もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > ソロモン夜襲戦


ソロモン夜襲戦 「ソロモン夜襲戦」は、WW2における日本海軍と連合国海軍との水上戦闘を1ターン=5分、1ユニット=1隻で再現する戦術級水上戦闘ゲームだ。 システムは精密戦術級と艦隊指揮システムを融合させたもので、砲弾は1発単位、魚雷は1本単位で命中判定を行う。砲の威力や装甲厚もルール化されているが、その一方でプレイアビリティは高く、殆どのシナリオが1時間以内で完了する。

今回プレイするシナリオは「天一号作戦」。このシナリオは「ソロモン夜襲戦」のサポート誌である「水上戦No.1」に掲載されているものだ。1945年の連合軍による沖縄侵攻に対して戦艦「大和」は護衛艦艇9隻と共に沖縄近海へ向かい、その途中に九州坊ケ崎沖で米空母艦載機の攻撃によって撃沈されている。

このシナリオは、その「大和」出撃をテーマとしたもの。米デヨ少将麾下の戦艦6隻、巡洋艦7隻等からなる第54任務部隊が、沖縄近海で「大和」麾下の第2遊撃部隊と遭遇した場面を想定している。

前回までの展開-->こちら

7Turn

日本駆逐艦の放った魚雷が米艦隊に迫る。1本が新鋭駆逐艦「ニューカム」の船体中央部に命中した。真っ二つに折れた「ニューカム」は瞬く間に轟沈していく。新鋭軽巡「ビロキシー」にも酸素魚雷1本が命中した。たった1本の命中だったが、その威力はすさまじく、「ビロキシー」は完全に戦闘能力を失う。

JP_BB11a 戦艦「大和」が主砲を放った。距離13hex(19.5km)から放った46cm砲弾は、戦艦「コロラド」を完全に夾叉した。そのうち3発が「コロラド」に命中した。「コロラド」にとって幸運なことに、主砲弾はいずれも急所を外れていたので「テネシー」と同じ運命をたどることはなかったが、それでも「コロラド」は主砲塔1基が使用不能となってしまう。

しかし「コロラド」もついに「大和」に命中弾を与えた。40cm砲弾2発が「大和」に命中したのである。命中箇所はいずれも「大和」の非装甲部であったため「大和」は無視できない損傷を被った。

写真05


8Turn

US_DD2a米駆逐艦が「大和」に向けて魚雷を発射する。酸素魚雷とは異なり性能面ではやや劣る米国製魚雷にとって、距離4Hex(6km)はやや遠い発射距離であった。「大和」は右側に旋回して魚雷から身をかわす。が、低速モードで発射された魚雷はなかなか「大和」を追い抜かない。そう、まさに史実のサマール島沖海戦のような状況が生じたのだ。さらに米駆逐艦は煙幕を展開して米戦艦群を隠し、米戦艦は煙幕越しに「大和」を主砲で撃ってくる。ただ米艦隊の射撃も下手だったので幸い「大和」に命中弾はなかった。しかし近づいてきた重巡部隊が放った20cm砲弾は5発が「大和」に命中した。「大和」の重装甲はその殆どを跳ね返したが、1発が非装甲部に命中して「大和」の傷を深めていく。

写真06


9Turn

「大和」は接近する魚雷を躱すべく180度回頭をする。それに合わせて米駆逐艦も反転して「大和」の前面を扼する形にする。

写真07


10Turn

US_BB40a 米第3戦艦戦隊の「ニューメキシコ」「ミシシッピー」の2隻が7Hex(10.5km)から「大和」に射撃を浴びせた。この距離なら36cm砲装備艦であっても「大和」の主装甲部を貫通可能だ。7発の36cm砲弾が立て続けに「大和」に命中する。そのいくつかは「大和」の主装甲が跳ね返したが、主装甲を貫通して内部で爆発するもの、あるいは非装甲部に命中して損傷を深めるものがあった。「大和」にとって不幸なことに36cm砲弾の1発が「大和」の射撃指揮所に命中。「大和」は一時的に戦闘不能となってしまう。

