攻撃。今回はハンニバルの象隊が威力を発揮し、ローマ軍を蹂躙する。兵力に劣るハンニバルは、ローマ軍右翼を集中攻撃する。兵力に勝るファビウスはカルタゴ軍の攻撃を耐え続けたが、ハンニバルの猛攻から主導権を奪い返すことができない。遂にハンニバルがローマ軍の右翼を突き崩して勝利を得た。
後に「コーサの戦い」と呼ばれる戦いで奇跡的な勝利を得たハンニバルは新たな伝説を作った。

一方南部イタリアでは、プロコンスルのガイウス・クラウディウス・ネロが、南部イタリアのブルティウム(Bruttium)に居座る親カルタゴ部族を攻撃。これを鎮圧しつつあった。

写真03


つづく



Hannibal-ボードゲーム
ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

240310b_Hannibal紹介動画

HANNIBALは(以下、本作)、第2次ポエニ戦争を再現するSLGです。本作のオリジナル版は、1996年に米国Avalon Hill社から出版されて作品で、2007年にカナダのValley Games社から再販されています。さらに上記以外の2社からも再販されているようです。そして本作のデザイナーはマーク・シモニッチ氏です。
本作は、第2次ポエニ戦争を1Turn=1~3年のスケールで、全9Turnで再現します。基本システムはカードドリブンで、カードを使ってプレイを進めていきます。ポエニ戦争といえば、ハンニバルやスキピオに代表される名将たちの活躍が目を引きますが、本作でも様々な将星がゲームに登場し、勝利を目指して戦います。

今回、本作の対戦風景を紹介する動画を作成してました。


Hannibal〜ボードゲーム
ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

230810_漫画三国志1

漫画三国志【2】:赤壁の戦いと三国の攻防

飛鳥新社

前作に引き続き、赤壁の攻防から五丈原での諸葛孔明の死までを描く。赤壁での勝利とその後蜀と呉の対決。諸葛孔明と周瑜の戦い。劉備の皇帝即位、関羽、張飛そして劉備の死。諸葛孔明の北伐と司馬懿との対決等が本書の主なテーマとなる。本格的な三国時代となり、諸葛孔明がストーリーの中心になっていく。その一方で曹操や孫権の出番が少ないのは少し寂しい気がするが・・・。
第1巻目と合わせて三国志の流れを端的に理解するには良い著作と思える。

お奨め度★★★


マンガ 三国志Ⅰ 劉備と諸葛孔明
マンガ 三国志Ⅱ 赤壁の戦いと三国の攻防
マンガ 三国志Ⅲ 諸葛孔明亡き後の三国の興亡
マンガ 三国志X 諸葛孔明

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