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第一次世界大戦(CMJ72)をプレイする【2】
第一次世界大戦(以下、本作)は、2006年にコマンドマガジン日本語版72号の付録ゲームとして発表されたものである。テーマはタイトル通り第1次世界大戦で、1914年夏から1918年秋までの同大戦を全12Turnで再現する。
今回、本作を対人戦でプレイしてみた。私は協商側(英仏露)を担当する。
前回までの展開は --> こちら
第7Turn(1916年後半)
ドイツ軍に突撃兵(ストルスルッペン)が登場する。攻撃力-移動力が6-6と今までよりも1.5倍強化された突撃兵は、塹壕無視、戦闘後前進2ヘクス等、恐るべき破壊力を有している。バルカン方面では、ルーマニアが協商側に立って参戦する。ブルガリアが同盟側、セルビアが協商側、モンテネグロが中立国と結構バルカン状勢はややこしい。そのブルガリア軍はセルビア方面へ攻勢を仕掛けてきた。これはチャンス。ブルガリアの首都ソフィアがわずか1個軍(1-2)で守っている。ガリポリに上陸した英軍がそれを狙う。2個軍を投入した4-1攻撃でソフィアが陥落。ブルガリアは同盟側から脱落した。
第8Turn(1917年前半)
突撃兵が東部戦線で大攻勢をしかける。ワルシャワが遂に陥落。さらにロシア国境を突破した突撃兵がリガを占領した。これによってロシアで革命気分が盛り上がり、遂にロシア革命が勃発した。いわゆる「2月革命」というやつか。これによってロシアは戦争から脱落。ドイツ軍は西部戦線に全力集中できるようになる。このTurnからアメリカとギリシアが参戦する。アメリカの巨大な工業力がいよいよヨーロッパの戦場を席捲し始めた。また英仏両国は戦車の生産を開始した。実は第7Turnから生産できたのだが、すっかり失念していた。両プレイヤーとも初プレイなので、お互い色々とミスがあるのは仕方がない。
第9Turn(1917年後半)
このTurnから同盟側は国力低下により動員力が半減する。しかしドイツ軍はカイザーシュラハトを宣言することで第9~10Turnは全生産力を発揮できる。その場合、第11~12Turnのドイツ動員力はゼロになる。同盟軍はカイザーシュラハト実行を宣言した。突撃兵を西部戦線に集中投入してベルギーから英軍を撃破せんと布陣する。協商側は突撃兵の突破を警戒して縦深に陣地を引く。
トルコ方面ではコンスタンチノープル攻略戦に英軍が秘密兵器戦車を投入した。トルコ軍は見たことがない兵器の登場にパニックを起こして壊滅。コンスタンチノープルは英軍により占領されてしまう。これによりトルコは戦争から脱落した。
第10Turn(1918年春)
ドイツ軍は突撃兵をベルギーに投入し、英大陸派遣軍を撃破すべく最後の攻勢を仕掛ける。しかし連合軍は攻勢に備えて戦線のほぼ全てを二重化しており、突撃兵を以てしても突破はほぼ不可能であった。独軍の攻撃は失敗に終わる。協商側は米軍を主体とした攻勢を仕掛ける。米軍は英仏軍よりも戦力が1大きく、4戦力である。それが2個スタックして戦車の支援を受けると16戦力。ドイツ軍が2個スタックしていても4-1の戦闘比が立つ。米軍の攻撃はベルギーに向けられ、ベルギ―領内のドイツ軍を2つ分断した。ベルギー西部に取り残されたドイツ軍突撃兵2個は、後方連絡線を切られて壊滅する。
第11Turn(1918年夏)