写真08


11Turn

日本艦隊で「大和」と共に行動可能だった「涼月」に魚雷1本が命中した。機関室に浸水した「涼月」は洋上に停止し、1時間後に沈没してしまう。

駆逐艦「ラッフェイ」の放った魚雷10本のうち3本が「大和」の右舷に命中した。1本は不発だったが残り2本は「大和」に大浸水を引き起こす。この時点で「大和」の戦闘力は完全に失われた。

写真09


その後の展開

その後「大和」は米戦艦「ニューメキシコ」の36cm砲弾4発を受けて沈没した。「大和」の被弾数は40cm砲弾4発、36cm砲弾11発、20cm砲弾5発、魚雷3本であった。

その後、米軍の快速部隊が損傷して戦場離脱を図る日本の駆逐艦を追撃し、次々と撃沈していった。結局、日本艦隊で生き残ったのは、中破して何とか戦場を離脱できた「雪風」だけだった。

両軍の損害

日本艦隊

駆逐艦「雪風」中破。その他は全艦沈没

米艦隊

沈没:戦艦「テネシー」、駆逐艦「ニューカム」
大破:軽巡「ビロキシー」
小破:戦艦「コロラド」

得点

日本軍153点
連合軍348点

勝利条件的には引き分け(改定後の勝利条件では連合軍の勝利)

写真10


感想

何とか米軍が勝利したが、決して楽勝ではなかった。
転機は第10Turnで、この時たまたま米軍が主導権を取って、思い切って「大和」の近距離圏内に踏み込んだ「ニューメキシコ」「ミシシッピー」が、7発の36cm砲弾を命中させたのが大きかった。これで「大和」が一時的に戦闘力を失ったことで米軍がその後の主導権を握って「大和」を撃沈できた。もしこの時米軍が主導権を取れず、あるいは2戦艦の射撃が「大和」の装甲に阻まれていたら、逆に「大和」からの砲撃で2戦艦のうちのいずれかが戦闘力を失っていた可能性が極めて高い。そうなっていたら逆に米軍が戦闘力を失って「大和」の突破を許す結果になっていたかもしれない。そういう意味ではこのシナリオ、決して米軍の楽勝ではなく、米軍も厳しい戦いを強いられるシナリオであると感じた。

今回はかなり強引に接近戦を挑んだが、この方法はリスクが大きいと感じるので、むしろ米戦艦群は延々と遠距離砲撃戦を続けたほうが良いように思った。接近戦だと彼我の動きが激しく入れ替わり、CP消費が激しくなる。CP消費が激しくなると艦隊規模の大きい方が不利になるので、戦艦群はたとえ貫通力が足りないとわかっていても、「大和」に対して接近戦を試みるのは止めた方が良いと思った。勿論状況が許せば積極的に接近戦を挑むこともあり得るだろう。

ちなみにちょっと勝利条件変更しました。詳しくは こちら を参照してください。

敵戦艦との戦いを目的として建造されながら、遂に米戦艦と戦うことなく九州南方海上に没した世界最大の戦艦「大和」。その「大和」の最後の戦いを盤上で再現できる「天一号作戦シナリオ」。是非プレイして頂きたいシナリオである。



ソロモン夜襲戦 欧州海域戦 決戦連合艦隊・改
戦艦大和・武藏: そのメカニズムと戦闘記録 世界の艦船2021年5月号増刊-太平洋戦争の日本戦艦 The U.S. Navy Ageinst The Axis - Surface Combat 1941-1945 Naval Firepower: Battleship Guns and Gunnery in the Dreadnought Era
征途 パシフィックストーム 砲戦距離4万 レッドサンブラッククロス全短編


