
挑戦するのは「カラブリア沖海戦」。イタリア側では「プンタ・ステロ沖海戦」と呼ばれる戦いだ。
今回、VASSALを使ったテストプレイを試みる。
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8Turn

9Turn

ここをチャンスと見た伊駆逐艦は、距離がやや遠い(6Hex=9km)が、魚雷24本を発射した。英駆逐艦も負けじと魚雷8本を発射する。

10Turn

そのような中、彼我の巡洋艦は激しく撃ち合う。伊軽巡「エマヌエレ・デュカ・ダオスタ」の射弾が英巡洋艦「オライオン」を捉えてこれに軽微な傷を負わせたが、英側の反撃はそれ以上にすさまじかった。軽巡「シドニー」が「ダオスタ」に2発の命中弾を与えて無視できない傷を負わせた他、戦闘開始早々にクリットを食らった大型軽巡「リバプール」がお返しとばかりに3発の6インチ砲弾を巡洋艦「エウジェニオ・ディ・サヴォイア」に命中させた。さらに戦艦「マラーヤ」が目標を伊戦艦から軽巡に変更し、最初の一撃で15インチ砲弾1発が伊軽巡「アルベルコ・ダ・バルビアーノ」に命中。「バルビアーノ」は一気に速度20ktまで低下してしまう(中破)。なお、このTurnにようやく戦列に加わった英戦艦「ロイヤル・ザブリン」が15インチ砲で伊戦艦「コンテ・ディ・カブール」を狙ったが、わずかに狙いが逸れて命中弾はなかった。
11Turn

12Turn

イタリア戦艦2隻は健気にも格上の戦艦と戦う。このTurn、素晴らしい腕前を披露したイタリア戦艦2隻は、実に6発もの13インチ砲弾を英戦艦「ロイヤル・ザブリン」に命中させた。しかしそのうち実に4発が「ロイヤル・ザブリン」の装甲に跳ね返され、「ロイヤル・ザブリン」は戦闘航行に支障がなかった。イタリア戦艦の艦上で艦長達が悔しがる姿が目に浮かぶ・・・。
「えーい(英)、連邦軍の戦艦は化け物か・・・」
「ウォースパイト」が距離10Hex(15km)から伊巡洋艦を砲撃する。15インチ砲弾2発が軽巡「エマヌエレ・デュカ・ダオスタ」に命中した。誘爆を起こした「ダオスタ」は次の瞬間轟沈した。本海戦を通じて初の沈没艦である。
また英戦艦「マラーヤ」が距離16Hex(24km)から伊戦艦「ジュリオ・チェーザレ」に15インチ砲弾1発を命中させた。「チェーザレ」小破。
この時点で英側が勝利条件を満たしたので、このシナリオは英側の勝利で終了した。
両軍の損害
イタリア艦隊
沈没:軽巡「エマヌエレ・デュカ・ダオスタ」中破:軽巡「アルベルコ・ダ・バルビアーノ」「アルベルト・ディ・ジュッサーノ」
小破:戦艦「ジュリオ・チェーザレ」、駆逐艦「カミシア。ネア」
英連邦艦隊
中破:軽巡「オライオン」小破:軽巡「ネプチューン」、駆逐艦「ヌビアン」
その他、両軍とも小破に至らない軽傷の艦が数隻。
感想
カラブリア沖海戦は、WW2では最大規模の水上戦闘である。そのために「ソロモン夜襲戦」のシステムに馴染むかどうかやや不安があった。しかし試してみると意外と「それっぽい」感じが再現できたと思う。確かに史実に比べるとやや派手な展開になるが、そもそも史実が地味過ぎるので、このままシナリオにしても面白い訳がない。従って史実よりも少しだけ派手なぐらいが丁度良いと思っている。そのような中でも昼間砲撃戦のダラダラした感じ。お互いに損害を恐れておっかなびっくり戦っている様は比較的上手く再現できているのではないだろうか。
今回のテストで気になった点を以下に列挙する。
(1) 序盤イタリア艦隊が速度を設定するために無駄にCPを消費する傾向がある。これは無駄なので全艦シナリオ開始時の速度を5にする(今までは4であった)。
(2) 戦艦を狙うよりも巡洋艦を狙ってVPを稼いだ方が有利な傾向がある。そこで勝利条件を見直し、戦艦の価値を高めた(それでもイタリア戦艦は、英戦艦を狙うよりも巡洋艦を狙った方が効率的にVP稼ぎが出来るだろう)。
以上の修正を適用した上で、もう1度ぐらい本シナリオを試してみたいと思う。