国力が底を尽いたドイツ軍。最早協商側の反撃を止める力はなかった。米軍はベルギーからドイツ領内に雪崩れ込むタイセイで、ルクセンブルクからはフランス軍がやはり戦車の支援を受けて突破の姿勢である。ヴェルダン南方では米軍が戦車の支援を受けて南部ドイツへの進攻の機会を伺う。英軍は戦略予備としてフランス・ベルギー国境付近に展開する。勝負を決したのはルクセンブルクから突破を図るフランス軍だった。ルクセンブルクを守るドイツ軍を鎧袖一触で撃破したフランス軍は 、戦車の支援を受けてそのままドイツ領内に殺到。守備隊のいないフランクフルトを無傷で占領したのである。これによりドイツでは水兵の反乱が起こってそれが全土に波及。ついに皇帝ヴィルヘルム2世は退位に追い込まれた。ドイツにとっての第1次世界大戦は終わったのである。
感想
プレイ時間はセットアップを含めて約3.5時間であった。半日あれば終わる手軽さは良い。ルールのシンプルであり(今回はいくつかルールミスがあったが)、口頭説明で十分プレイ可能だ。さらにパスグロ(Paths of Glory)のような「ポカミスにより戦線大崩壊」という危険も少ないので、安心してプレイできる。シンプルなゲームでありながら、序盤のドイツ軍の快進撃とその頓挫。西部戦線の塹壕戦。東部戦線の機動戦。地中海戦線等がそれなりに表現されているのも良い。変な裏技のようなものもなく(多分)、オーソドックスに大戦の流れを体験できるのも良い。
今回はルールミスなどがあってベストプレイには程遠い状態であったが、機会があれば再戦してみたい作品の1つである。
つづく Paths of Glory Pursuit of Glory 1918/1919 地図と解説でよくわかる 第一次世界大戦戦況図解 補給戦 フラー制限戦争論 日本人のための第1次世界大戦史 第一次世界大戦-忘れられた戦争
第一次世界大戦(CMJ72)をプレイする【1】
第1次世界大戦というタイトルのゲームはいくつか発表されているが、今回プレイしたのはそのうちの1つ。2006年にコマンドマガジン日本語版72号の付録ゲームとして発表されたものである。
1Turnは3~6ヶ月、1ユニットは1個軍ぐらいかな。1Hexのスケールは不明だが、ヴェルダンとパリの間が5Hexである。マップには戦場となった欧州地域が描かれ、地中海方面も含まれている。しかし中近東や北アフリカは含まれていない。トルコはコンスタンチノープルまでマップに含まれている。
基本システムはシンプルで、動員フェイズ、移動フェイズ、戦闘フェイズ。それを両プレイヤーが繰り返す。特徴的なルールは動員ルールで、動員ポイントを使ってユニットの生産を行うのは普通の戦略級ゲームと同じだが、本作には活性化という概念があり、攻撃を行うためには動員ポイントを支払ってユニットを活性化しなければならない。活性化したユニットが攻撃を行うと非活性化状態になるので、攻勢を継続するためには毎Turn一定量の動員ポイントを消費し続ける必要がある。とはいえ、先にも書いたが、ユニットの生産にも動員ポイントを必要とするので、攻勢と生産のバランスを取る必要がある。
今回、この第一次世界大戦(以下、本作)を対人戦でプレイしてみた。私は協商側(英仏露)を担当する。
第1Turn(1914年夏)
序盤のドイツ軍による攻勢は予想通り強烈。ベルギーとルクセンブルクは一撃で陥落。最前線の英仏連合軍はボコボコにされてしまった。フランス軍は計4個軍を失い、前線はアラスの線まで後退を余儀なくされる。最前線に残されたヴェルダン要塞には、2ユニットを入れて死守の構えだ。ヴェルダンが落ちない限りドイツ軍は後方に部隊を控置せざるを得なくなる。第2Turn(1914年秋)