ソロモン夜襲戦 「ソロモン夜襲戦」は、WW2における日本海軍と連合国海軍との水上戦闘を1ターン=5分、1ユニット=1隻で再現する戦術級水上戦闘ゲームだ。 システムは精密戦術級と艦隊指揮システムを融合させたもので、砲弾は1発単位、魚雷は1本単位で命中判定を行う。砲の威力や装甲厚もルール化されているが、その一方でプレイアビリティは高く、殆どのシナリオが1時間以内で完了する。

今回プレイするシナリオは「天一号作戦」。このシナリオは「ソロモン夜襲戦」のサポート誌である「水上戦No.1」に掲載されているものだ。1945年の連合軍による沖縄侵攻に対して戦艦「大和」は護衛艦艇9隻と共に沖縄近海へ向かい、その途中に九州坊ケ崎沖で米空母艦載機の攻撃によって撃沈されている。

このシナリオは、その「大和」出撃をテーマとしたものだ。「大和」が沖縄に向かってくることを知った米軍は、戦艦による迎撃を企図した。そこで白羽の矢が立ったのが、米デヨ少将麾下の第54任務部隊である。戦艦10隻、巡洋艦13隻などの大兵力を持つ第54任務部隊は、「大和」迎撃の命を受けると、麾下の艦隊から戦艦6隻、巡洋艦7隻等を引き抜いて「大和」迎撃のための特別任務部隊を編制した。

このシナリオは、「大和」が米空母艦載機の攻撃を受けることなく沖縄近海に到達し、そこでデヨ少将の特別任務部隊と遭遇した場面を描いた仮想戦である。なお、今回は姉妹編「欧州海域戦」のチャートを利用した。こちらの方が展開が派手になるからである。

写真01

SetUp

前回のプレイ では米軍の惨敗を喫したが、今回はガチ勝負で「大和」を確実に仕留めるつもりで戦う。米軍は一切容赦せず、数の暴力で「大和」をなぶり殺しにするつもりだ。

とはいえ、前回のプレイで「大和」が恐るべき敵であることはわかっている。下手に策を弄すると前回同様各個撃破されて再び敗北するかもしれない。そこで今回はかなりズルいが、以下の方針で挑むことにした。

(1) まず「大和」の護衛部隊を無力化する。遠距離からの砲撃はあまり効果がないことは前回のプレイで証明済だからだ
(2) 護衛部隊をほぼ無力化したら、全艦で「大和」に接近戦を挑む。高速部隊は反航戦で一気に距離を詰め、両舷から魚雷をぶち込む。同時に戦艦群で「大和」に集中砲火を浴びせて仕留める。

これで米軍が負けることはまずないだろう。たぶん。

写真02


1Turn

両軍とも前進。米軍は両翼の快速部隊を30ktまで加速する。
「大和」は最後に右60度回頭。側面を米戦艦に向けて全力射撃の態勢をとる。

2Turn

US_BB43a 距離21Hex(31.5km)で「大和」が初弾発砲。目標は戦艦「テネシー」。当然ながら命中せず。
「テネシー」も艦首砲だけで反撃。しかし目標は「大和」ではなく距離18Hex(27km)の軽巡「矢矧」だ。「テネシー」は腕の冴えをみせて初弾から「矢矧」を夾叉し、その1発が「矢矧」に命中した。艦内誘爆により損害ポイント6。「矢矧」中破。早くも日本軍は指揮値が1ポイント減少する。

写真01


3Turn

JP_CL20a 「矢矧」は左旋回で列外に離れていく。しかし「テネシー」はなおも「矢矧」を狙う。艦首砲のみの射撃で「矢矧」にさらに2発の主砲弾を命中させ。「矢矧」を撃沈した。

