以前は富山ライトレールと称していた富山駅から岩瀬浜駅までの路線が、2020年から富山地方鉄道の富山港線となった。そしてこれまで富山駅の南北で別々であった路線が、これを機に南北路線が同じ線路で結ばれることとなった。その線路が富山駅の構内を直角に横切るという、かつての阪急電車のような荒業をかましたという。これは是非見ておかなければならない。そう思って富山駅に行ってみた。

なるほど、面白い。富山地方鉄道の線路が地表面レベルで富山駅構内を垂直に分断している。地下鉄などでは珍しくないが、いわゆる市電でこの形式は極めて珍しい。私の知る限り、日本国内で市電を運用している所でこのような事例は皆無なのではないだろうか。

地表レベルで駅構内を分断しているため、駅の利用者は必要に応じて線路を跨いで移動しなければならない。この時、事故を未然に防ぐため、横断用の信号機が設けられている他、警備員も配置されて横断者に注意喚起している。なかなか人手をかけた解決方法だが、遮断機を設ける等の対策はできないものだろうか。

ともあれ、地下鉄や新幹線とは違った市電の「味」をここでは堪能させて頂いた。

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