トルコが同盟側に立って参戦する。とはいえ、この時点ではまだ大きな影響はない。ドイツ軍は西部戦線で攻勢を継続。海岸付近の英軍スタックに対して4-1攻撃を仕掛けたが、結果は"D"。英軍は損害を避けて後退していく。逆に突出したドイツ軍2個軍に対して英軍が反撃を行う。3-1の包囲攻撃は失敗のリスクを孕んでいたが、攻撃は成功。ドイツ軍2個軍を撃破した。序盤にこの戦果は結構でかい。
第3Turn(1914年冬)
ドイツ軍は西部戦線で最後の攻勢を仕掛けるが、大きな戦果なし。英軍もベルギーで再び3-1攻撃を仕掛けるが、今度は"6"の目が出てしまって結果は"A"。攻撃失敗に終わってしまう。東部戦線ではワルシャワ東方に突出してきたオーストリア軍に対し、ロシア軍が3-1で反撃を実施。しかしこれまた6の目を出してしまい攻撃は失敗に終わる。
記録を書きながら気づいたのだが、ワルシャワとイヴァンコロドのロシア軍守備隊は包囲されているので、放置しておけば補給切れで壊滅すべき所であった。「大要塞は補給切れで死なない」というルールを勘違いしていて、「要塞は補給切れで死なない」と適用してしまい、ポーランド領内の要塞守備隊が予想外の奮戦を見せることになってしまたった。ルール間違いが戦局に大きく影響した形となってしまう。申し訳なし。
第4Turn(1915年前半)
年が明けて戦争2年目。イタリアが協商側に立って参戦する。このTurnから1Turn3ヶ月から6ヶ月になる。序盤の動きの早い状態と中盤以降の緩慢な動きを同じシステムで再現するための処置であろう。ちなみに最終年の1918年に再び1Turn=3ヶ月となる。西部戦線は概ね安定化した。両陣営とも塹壕掘りに専念する。
地中海方面では、兵力に余裕が出てきた英軍がダーダネルス海峡付近に上陸する。トルコのコンスタンチノープルを狙う構えだ。今回、コンスタンチノープルの近くに海岸堡を設定したが、これは失敗。史実通りガリポリ半島の先端に海岸堡を築くべきだった。お蔭で英軍に後退余地がなくなってしまい、リスクのある攻撃がし辛くなってしまった。
東部戦線ではイヴァンコロドが陥落、残りはワルシャワだけとなる。そのワルシャワも包囲下にあり、陥落は時間の問題と思われた。
繰り返しになるが、この時点でワルシャワは陥落するのが正しいルールであった。ルール間違い、申し訳なし。
第5Turn(1915年後半)
ブルガリアが同盟側で参加する。ブルガリアとルーマニア。我々日本人から見れば「どちらでも良いじゃん」と言いたくなるのだが(現地の皆様、すいません)、WW1ではブルガリアが同盟側、ルーマニアが協商側と真っ二つに分かれている。ちなみにルーマニアが参戦するのは第7Turnである。東部戦線ではドイツ軍の介入が本格化してきた。ワルシャワとベオグラードに対してそれぞれ3-1攻撃を仕掛けるが、何と両方とも"6"の目を出して失敗。この攻撃失敗は同盟側にとっては痛かったようだ。しかしロシア軍もワルシャワを解囲すべく3-1攻撃を行ったが、やはり"6"の目を出して失敗に終わってしまう。
第6Turn(1916年前半)
西部戦線で協商側が攻撃を仕掛ける。英軍をフランス軍6個軍を集中投入した4-1攻撃。結果は見事に成功してドイツ軍1個軍を撃破した。コンスタンチノープル方面でも攻撃準備を整えた英軍が3-1で攻撃を実施した。攻撃は成功したがトルコ軍がコンスタンチノープルを死守した。
つづく
「天下強奪」(CMJ#78)をソロプレイする
前回プレイした際に
いくつかルール間違いと作戦ミスがあったので、再度トライしてみた。
今回のVASSALによるソロプレイである。