「大和」はなおも「テネシー」を射撃するも、距離が遠いので命中は得られない。

4Turn

US_BB40a 米艦隊が一斉に左に回頭し、日本艦隊に舷側を向ける。それに対して日本艦隊も一部の駆逐隊を右に回頭させて対抗する。

米艦隊の駆逐艦と2隻の戦艦が日本側の快速部隊に対して砲火を開いた。駆逐艦「涼月」に12.7cm砲弾が命中したが、戦闘航行に支障なし。駆逐艦「雪風」には米戦艦「ニューメキシコ」の放った36cm砲弾2発が命中。しかし貫通力が大き過ぎて爆発せずに突き抜けた。それでも「雪風」は浸水により最大速力が20ktに低下してしまう。

「大和」は距離17Hex(25.5km)に近づいてきた「テネシー」に対して射撃を継続する。この距離なら「大和」にとって中距離で命中が十分期待できる距離だった。しかし運悪く「大和」の射撃はまたもや目標を逸れた。

写真02


5Turn

JP_BB11a 米艦隊が全力射撃を開始した。その目標は日本の駆逐艦隊である。軽巡3隻から集中砲火を浴びた駆逐艦「浜風」は多数の命中弾を受けて轟沈。戦艦「テネシー」に狙われた駆逐艦「磯風」は大口径砲弾2発の命中を受けて大破。さらに駆逐艦「霞」「初霜」も多数の命中弾を受けて大破する。現時点で戦闘能力を残している駆逐艦は、「冬月」「涼月」「朝霜」の3艦に過ぎない。

一方で「大和」の主砲弾がついに米戦艦を捉えた。3発の46cm砲弾が立て続けに「テネシー」に命中したのである。しかもそのうちの1発が事あろうに「テネシー」の弾薬庫に直撃。大爆発を起こした「テネシー」は真っ二つに割れて轟沈していった。

写真03


6Turn

US_BB45aここまで余裕で戦ってきた米艦隊だったが、「テネシー」の轟沈を見て胆を冷やした。「コロラド」が距離15Hex(22.5km)に迫った「大和」に対して砲火を開くが、その主砲弾は「大和」の頭上を飛び越えた。一方「大和」も目標を「コロラド」に切り替えて砲撃を開始。46cm砲弾の巨大な水柱が「コロラド」の至近海面で盛り上がり、「コロラド」は生きた心地がしない。

生き残った日本駆逐艦3隻も計16本の酸素魚雷を放った。

写真04


つづく



ソロモン夜襲戦 欧州海域戦 決戦連合艦隊・改
戦艦大和・武藏: そのメカニズムと戦闘記録 世界の艦船2021年5月号増刊-太平洋戦争の日本戦艦 The U.S. Navy Ageinst The Axis - Surface Combat 1941-1945 Naval Firepower: Battleship Guns and Gunnery in the Dreadnought Era
征途 パシフィックストーム 砲戦距離4万 レッドサンブラッククロス全短編


ソロモン夜襲戦 「ソロモン夜襲戦」は、WW2における日本海軍と連合国海軍との水上戦闘を1ターン=5分、1ユニット=1隻で再現する戦術級水上戦闘ゲームだ。 システムは精密戦術級と艦隊指揮システムを融合させたもので、砲弾は1発単位、魚雷は1本単位で命中判定を行う。砲の威力や装甲厚もルール化されているが、その一方でプレイアビリティは高く、殆どのシナリオが1時間以内で完了する。

今回プレイするシナリオは「天一号作戦」。このシナリオは「ソロモン夜襲戦」のサポート誌である「水上戦No.1」に掲載されている。「大和」出撃をテーマとしたシナリオで、「大和」が米空母艦載機の攻撃を受けることなく沖縄近海に到達し、そこでデヨ少将の特別任務部隊と遭遇した場面を描いた仮想戦である。

前回までの展開-->こちら

8Turn

US_BB46a 距離が近づいたためか、米戦艦の砲火もようやく「大和」を捉え始めた。「メリーランド」と「ウェストバージニア」の放った主砲弾がそれぞれ1発ずつ「大和」に命中する。しかしいずれも「大和」の主装甲部に命中したため、「大和」の重装甲に阻まれていた。

