201103_イタリア巡洋艦

Italian Cruisers of World War 2

Mark Stille Osprey Publishing

「第2次大戦におけるイタリア海軍巡洋艦」というタイトルで、そのままだと「世界の艦船」の別冊のよう。イタリア海軍の巡洋艦(重巡3タイプ7隻、軽巡6タイプ18隻)について、設計内容、兵装及び火器管制システム、レーダー装備、戦歴、タイプ別の内容や戦歴が簡潔な文書(英文)で記載されている。英文はシンプルで理解は容易だ。
私が興味を惹いたのはイタリア巡洋艦の砲戦能力。本書によればイタリア巡洋艦の砲戦能力は決して低いものではなく、精度は良かったらしい。ただし散布界が過大になる傾向があるとのこと。理由は連装砲の砲の間隔が狭くて砲弾の相互干渉を引き起こしやすかったとのこと(連装砲の俯仰角が砲別に独立していなかった)。
やや記載がアッサリしている感があるが(Ospreyの一般的な傾向)、WW2におけるイタリア巡洋艦についてシンプルにまとめた好著と言える。

お奨め度★★★