さらに西軍は伊勢路に部隊を出撃させ、安濃津城を攻撃する。安濃津城を守る東軍市橋長勝(1-5)は奮戦するも、西軍毛利秀元(5-5)の猛攻を受けて遂に落城。市橋長勝は討死を遂げる。
一方の東軍は、伊勢方面で福島高晴(2-5)が西軍九鬼嘉隆(1-4)の守る鳥羽城を攻撃。これを落城せしめていた。
東軍が濃尾平野で攻勢を仕掛ける。西軍谷衛友(0-0)の守る竹ヶ鼻城を東軍藤堂高虎(2-7)が強襲。谷衛友は瞬時に敗走し、藤堂高虎が竹ヶ鼻城を占拠した。さらに東軍京極高知(2-6)、寺沢広高(2-6)が西軍織田秀信(1-4)が守る岐阜城を4-1で攻撃。東軍にとって出目に恵まれて一撃で岐阜城が陥落する。その東の守山城も織田有楽斎(1-5)、山内一豊の攻撃を一度は跳ね返したものの、その後黒田長政(4-7)の攻撃を受けて陥落寸前になる。
西軍は揖斐川の線に沿って防衛ラインを構築。石田三成(3-6)、島津義弘(4-5)。小西行長)3-5)らが布陣する。
「三成死す」
の方を受けてもう一人の西軍主戦派宇喜多秀家(6-5)は、伊賀上野城の攻略を急ぐ。宇喜多隊の猛攻を受けて伊賀上野城が落城。西軍の命令値は4に戻った。
主戦線では東軍が関ヶ原の西軍防衛ラインを突破し、遂に琵琶湖沿岸まで到達した。その過程で小西行長、長束正家(2-5)、さらに大谷吉継(2-7)が相次いで討死する。
ちなみにこの後、大坂城へ向けて東軍は全力進撃させた所、第21Turn(終了Turnの1つ前)に宇喜多秀家が討死し、ゲーム的には東軍の勝利が決まった。そして最終Turnには東軍が大坂城に全力攻撃を行い、大坂城を落城させた。この展開を見ると、第16Turnから東軍が大坂城へ向けて全力進撃したら、ギリギリで間に合いそうだと思った。ただ、第19Turn付近で秀頼出陣の可能性があり、その結果如何では強行作戦から一転して逃げ切りに入る必要がある所に東軍の難しい所がある。
激闘関ヶ原 論争関ヶ原合戦 関ヶ原合戦の真実 関ヶ原-司馬遼太郎(上中下)
今回のVASSALによるソロプレイである。
1~5Turn
西軍はまず丹後の田辺城に攻撃を開始。しかし田辺城を守る細川幽斎(1-4、戦闘力-移動力、以下同じ)が奮戦し、西軍の攻撃を撃退する。さらに西軍は伊勢路に部隊を出撃させ、安濃津城を攻撃する。安濃津城を守る東軍市橋長勝(1-5)は奮戦するも、西軍毛利秀元(5-5)の猛攻を受けて遂に落城。市橋長勝は討死を遂げる。
一方の東軍は、伊勢方面で福島高晴(2-5)が西軍九鬼嘉隆(1-4)の守る鳥羽城を攻撃。これを落城せしめていた。
東軍が濃尾平野で攻勢を仕掛ける。西軍谷衛友(0-0)の守る竹ヶ鼻城を東軍藤堂高虎(2-7)が強襲。谷衛友は瞬時に敗走し、藤堂高虎が竹ヶ鼻城を占拠した。さらに東軍京極高知(2-6)、寺沢広高(2-6)が西軍織田秀信(1-4)が守る岐阜城を4-1で攻撃。東軍にとって出目に恵まれて一撃で岐阜城が陥落する。その東の守山城も織田有楽斎(1-5)、山内一豊の攻撃を一度は跳ね返したものの、その後黒田長政(4-7)の攻撃を受けて陥落寸前になる。
西軍は揖斐川の線に沿って防衛ラインを構築。石田三成(3-6)、島津義弘(4-5)。小西行長)3-5)らが布陣する。
6~10Turn
東軍の主将、徳川家康(7-6)が戦場に到着する。それと共に東軍は西軍の防衛ラインに攻勢を仕掛ける。福束、高須の両砦は殆ど無血で東軍が占領。大垣城に入った島津義弘も包囲される。西軍主力は関ヶ原付近まで後退。東軍は福島正則(3-8)、浅野幸長(3-6)らが本多忠勝(1-7)の督戦を受けて青軍を追撃する。彼らの猛攻を受けて退路を断たれた石田三成は、空しく関ヶ原の戦場に散った。「三成死す」