その頃、日本第21駆逐隊の駆逐艦3隻が米戦艦「メリーランド」「ウェストバージニア」に近づいてきた。米艦隊は慌てて駆逐艦に砲撃を向けるが、その突撃を阻むことはできない。距離4Hex(6km)で絶好の射点を得た3隻の駆逐艦は、次々と酸素魚雷を発射した。

写真06


9Turn

US_BB40a 24本の酸素魚雷が2隻の米戦艦に迫ったが、魚雷は奇跡的に米戦艦を逸れて1本の命中もなかった。ほっと胸をなでおろす米戦艦だったが、引き続いて恐怖が彼らを襲う。距離10Hex(15km)で「大和」の放った46cm砲弾3発が次々と「メリーランド」に命中した。「メリーランド」の2番砲塔が破壊され、速力も低下してしまう。

これに対して「ニューメキシコ」の36cm砲弾1発が「大和」に命中したものの、またもや装甲に跳ね返されてしまう。

写真07


10Turn

「大和」の主砲が「メリーランド」を狙うも、奇跡的に命中弾なし。一方、健在な米戦艦4隻も「大和」へ集中砲火を浴びせるが、こちらも命中弾なし。何やっとんねん?。一方、魚雷再装填中の日本駆逐艦。そうはさせじと米艦隊は日本駆逐艦を狙い、「冬月」中破、「磯風」大破と損害が増えていく。しかし「幸運艦」「雪風」が命中弾1発を受けながらも、遂に魚雷再装填に完了した。

写真08


11Turn

魚雷を再装填した「雪風」は、速度を上げて米戦艦に向かう。しかし重巡4隻からなる米艦隊が距離10Hex(15km)前後から「雪風」に猛砲撃を加える。重巡4隻の集中砲撃を受けた「雪風」は、弾薬庫に直撃弾を受けて轟沈してしまう。

一方距離8Hex(12km)まで近づいた「大和」と「ウェストバージニア」は、1対1の決闘を演じる。しかし「ウェストバージニア」の主砲は「大和」を飛び越えて遠弾となり、一方「大和」の主砲は「ウェストバージニア」を捉えた。3発の46cm砲弾が相次いで「ウェストバージニア」に命中。主砲塔2基を破壊された「ウェストバージニア」は、一気に速力10ktまで低下してしまう。

写真09


12Turn

大破した「ウェストバージニア」の主砲弾がついに「大和」を捉えた。距離6Hex(9km)から放った40cm砲弾の1発が「大和」の舷側装甲に命中し、装甲を貫いて内部で爆発。艦内で誘爆を引き起こしたのである。「大和」にとってはまだまだ軽傷と言って良かったが、それでも米戦艦の与えた初めての有効打であった。

それに対して「大和」も「ウェストバージニア」を砲撃。実に4発もの46cm砲弾を命中させた。「ウェストバージニア」は殆ど洋上に停止し、炎を上げて激しく燃え上がっている。

写真10


13Turn

「大和」は目標を「メリーランド」に変更し、距離8Hex(12km)で初弾から3発を命中させた。「メリーランド」も反撃するが、砲弾は近弾となって「大和」の手前に落下した。

米重巡4隻が退避中の駆逐艦「冬月」を撃沈し、僅かながら凱歌を上げた。

14Turn

盤端突破を図る日本艦隊に対して米艦隊が食い下がる。重巡と駆逐艦の射撃で駆逐艦「朝霜」と「初霜」が被弾。最大速力が20ktまで低下してしまう。これまで戦闘の埒外にいた米第3戦艦戦隊の戦艦3隻も距離18Hex(27km)から36cm砲で「大和」を狙ったが、この距離ではあたるはずもなく「大和」の周囲に空しく水柱を上げるだけであった。

