後悔病棟
垣谷美雨 小学館
テンポよく読ませる物語である。舞台は末期治療を扱う病棟。患者たちの「後悔」を通して、自分の生き方や週末の過ごし方まで考えさせられる一冊だった。後悔を聞き取る聴診器という設定はユニークで、登場人物の人生の岐路が次々と浮かび上がってくる。
ただ、その一方で舞台設定があまりにファンタジックで、扱っている テーマの重さと噛み合わない場面もあった。シビアな人間ドラマなのか、おとぎ話なのかが判然とせず、「大人の読者を少し軽く見ているのでは」と感じる瞬間もある。
それでも、夢や家族、結婚、友情といった後悔の形はどれも身近で、読者自身の人生に自然と重ね合わせてしまう。軽さと重さが同居する独特の読後感を残す作品だった。
お薦め度★★★