の方を受けてもう一人の西軍主戦派宇喜多秀家(6-5)は、伊賀上野城の攻略を急ぐ。宇喜多隊の猛攻を受けて伊賀上野城が落城。西軍の命令値は4に戻った。
11~15Turn
西軍は増援に現れた立花宗茂(4-8)を田辺城攻略戦に投入する。勇猛を誇る立花宗茂の猛攻を受けてさしもの田辺城も遂に陥落した。主戦線では東軍が関ヶ原の西軍防衛ラインを突破し、遂に琵琶湖沿岸まで到達した。その過程で小西行長、長束正家(2-5)、さらに大谷吉継(2-7)が相次いで討死する。
16~22Turn
その後、佐和山付近に布陣していた西軍最後の防衛ラインは崩壊し、毛利秀元、鈴木重朝(2-7)は相次いで討死を遂げた。西軍はその後城郭の守備に専念し、東軍は琵琶湖沿いに南下する。最終的には東軍は鳥羽伏見の線まで到達。丹波亀山城も落城寸前にまで追い込むも、そこで時間切れ。最終的に西軍は、田辺、福知山、須知、三田、岸和田、丹波亀山、安濃津の計7ヶ所を保持し、勝利条件的には西軍の圧勝となった。感想
東軍は攻撃目標を分散させすぎたのが敗因だった。主戦線で勝った後の東軍は、脇目も振らずに大坂城へ突進すべきであった。大坂城を落せば東軍は勝利を手にできるのだから。ちなみにこの後、大坂城へ向けて東軍は全力進撃させた所、第21Turn(終了Turnの1つ前)に宇喜多秀家が討死し、ゲーム的には東軍の勝利が決まった。そして最終Turnには東軍が大坂城に全力攻撃を行い、大坂城を落城させた。この展開を見ると、第16Turnから東軍が大坂城へ向けて全力進撃したら、ギリギリで間に合いそうだと思った。ただ、第19Turn付近で秀頼出陣の可能性があり、その結果如何では強行作戦から一転して逃げ切りに入る必要がある所に東軍の難しい所がある。
激闘関ヶ原 論争関ヶ原合戦 関ヶ原合戦の真実 関ヶ原-司馬遼太郎(上中下)
「天下強奪」(CMJ#78)をプレイする【2】
「天下強奪」(以下、本作)は、国際通信社が2008年(今から13年前!!)に発表したシミュレーションゲームだ。テーマは関ヶ原の戦いで。慶長5年(西暦1600年)に戦われた天下分け目の関ヶ原の戦いを作戦クラスで再現する。
今回、本作をVASSALでソロプレイしてみた。
前回までの展開 --> こちら
しかしこれは一時的な成功に過ぎなかった。東軍福島正則(3-8)がその猪突猛進ぶりを生かして敵中に突っ込んでくると、もはや戦線を支える術はない。西軍武将高木盛兼(1-4)、さらには猛将島津義弘までもが東軍の包囲攻撃を受けて討死してしまう。
勝利条件はサドンデス条件と判定条件の2つがあり、サドンデス条件は徳川家康討死や大坂城落城のような決定的な状況が発生した場合に適用される。一方判定条件は西軍が支配している目標ヘクス数の大小によって勝敗が決まる。西軍が支配する目標ヘクス数が4個以上なら西軍の勝利、それ未満なら東軍の勝利となる。ちなみに現時点で西軍が支配している目標ヘクスは、敦賀、朽木、福知山、須知、丹波亀山、佐和山、水口、伏見、三田、安濃津、岸和田の計10ヶ所。そのうち4ヶ所を守り切れば良い訳で、逆に言えば6ヶ所は東軍に呉れてやっても良いことになる。西軍としては、安濃津、岸和田、伏見、丹波亀山、福知山あたりが守るべき城郭になるだろう。逆に東軍としては関ヶ原付近でモタモタ戦っている余裕はなく、戦線を突破して大坂に向かわねばならない。
西軍が遂に丹後田辺城を占領した。これで西軍はかなり守りやすくなった。
北陸方面では、金沢より出撃してきた前田行長(5-6)が敦賀城を攻撃するも、西軍田丸直昌(1-4)の逆襲を受けて撃退されてしまう。