「大和」は主砲で「メリーランド」、副砲で「ウェストバージニア」を狙う。しかし距離が遠ざかったことが災いして「メリーランド」への射撃は失敗。「ウェストバージニア」には15cm砲弾2発を命中させたもの、相手が戦艦なので15cm砲弾では目立った被害を与えることはできなかった。

写真11


15Turn

「大和」は目標を重巡部隊に変更。「サンフランシスコ」に対して距離8Hex(12km)から初弾を放った。初弾から2発が「サンフランシスコ」に命中。艦内での誘爆を起こした「サンフランシスコ」は、瞬く間に波間に没した。

16Turn

「大和」は駆逐艦2隻を率いて盤外に突破した。巨大戦艦「大和」が嘉手納沖に殴り込みを行い、その結果がどうなったかはまた別の物語である。

戦果と損害

日本軍の損害

沈没:軽巡「矢矧」、駆逐艦「冬月」「浜風」「雪風」「初霜」
中破:駆逐艦「涼月」「磯風」「霞」

米軍の損害

沈没:戦艦「コロラド」、重巡「サンフランシスコ」、駆逐艦「ラッフェイ」
大破:戦艦「ウェストバージニア」
中破:戦艦「メリーランド」、

結果

米戦艦2隻撃沈相当の戦果を上げたので日本側の勝利


感想

まさかこんな結果になるとは予想外であった。このシナリオ、元々日本側が不利なので、米側の布陣も日本側を少し舐めた布陣としたが、これが拙かった。戦艦群を2つに分けたのが第1の失敗。3対1なら如何な「大和」でも負けることはないだろうと踏んだのだが、中距離で「大和」から一方的に撃たれると、40cm砲艦ではいかんともし難い。まあ今回は米側の出目が悪く、命中した主砲弾が悉く「大和」の装甲部に命中するというアンラッキーもあったのだが・・・。せめて命中弾の半数でも非装甲部に命中していれば、「大和」と雖も累積損害でいずれはダウンしていただろう。

もう一つの米軍側の失敗は、快速部隊と戦艦部隊を分離してしまったことだ。日本側の快速部隊の活躍を見てもわかるが、巡洋艦や駆逐艦は上手く使えば戦艦にもダメージを与えられる存在となる。特に米艦隊には12隻もの駆逐艦があったのだから、搭載する計120本の魚雷を「大和」に見舞えば、「大和」と言えども無事では済まないだろう。快速部隊を有効活用できなかったのが米軍の敗因だった。

今回は「大和」の快勝となったが、米軍がヘマをしなければ、このシナリオで日本側が勝利を収めるのはかなり困難だと思う。そういった意味でこのシナリオはあまりバランスが良くないが、今回のように日本側が勝つこともあるので、是非プレイして頂きたいシナリオだ。



ソロモン夜襲戦 欧州海域戦 決戦連合艦隊・改
戦艦大和・武藏: そのメカニズムと戦闘記録 世界の艦船2021年5月号増刊-太平洋戦争の日本戦艦 The U.S. Navy Ageinst The Axis - Surface Combat 1941-1945 Naval Firepower: Battleship Guns and Gunnery in the Dreadnought Era
征途 パシフィックストーム 砲戦距離4万 レッドサンブラッククロス全短編


ソロモン夜襲戦 「ソロモン夜襲戦」は、WW2における日本海軍と連合国海軍との水上戦闘を1ターン=5分、1ユニット=1隻で再現する戦術級水上戦闘ゲームだ。 システムは精密戦術級と艦隊指揮システムを融合させたもので、砲弾は1発単位、魚雷は1本単位で命中判定を行う。砲の威力や装甲厚もルール化されているが、その一方でプレイアビリティは高く、殆どのシナリオが1時間以内で完了する。

