もりつちの徒然なるままに

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201106_超入門空気の研究

「超」入門 空気の研究

鈴木博毅 ダイヤモンド社

以前に紹介した山本七平著の「空気の研究」 。タイトルからして興味深く、我々を縛る「空気」の正体がわかるのではないか。そう思って読んでみた。が、とにかく難解である。また哲学や1970年代の時事情報などに対するある程度の知識を前提とした書き方になっており、それらの前提知識を持たない私のとっては結構理解するのが辛い著作であった。
そこで手に取ったのが本作である。山本七平が「空気の研究」で言いたかったことは何か。それを掴めるのではないか、という期待を込めて本作を読んでみた。
なるほど、わかりやすい。山本氏が言いたかった「空気」の正体が手に取るようにわかる。空気とは要するに「人工的な前提」のこと。例えば社長が出席するプレゼンの席上で「社長よりも先に質問してはいけない」といったこと。この「前提」を無視した者は「空気が読めない」として排斥される。 本書では「空気」の仕組み。「空気」の弊害。なぜ日本人が「空気」に流されるのか、「空気」を打破するにはどうしたら良いか、等について詳しく記載されている。
「空気の研究」を読んでよくわからなかったそこのアナタ(=私のことです)。そんなアナタに本書はお奨めできる。

お奨め度★★★★

200816_空気の研究

「空気」の研究

山本七平 文春文庫

ここでいう「空気」とは、窒素、酸素等からなる我々が普段呼吸している「空気」、ではもちろんなく、「場の空気」のことである。筆者は戦艦大和の沖縄出撃や対米開戦決定等(他にイタイイタイ病や日中国交正常化のことも触れていた)でなぜ合理的な決定が採用されずに一見愚かに見える決定がなされていたのか。筆者はそれを「空気」の影響とし、この「空気」が日本社会に占める役割の大きさに言及している。
筆者はその後、空気の正体を分析し、それを歴史的な観点や宗教的な観点から論じているが、正直な所難解であり私にはあまり理解できなかった。機会を見て再読してみたいが、果たして理解できるかどうか・・・。
筆者の見解を正確に理解できる人物にとっては有益な内容と思われるが、私のような人物にとってはまさに「猫に小判」かもしれない。

お奨め度★★★


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