東軍は佐和山付近で小西行長、長束正家、そして増援で現れた鈴木重朝(2-7)を包囲する。しかし東軍の攻撃は悉く失敗に終わり、逆に福島正則が敵中に孤立してしまう。
ちなみにこのTurnに大津城が陥落し、京極高次が降伏する。
東軍は体制を整えるべく、このTurnは積極的な行動を控える。
このTurn、佐和山城が落城した。
プレイ感覚の軽さも良い。今回のプレイのうち、前半部分は旅行中にノートPCでプレイした。ノートPCでのプレイでも大きな負荷感を感じることなくプレイできる軽さが素敵である。
ゲーム展開についてだが、序盤から中盤までは東軍の圧勝かと思った。大兵力の東軍部隊に対して、石田三成と小西行長の2人ではどうみても支えきれないと思えた。また西軍宇喜多秀家が游兵化していたのが拙かったと反省したりもした。
東軍が押し切れなかったのは、後方に残っていた弱い部隊を前線へ送り出すのに拘ってチャンスを逸したことだろう。
「大兵力を前に出して西軍を押しつぶす」
というのは一見良いプランに思えるが、折角のチャンスを生かしけれなかったという点では失敗であった。チャンスと見れば全体の効率を無視してでも強引な突破を図るべきだったのだろう。今回の教訓・・・
「貧乏人根性が失敗のもと」
あとルールもいくつか間違いがあったようだ。機会をみつけて是非再戦してみたい。
今回、本作をVASSALでソロプレイしてみた。
前回までの展開 --> こちら
10Turn
西軍小西行長が敵中に突破してきた東軍加藤嘉明に対して1:1の反撃を行う。成否は五分五分だったが、小西は見事に加藤を撃破し、戦線の安定化に成功した。加藤嘉明討死。しかしこれは一時的な成功に過ぎなかった。東軍福島正則(3-8)がその猪突猛進ぶりを生かして敵中に突っ込んでくると、もはや戦線を支える術はない。西軍武将高木盛兼(1-4)、さらには猛将島津義弘までもが東軍の包囲攻撃を受けて討死してしまう。
11Turn
大垣城が東軍主力の猛攻を受けて落城してしまい、大谷吉継が討死してしまう。石田三成と小西行長は東軍の追撃を避けるべく、関ヶ原方面へ向けて退却していった。12Turn
ここで勝利条件を見直しておこう。勝利条件は豊臣秀頼が出陣した場合としない場合とで異なるが、ここでは出陣しない場合を考えてみる(確率的には出陣しない方が確率が高い)。勝利条件はサドンデス条件と判定条件の2つがあり、サドンデス条件は徳川家康討死や大坂城落城のような決定的な状況が発生した場合に適用される。一方判定条件は西軍が支配している目標ヘクス数の大小によって勝敗が決まる。西軍が支配する目標ヘクス数が4個以上なら西軍の勝利、それ未満なら東軍の勝利となる。ちなみに現時点で西軍が支配している目標ヘクスは、敦賀、朽木、福知山、須知、丹波亀山、佐和山、水口、伏見、三田、安濃津、岸和田の計10ヶ所。そのうち4ヶ所を守り切れば良い訳で、逆に言えば6ヶ所は東軍に呉れてやっても良いことになる。西軍としては、安濃津、岸和田、伏見、丹波亀山、福知山あたりが守るべき城郭になるだろう。逆に東軍としては関ヶ原付近でモタモタ戦っている余裕はなく、戦線を突破して大坂に向かわねばならない。
西軍が遂に丹後田辺城を占領した。これで西軍はかなり守りやすくなった。
13Turn