今回プレイするシナリオは「天一号作戦」。このシナリオは「ソロモン夜襲戦」のサポート誌である「水上戦No.1」に掲載されているものだ。1945年の連合軍による沖縄侵攻に対して戦艦「大和」は護衛艦艇9隻と共に沖縄近海へ向かい、その途中に九州坊ケ崎沖で米空母艦載機の攻撃によって撃沈されている。

大和1941


このシナリオは、その「大和」出撃をテーマとしたものだ。「大和」が沖縄に向かってくることを知った米軍は、戦艦による迎撃を企図した。そこで白羽の矢が立ったのが、米デヨ少将麾下の第54任務部隊である。戦艦10隻、巡洋艦13隻などの大兵力を持つ第54任務部隊は、「大和」迎撃の命を受けると、麾下の艦隊から戦艦6隻、巡洋艦7隻等を引き抜いて「大和」迎撃のための特別任務部隊を編制した。

このシナリオは、「大和」が米空母艦載機の攻撃を受けることなく沖縄近海に到達し、そこでデヨ少将の特別任務部隊と遭遇した場面を描いた仮想戦である。なお、今回は姉妹編「欧州海域戦」のチャートを利用した。こちらの方が展開が派手になるからである。

写真01


SetUp

両艦隊とも中央に戦列艦を配置し、両サイドに警戒艦艇を配置している。艦艇数は、日本側が10隻(戦艦1、軽巡1、駆逐艦8)に対し、米側が25隻(戦艦6、重巡4、軽巡3、駆逐艦12)と米側が圧倒的。しかし日本側には「大和」がある。

写真02


1Turn

彼我の距離は27Hex(約40km)。両軍とも巡洋艦部隊を速度6に増速して艦隊を広く展開させようとする。移動終了時点における彼我の距離は22Hex(33km)。しかし日本艦隊の最後尾を進む「大和」の艦上からはまだ敵が見えない。

2Turn

US_BB43a 「テネシー」初弾発砲、距離21Hex(31.5km)、目標「大和」。初弾から1発が「大和」に命中したが、「大和」の装甲がそれを跳ね返した。「大和」からの反撃は「テネシー」の至近海面に水柱を立てる。

写真00

3Turn

「第3戦艦戦隊は右60度回頭、我に続け」
「第4戦艦戦隊は左60度回頭、ヤマトの頭を押さえろ」


米戦艦戦隊は2列に分かれて左右に広がる。日本艦隊を左右から包み込むように布陣し、舷側火力のすべてを向ける態勢だ。

「テネシー」「ミシシッピー」「コロラド」「メリーランド」が「大和」に向けて砲火を開いた。しかしいずれも「大和」の周辺に水柱を立てるだけであった。一方の「大和」も「テネシー」を狙うが、相変わらず命中弾が得られない。

写真01


4Turn

JP_CL20a 距離が近づいてきたので、両軍の警戒艦同士による撃ち合いが始まる。「矢矧」の主砲弾が米駆逐艦「ブライアント」に命中し、軽微な損害を与えた。後方を疾走する駆逐艦「雪風」の射弾が、米新鋭駆逐艦「ラッフェイ」を捉えた。数発が「ラッフェイ」の船体中央部に命中。弾薬庫の誘爆を起こした「ラッフェイ」は、真っ二つになって沖縄近海の海に沈んでいったのである。さすがは「幸運艦雪風」だが、この一撃が吉と出るか凶と出るか・・・。

戦艦「アイダホ」が距離13Hex(19.5km)で「矢矧」を捉えた。12門の36cm方が「矢矧」に向けて火を吹く。20km以内の距離なら戦艦にとっては適正距離だ。数発の36cm砲弾が「矢矧」に命中。大爆発とともに「矢矧」は轟沈していく。

重巡戦隊の重巡4隻も日本駆逐艦を狙って主砲を放つ。重巡「サンフランシスコ」の放った20cm砲弾1発が駆逐艦「涼月」に命中。砲塔の誘爆を引き起こして「涼月」は最大速度20ktに低下してしまう。