佐和山付近へ布陣する西軍部隊を東軍が攻撃を行う。東軍浅野幸長が西軍戦線最右翼を守る杉浦重勝(1-4)を攻撃する。戦闘比は1-1だったが、攻撃が成功し杉浦隊は後退を余儀なくされた。これにより浅野幸長は敵中を突破し、隣接する西軍主将石田三成隊を包囲した。そのチャンスに東軍福島正則と井伊直政(2-6)が総攻撃を加える。戦闘比1-1。成功率は五分五分だったが、福島・井伊隊が見事に攻撃成功。福島正則は遂に恨み重なる石田治部少を討ち取った。その一方で佐和山城を攻めた東軍細川忠興(2-8)は、佐和山を守る西軍長束正家(2-5)の反撃により討ち取られてしまう。北陸方面では、金沢より出撃してきた前田行長(5-6)が敦賀城を攻撃するも、西軍田丸直昌(1-4)の逆襲を受けて撃退されてしまう。
14Turn
石田三成を失った西軍。もう1人の主戦派である宇喜多秀家(6-5)が討ち取られると西軍はサドンデスを食らってしまう。そこで長島付近まで前進していた宇喜多秀家は鈴鹿地方を後退していく。東軍は佐和山付近で小西行長、長束正家、そして増援で現れた鈴木重朝(2-7)を包囲する。しかし東軍の攻撃は悉く失敗に終わり、逆に福島正則が敵中に孤立してしまう。
15Turn
西軍は福島正則を討ち取らんと包囲攻撃を行う。しかし出目に恵まれず失敗。対する東軍は小西行長に対して3-1の包囲攻撃を実施してそのせん滅を企図するが、またもや出目に恵まれず失敗する。ちなみにこのTurnに大津城が陥落し、京極高次が降伏する。
16Turn
近江平野に西軍の精鋭毛利秀元と立花宗茂(4-8)が到着する。増援を得た西軍は長宗我部盛親と福島正則を包囲攻撃。これを完全に殲滅した。東軍は体制を整えるべく、このTurnは積極的な行動を控える。
17Turn
東軍は佐和山城に総攻撃を加えるも、陥落させるには至らず。さらにこれまでも前田利長が再三に渡って敦賀城を攻撃するも、出目に恵まれずに全く損害を出していない。18Turn
西軍はやや余裕が出てきたので、戦線整理に専念する。東軍はようやく佐和山防衛ラインに本格攻撃を仕掛ける。も、大きな戦果はなく、逆に池田輝政(2-6)が毛利秀元の反撃を受けて討死してしまう。19Turn
このTurn、秀頼出陣チェックがある。しかし結果は「使者捕縛」。出陣を求める石田三成からの使者が逢坂山の関で捕縛されてしまい、秀頼の出陣は幻に終わった。このTurn、佐和山城が落城した。
20-22Turn
結局東軍は西軍の防衛ラインを突破できなかった。鶴賀城は落城、水口城も落城寸前。毛利秀元は討死。だがそれだけ。ゲーム終了時点での西軍の目標ヘクスは、福知山、須知、丹波亀山、水口、伏見、三田、安濃津、岸和田の計7ヶ所。事実上西軍の圧勝といって良かった。感想
面白い。アントライドが良いアクセントになっている。何がどこで出てくるか、自身でも予想できないので、アントライドユニットをオープンにする時、ワクワクした気分になれる。プレイ感覚の軽さも良い。今回のプレイのうち、前半部分は旅行中にノートPCでプレイした。ノートPCでのプレイでも大きな負荷感を感じることなくプレイできる軽さが素敵である。
ゲーム展開についてだが、序盤から中盤までは東軍の圧勝かと思った。大兵力の東軍部隊に対して、石田三成と小西行長の2人ではどうみても支えきれないと思えた。また西軍宇喜多秀家が游兵化していたのが拙かったと反省したりもした。
東軍が押し切れなかったのは、後方に残っていた弱い部隊を前線へ送り出すのに拘ってチャンスを逸したことだろう。
「大兵力を前に出して西軍を押しつぶす」
というのは一見良いプランに思えるが、折角のチャンスを生かしけれなかったという点では失敗であった。チャンスと見れば全体の効率を無視してでも強引な突破を図るべきだったのだろう。今回の教訓・・・
「貧乏人根性が失敗のもと」
あとルールもいくつか間違いがあったようだ。機会をみつけて是非再戦してみたい。