米戦艦群はなおも「大和」を狙うが、命中弾は得られない。

旗艦を失った第2水雷戦隊は、第41駆逐隊と第17駆逐隊の計4隻が魚雷28本を発射した。米艦隊までの距離が約20kmなので命中はあまり期待できないが、魚雷を抱えたまま沈むよりはマシという判断からである。

写真02

5Turn

第41,17駆逐隊は、魚雷発射後距離を離隔すべく右へ回避していく。それを追って米重巡の砲火が迫る。「冬月」「磯風」「浜風」が命中弾を受け、特に「浜風」が速力20ktまで低下してしまう。「雪風」も米戦艦「アイダホ」に狙われたが、辛くも命中を免れた。

「大和」の主砲がついに米戦艦を捉えた。距離17Hex(25.5km)で放たれた46cm砲弾が米戦艦「コロラド」を夾叉し、そのうちの2発が「コロラド」に命中したのである。艦内深くで爆発した46cm砲弾は、「コロラド」の艦内に重大な損傷を与えていた。もちろん主砲弾1~2発程度で戦艦がすぐに戦闘不能になることはなかったが、それでも「コロラド」の主砲塔1基が使用不能となり、最大速度も15ktまで低下してしまう。

写真03


6Turn

JP_BB11a 「コロラド」は「大和」の砲撃を避けるべく左に舵を切った。しかし「大和」の砲撃は「コロラド」を逃がさない。さらに46cm砲弾3発が立て続けに「コロラド」に命中する。「コロラド」はさらに主砲塔と副砲群を破壊され、最大速力も10ktにまで低下した。

「コロラドが危ない」

米戦艦群は「大和」に向けて砲撃を続けている。しかし有効射程距離の違いもあって米戦艦の射撃は徒に「大和」の周囲に水柱を立てるだけであった。

写真04


7Turn

US_CA36a
先に発射した酸素魚雷の1本が米重巡「サンフランシスコ」に命中した。「サンフランシスコ」は艦首部を吹き飛ばされたが、致命傷ではなく、なおも戦闘可能な状況であった。

米戦艦の砲撃がようやく「大和」を捉えた。距離16Hex(24km)で放たれた「メリーランド」の40cm砲弾1発が「大和」に命中したのである。しかし「大和」の重装甲はその40cm砲弾を難なく跳ね返した。そして「大和」からの砲撃がさらに「コロラド」に命中し、遂に「コロラド」は大爆発を起こして沈没したのである。

写真05


つづく



ソロモン夜襲戦 欧州海域戦 決戦連合艦隊・改
戦艦大和・武藏: そのメカニズムと戦闘記録 世界の艦船2021年5月号増刊-太平洋戦争の日本戦艦 The U.S. Navy Ageinst The Axis - Surface Combat 1941-1945 Naval Firepower: Battleship Guns and Gunnery in the Dreadnought Era
征途 パシフィックストーム 砲戦距離4万 レッドサンブラッククロス全短編

250503_天一号作戦

太平洋戦争末期、沖縄戦のさなかに計画された日本海軍の「天一号作戦」。

今回は自作のウォーゲーム「ソロモン夜襲戦」を用いて、戦艦「大和」率いる日本艦隊が沖縄近海に突入し、米海軍と死闘を繰り広げる仮想戦シナリオをプレイしました。

日米水上艦隊の戦闘をリアルに再現したこのゲームで、果たして「大和」は米艦隊に一矢報いることができたのか?ぜひご覧ください。

使用ゲーム  :『ソロモン夜襲戦』(もりつち)
プレイシナリオ:「天一号作戦」(「水上戦No.1」に掲載した追加シナリオ)
プレイ方式  :VASSALによる通信対戦





ソロモン夜襲戦 欧州海域戦 決戦連合艦隊・改
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